不思議の国の数学者のレビュー・感想・評価
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俺、大好きなんです、科学者の話。
科学者、数学者の話が大好きな上に、韓国映画らしく南北の関係を取り入れてサスペンス風味まで味付けしてくれた、自分には絶賛映画。う〜む、楽しい!!
学者の話が好きなのは、たぶん俺の憧れから。かつ学者ってベースが平坦な感じという思い込みがあるから、人間らしさを見せるとそれが際立つというお得感もある。
この映画もちゃんと偏屈そうな四角四面な感じの素性を隠して高校の警備員をしている数学者。彼が、数学で落ちこぼれている少年と、数学を巡って繰り広げる話。数学の魅力を、観ているこちらが飽きない、辟易しない程度に盛り込み、すぐに音楽と数学の素敵な関係を説教臭くなく美しいピアノ曲で伝える。
この監督、「数学は、やはり美しい」と呟きながらこの映画を撮っていそう。
一件落着かと思わせた後の後半は、南北絡めた(緩やかな)追跡劇も交えてこちらを最小限にハラハラさせ、そしてラストは・・というサービス精神満載の映画だった。
あ〜、面白かった。
おまけ1
学園シーンを中心に、台湾映画を観ているかのように感じた。俺が、台湾青春映画を好きすぎるのだろうか?ヒロインが台湾的だったんだろうか?
おまけ2
「イーのアイパイ乗プラス1イコール0」はやっぱ、美しいんだね。カタカナで書いても美しくないな。
おまけ3
好物はイチゴ牛乳、にもちゃんと背景があったね。それも悲しい背景が。こういうとこ、上手いよな。
おまけ4
間違った問いから正しい答は出ない。なるほど。
体当たりしてこそ仲良くなれる。労力を使って仲良くなれ。これはまた、数学者が言いそうもないセリフだが、ますますなるほど。
おまけ5
数学者に必要なのは勇気。解けない時、苛立つ代わりに「明日、解こう」という余裕。それが数学的な勇気。なるほど。感心。
おまけ6 Bacchusさんレビュー読んで思い出した。
三角形の面積、俺もすっかり騙されました。「図を描くの、下手だな」とか思いながら、「30でしょ」と頭の中で答えていた自分は、映画の残りの時間じゅう、外の廊下でバケツを持って立ってました。赤面。
〝脱阪〟とか〝越阪〟なんて言葉がない今の世界に感謝❗️
Q.E.D.(証明完了)は、ラテン語なんですね。
もしやと思い、調べてみると、AQUA(水)、REX(王)、メメントモリ(死を忘れるな)など映画でもよく聞く言葉がラテン語には多数あります。
ジュラシック・パークのT-REX、クリストファー・ノーラン監督のメメントなど、ラテン語の教養などない私でも普通に使ってます。
脱北という言葉は、日本の報道番組でもよく聞きますが、〝越北〟という言葉は、この映画で初めて知りました。
南から北へ。
そういう人もいるんだ、ということも初めて認識しました。南のように思想信条が(一応)自由であっても、運に恵まれなければ辛いことが多い社会よりも、絶対的な指導者に盲従するシンプルな北の社会のほうが精神的には遥かに楽かもしれない。邦題で言うところの〝不思議な国〟には、〝同志〟のことを考えるのに精一杯だから、自分探しなんかで悩んでる若者などいないだろうし、いたとしたら、危険思想に繋がりかねないとして矯正させられるのかもしれない。
もし戦後の日本が東西に分断されていたならば、脱阪とか脱京、越阪とか越京なんて言葉が存在していた可能性もあったということを想像すると、本当に運が良かったなと思います。(←見たばかりの『ジュリア』の影響)
生まれ変わりがあるのだったら、今度は数学の美しさが分かる人になりたい❗️
『博士の愛した数式』を思い出しました。
ジウくんも頭の形が直角だったかな?
数字の小難しい話ではない
大袈裟に言うとシュリ以来の韓流感動作
チョットありそうにない小さな話が積み重なって素敵な物語が描かれています
不思議なつくり
少年が主人公だと思うんだけど、途中から存在感なくなるのね。
ヒロインなんだろうなっていう同級生の女の子は、ほぼ出番なしというか、活躍しないの。
それで最後は用務員のおじさんが「実はすげえ数学者だったぜ」と権力を振りかざす感じで、問題解決して終わり。
不思議なつくりなんだよね。
でもみんな、こういう水戸黄門パターンは好きなんだろうな。
あと「一見冴えないけど、実は……」も人気があるね。
数学の美しさを示すのにオイラーの等式をもってきたね。
確かに不思議な感じがする。
韓国ドラマの真骨頂が生んだ映画!完璧👌😂
ありそうだけど、絶対にありえないんだけど
でも、あって欲しい(あるといいなあー)
これこそが、韓流だ!
受験、学歴、こそがの現代、
誰もが不定したい現実なんだよね
(日本も同じだよね)
その社会を、否定、非難する映画ではなく
その中でのドラマ。
空想が膨らんでいく!
超進学校のなかの落ちこぼれの彼(主人公)
彼が、気になる同級生(女子)
彼の家庭環境、彼女の家庭環境
その学校の用務員は、脱北者
(その実は、北の大学で天才数学学者)
彼を監視、見張る北の同胞
天才数学者と挫折寸前の劣等生の物語が
始まります。
ね!興味、深々でしょう😆
数式上の答え(正解)が重要ではなく、
正解を見つけるための過程こそが数学!と
名優チェ・ミンシクが演じる用務員は諭す。
公式を使わずに問題を解く「過程」の中に
本質を見つけ出す。
三角形の面積は?
深いなぁー、なるほどなー
間違った問い(問題)には、答えがない
GWは、たくさんの映画に、出会えました😃
韓国映画を観るといつも感じる、パワハラ酷くないですか?
本当に
円周率はあんな綺麗なメロディを奏でるのでしょうか?物語の前半はライトな感じのストーリーが展開されますが、後半は少し重い展開になっていきます。イ・ハクソンとハン・ジウの年の離れた友情にも似た関係には熱いモノを感じました。
義理堅さに苦しみ救われる話
約束を守る、仲間を売らないといった義理堅さは人の信頼を得るのに大事な要素の一つだ。大事な要素の一つなのにときに軽んじられる。でも、そのことを認める人はいて、その義理堅さに救われるというお話。
数学が壊滅的に苦手という高校生が出会った脱北者の警備員は、北朝鮮で有名な数学者だったという設定。脱北者だと生徒の間で知られているから人民軍なんてあだ名もついてたりする。でも、そんな彼の過去について序盤では全く触れてこない。
警備員(ハクソン)が高校生(ジウ)に数学を教えてるようになる流れも、徐々に心の距離が近くなる過程もいい。ハクソンの過去が明らかになるにつれ、ジウの守った約束が鍵を握るようになる展開も。
やっぱりチェ・ミンシクの存在感は素晴らしい。彼のセリフに説得力があるからこそ成り立つストーリーだ。ジウにちょっかいを出してくる女子生徒や嫌味な数学教師の存在も全体の雰囲気を引き締めるいいキャラクターだ。
おじさんと若い子が交流する話って韓国映画では得意な分野なんだろう。今回も、数学に全く疎い自分でも問題なく楽しめるよう、エンタメ作品として練り上げられた良作だった。
安心して観られる良作
よくある学園ものかと思いきや、数学を絡めて、事態は思わぬ方向へ。
作品通じて、安心して観られることができた。
俳優陣は違和感なく観られたし、ヒロインもあざとかわいい感じがまたいい。
ステレオタイプではあるが、軍事力を重視する北と学歴を重視する南のどちらも批判していて、バランスはとれていた。
韓国映画を最近よく見るが、全然関係なさそうにみえて、北と南に関する映画が本当に多い。そういう作品が日本に来ているだけなのか。
そして、音楽も清々しい、不安を煽るものとわかりやすくまとまっていた。
数学をテーマにしてはいて、言っていることは理解はできたが、数学の良さというのはあまり伝わっては来なかった笑
2023年劇場鑑賞67本目
チェミンシュク氏の3年ぶりの主演作品
高校の警備員として働く冴えない脱北者と数学が苦手な高校生の熱い友情を描いた韓国の映画。 本年度ベスト!!
予告編が面白そうだったので鑑賞したけど期待以上の作品に大満足!
数学が苦手な高校生が学校の警備員に数学を教わるサクセスストーリーと思いきや全く違った展開に。
それが素晴らしかった!
韓国で成績優秀な生徒1%が通える一流高校に入学したジウ。
苦手な数学の成績が上がらす先生に転校を勧められる展開。
ある事を切っ掛けに脱北し、学校の警備員として働くハクソンが数学が得意と知り数学を教わる事に。
ハクソンへの授業料は毎回イチゴ牛乳を1本(笑)
ハクソンがジウに数学を教える姿が熱いけど、今更ながら勉強する心構えが身に染みる(笑)
ジウの数学の成績が少しづつ上がって行く中、学校である事件が発生。
そんな中ハクソンの隠された事実が明かされ前半の雰囲気が一変しシリアスな展開に。
その事件の疑いをかけられたジウが学校を辞める事にハクソンが我が身を省みずにカミングアウトする展開に泣ける。
2人の友情を終始感じられて熱かった。
ハクソンが何故ジウに親身になって数学を教えるのか?、後に知るんだけどその理由が悲しすぎる。
ジウの同級生のガールフレンド、ポラムも良かった。
大好きだったピアノを親から止められていた中、円周率の数字を音階にしてハクソンとピアノを弾くシーンが美しかった。
ラストシーンも2人の友情を表した感じで素敵なエンディング!
ハクソン自身も素敵なエンディングとなってストレスフリーな作品!
自分も数学は苦手だったけど、高校生の時の数学の先生がとても分かりやすく、人生初めて数学で100点を取った事が懐かしいです( ´∀`)
Q.E.D.
円周率にこんなに心が震えるなんて
【大当たりの韓国映画!】美しき数学×音楽=宇宙
高校1年生のハン・ジウは、警備員のイ・ハクソンに酒を持ち込んだところを目撃され、寮を追い出される。大雨の日イ・ハクソンの警備員室に泊めてもらうのだが、次の日難題と言われる数学の問題が全て解かれていた。しかも全問正解。
ハン・ジウは、イ・ハクソンに数学を教えて欲しいと頼み込む。
実は……イ・ハクソンは北朝鮮一の天才数学者であり、ある悲しい過去を抱えていた。
個人的に数学は最も苦手な分野……これ、大丈夫かなと思って見たけど、そんな不安は一瞬で掻き消された。
なんて美しく、知的で優しい物語なのだろうと。
とはいえ、超学歴社会かつ、就職が困難な韓国にてこういったテーマの映画を製作することも皮肉っぽくて面白い。
警備員と男子学生の友情には胸が熱くなるし、特にラストにかけては涙なしでは見られない。
そしてイ・ハクソンの息子との回想シーンは胸が締め付けられそうになる……
音楽と数学のハーモニーを今作で実現しているところも素敵。
バッハの「無伴奏チェロ組曲 第一番 ト長調」
連弾で弾いた曲、どれも美しく情緒的な曲ばかり。
そして数学嫌いな私が、数学ってこんなにも美しく宇宙的なんだ、と実感した映画。
古物商からもらった大量のアンティークランプを灯して夜な夜な数学を解く2人のシーンはずっと眺めていたかったな。
いいなあ
心踊るπソング
【"リーマン予想。"脱北した天才数学者と落ちこぼれの男子高校生の交流を描く。天才数学者が秀才たちにスピーチする姿は受験戦争に警鐘を鳴らしながら、勉強する本当の意味を伝えた素晴らしきシーンなのである。】
■各校の上位1%が集う全寮制の名門校に通うジウ(キム・ドンフィ)は”特別枠入学”(母子家庭や、経済的に恵まれない家庭の生徒の入学枠)であるからか、授業について行けない。
ジウは校則を破った相部屋の級友たちを庇い、独り寮を一カ月放逐される。
家に帰っても、母親に本当の事が言えず古い建物内に隠れるが、そこは夜間警備員ハクソン(チェ・ミンシク)のねぐらでも有った・・。
◆感想
・ジウが寝過ごした時に学校に持っていった数学の先生が作る超難問(画面を観ていたが、サッパリ分からず・・。)の数々に記されていた数式と答え。
ー そりゃ、驚くよね。そして、ジウはハクソンに”数学を教えてくれ”と頼むがツレナイ答え。だが、ジウが父が青信号を渡っている時に事故に遭い亡くなった話をすると、ハクソンはジウに数学を教え始めるのである。後半、明かになるハクソンの過去をさり気無く表現しているのである。-
■ハクソンの独特だが、素晴らしき教え方
・正解のみを追い求めるのではなく、答えを求める”過程”が必要。そして、難問にぶち当たっても諦めずに根気よく解き続ける”勇気”が必要だと諭す姿。
ー 受験スキルのみを教える愚かしき担任とは、真逆の教え方である。
そして、これは仕事でも言える事なのである。
結果は勿論大切だが、その結果を出す”過程”や”諦めない努力”を重視するハクソンの視点には大きく共感する。ー
・構内で受験問題漏洩が起き、愚かしき担任はそれを転校を進めていたジウに責任を被せようとするのである。
ー だが、ジウが持ち出そうとしていたモノとは・・。-
・ジウの事が好きなピアノが好きだった、ポラムも受験第一主義の母親に反発し、ハクソンの元に来る。
ー ポラムとハクソンがπ(3.1415・・)の数字を音符化し、連弾するシーンの美しさよ。
そして、ハクソンが何故イチゴ牛乳を毎日飲んでいたかも分かって来るのであるー
・一方、数学の超難問の一つであるリーマン予想を解明したとして、脱北したハクソンの業績が認められ、色めき立つ北の高官たち。
そして、夜間警備員ハクソンが実は世界的天才数学者である事が、徐々に明らかになっていく。
■そして、校内の期末試験発表の際に登場したハクソン。壇上には幼き頃に数学で競った南のライバルや校長たち。
今や、皆がハクソンの業績を知っている中、彼は満員の秀才たちに語りかけるのである。
”私は、自由と学問の自由を求めて”南”に来た。
だが、”南”も数学を受験の道具としてしか使っていない・・。試験の結果ではなく、勉強した過程や努力が大切なのです・・。”
そして、ハクソンはジウの漏洩疑惑もさり気無く明かすのである。
可なり沁みた含蓄溢れるスピーチ内容であり、チェ・ミンシクの圧倒的な演技が炸裂するシーンである。
<今作は、ややストーリー展開が粗い部分もあるが、それを吹き飛ばすメッセージ性が素晴しき作品である。
数学を学ぶ魅力をハクソンが伝えるシーンや、黒板に書かれた数式の美しさにも、魅了された作品である。(内容はサッパリ分からなかったが・・。オカシイなあ、数学は得意だったのに・・。そうか、私は受験のための数学を勉強していたのだ・・、と反省する。)
今作は、学ぶ事の意義の”本質”を描いた素晴らしき作品なのである。>
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