アンドレ・レオン・タリー 美学の追求者のレビュー・感想・評価
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【”ファビュラス!そして、アンドレイズム!”今作は人種差別が色濃く残る米国南部で育ったタリーが「ヴォーグ」誌で要職を務め、強い発言力を持つに至った道のりを描き出したドキュメンタリーである。】
ー 2022年1月。73歳で世を去ったファッション・キュレイター、アンドレ・レオン・タリーの生き方に迫ったドキュメンタリー。
1.生前の彼の様々なファッションに関する的を突いたコメント
2.リアル『プラダを着た悪魔』で、当時「ヴォーグ」編集長だったアナ・ウィンターが彼を語るシーンに驚く。厳しい事で有名な彼女が、アンドレ・レオン・タリーについては、可なりの信頼を寄せていた事が分かる発言の数々。
- 彼が「ヴォーグ」で働き、ファッションショーのフロントロウに座ること自体がアフリカ系の人々への重要なメッセージでした。- 成程。
3.鬼才、トム・フォードも彼を称賛しているのである。
■ご存じの方も多いとは思うが、『プラダを着た悪魔』で主人公アンドレア(アン・ハサウェイ)に内面の美を説き、的確なアドバイスをするスタンリー・トゥッチが演じたナイジェルのモデルは、彼と言われている。
今作でも、アンドレ・レオン・タリーは、自身が恥知らずなインタビュー(そのポジションを得るためには、色んな人と寝たんでしょう?)を受けた事を明かし、”そんなことに応えるエネルギーが勿体ない!”と一刀両断にし、彼は心の在り方と、ファッションの関係性を熱く語るのである。
<今作は人種差別が色濃く残る米国南部で育ったタリーが「ヴォーグ」誌で要職を務め、強い発言力を持つに至った道のりを描き出したドキュメンタリーである。>
祖母の愛の賜物
ファンション界のレジェンドのドキュメント、ファッションには正直、あまり関心がないのですが、副題の美学の追求者というところに興味をもって鑑賞。
確かにアメリカ南部出身の黒人がファンション界のレジェンドにまで登りつめたのは奇跡に近い驚きですが、名門ブラウン大学でフランス文学の修士号を取っていますので相当な秀才、努力の人だったことは確かです。フランス語に堪能ということはファッションの本場フランスで活躍できた原動力でしょう。
彼のケープの多いコスチュームはなんとなく威圧的で好みではありませんし、彼が称賛するものもあまり共感は持てませんでした、ただ、彼の成功を支えた人格、価値観の形成に祖母の存在、愛情が大きかったことは確かでしょう。驚くのは祖母は彼の誕生日にクリスチャン ディオールのパジャマを贈ってくれたとのこと、おばあさんは只者では無かったことが伺えます。そもそも彼を敬愛する仲間たちが死を悼んで作ったドキュメントですから称賛ばかり、生涯、独身だったのは謎でした・・。
常にupを目指す
黒人にしては珍しい職業選択
差別激しい南部のご出身でここまでキャリア築くのは大変なご苦労が有ったと思う
人種差別や大統領選とか政治的なお話や、
教会が心の拠り所で黒人がお洒落して通っていた場だったという意外なエピソードも
祖母の教え(きれい好き、一流を目指す)が素晴らしい 一緒に働いていた人達は実際差別主義者にも出会ったんだろうけど良い影響の人が多くて育ちも環境も恵まれているように思えた ファッション詳しくないが意外な面々も登場
ディテイルにも拘ってお洒落に、すっかり忘れてしまっているよ
ファッション関係オネエキャラが多いのはこの方の伝統かな?
誠実な人柄がわかる貴重なフィルム
アンドレ・レオン・タリーって誰?写真を見ても誰か分からない人、Vogueを知らない人にとっては興味ないドキュメンタリーかもしれない。アナ・ウィンターのドキュメンタリーを見たときに、一緒に仕事をしている彼が強烈で、その存在を知った。でもファッション業界に限らない、生き方や主義を貫く素晴らしさをこの作品では見ることができる。
原題が「アンドレによる福音」この方立派なクリスチャンだった。Kirk Franklinのrevolutionが何度か流れ、彼のGospelとは革新的で型破りなのか?一見そう見える華やかな彼。
特別なセンス、高身長、外交的な性格、そして愛情深く思いやりがある、美しいものが好き。備わっている才能に加え、大変な努力でその地位を獲得したということが良くわかる。そして、とても信仰深い。これは彼の人間性の大きな基盤、「放蕩息子」を避ける言い回しがあり、クリスチャンならニヤリとするセリフ。今時なら、多様性だなんだと必ず出て来そうだが、彼は一切そういうことを言わない。恋愛をしている暇もなかった、と。アメリカ南部出身の黒人が世界のファッション業界で一目置かれる存在になるまで、差別や偏見は常に付き纏ったはずだがそれに反撃せず、自分を信じてやることをやってきた。屈辱を思い出し、うつむくシーンがあったが、それを飲み込んで仕事に突き進んだだけ。誠実で人を妬まず、愛情深い人の努力は実る。人との信頼関係、やはり重要なのはそこなのだ。そして自分が楽しめる、好きなものを纏おう。それが彼の福音だと感じることが出来る素敵な作品だった。
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