劇場公開日 2023年11月3日

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「待ってた!今回はすみっコファン向けの映画で安心した」映画 すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ すぬぬさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5待ってた!今回はすみっコファン向けの映画で安心した

2023年11月11日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

幸せ

今回のすみっコぐらしは感動で泣かせる作品ではなく、ファンも長く求めていたすみっコ従来の楽しさや世界観を出した作品になっています。
1作目の作りが「すみっコぐらし」にしては異質だった為、すみっコぐらしの映画のイメージが「感動で泣かせる映画」という形で広まってしまいました。
2作目も同様に感動で泣かせる流れですが、途中から無理にとかげの話に繋げて母親との再会場面でも泣かせようとしたため、全体が中途半端な形になり
案の定、すみっコに興味ないが泣けるとの口コミで1作目を観て、2作目も期待した人達からは
「1作目は泣けたが2作目はそこまでじゃなかった」「内容は1作目が良かったなど」など
すみっコ自体の評価ではなく、感動して泣けたかどうかに評価の重点が置かれてしまいました。

脚本に関しては1作目は「脚本のオファーが来るまですみっコを全く知らない脚本家」が書きました。
ストーリーや演出も流行りの「泣ける」「感動で泣かせる映画」にしてしまった為に、口コミで映画を観た(すみっコを知らない人達)には特に評判が良く
逆にすみっコファンからは「すみっコぐらしでここまで切なくて泣かせる話しにする必要ない」「わいわい楽しませて欲しかった」など賛否が別れました。

今回の作品は1作目と同じ脚本家だそうですが、監督がすみっコぐらしを把握している方です。
とくに1作目は「大人を感動で泣せ、子供は悲しみで泣かせる」作りでしたが
監督のインタビューで、今回は(子供達に)楽しかったと喜んで帰ってもらえる作品にしたくて制作したとも書いてあり、記事を読んで少し涙出ました(映画で楽しんでインタビュー記事で泣かされるとか笑)
その為、今回はしっかり子供や大人のすみっコファンに寄り添った作りや演出になっています。
すみっコを知らない大人が感動を求めて観る作品ではなくなっています。
ただ、脚本家が1作の方なので、やっぱり今回もすみっコ達は1作目同様につらい思いをします。
とは言え今回のつらい思いは労働です、精神面ではないの安心です。
すみっコ達が製造業に挑戦します。
ここで映画を観ている製造業に携わる大人は現実に引き戻され、ブルーカラーにはつらい場面です(笑)

今回のメインはしろくまです
しろくまメインでありながらも今回はしっかり他のすみっコ達の出番もフォローされています
寒がりのしろくまは他のしろくまよりもだいぶ薄毛なので寒がりの理由が見てわかる様にも描かれていたり表現も丁寧です。
工場で用意したすみっコ達の個室部屋も昔のすみっコのテーマに描かれていた部屋だったり
ファンへのサービスもしっかりサポート
工場のちょっとリアルな表現や現代にも通じる需要と供給の表現に大人は現実がよぎりますが、最終的にちゃんと上手くまとめてあります。
エンディングで描かれる工場のその後も、しっかり過去のすみっコぐらしのテーマに繋げてあり感動!嬉しかったです

全てを知ったうえで2回目を視聴すると更にすみっコの世界を楽しめると思います
楽しいだけではなく、じんわり程度に泣かせてきますが無理に泣かせる演出はなく
ゆるいのに以外とキャラクターの過去が重いと言われるすみっコぐらしですが
その点も工場の過去を含め上手くまとめ合わせてあり安心して観られます

2作目同様にメインのすみっコ達以外のキャラクターが少しづつですが登場してます
マメマスターやパン店長、あじふらいのしっぽなど、ちらっと姿が観られるだけで何をするわけでもないですがファンには嬉しいです

すぬぬ