劇場公開日 2023年7月28日

「架空の冒険活劇である事を忘れてしまうほど、ストーリーと演出が素晴らしい」キングダム 運命の炎 nakajiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5架空の冒険活劇である事を忘れてしまうほど、ストーリーと演出が素晴らしい

2023年7月31日
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予想に反して、ストーリーの展開がとてもゆっくりとしている
といって、俳優が多数被っている”東京リベンジャーズ”の引き伸ばしのような前後編分割で観客の怒りを買った作品とは全く違った
3作目はどちらかと言うと地味なエピソードにもかかわらず、前2作と比べても遜色の無いというより、こなれた分、一番の出来になった
もうこうなったら、毎年作って映画と共に俳優も歳をとっていって欲しい
制作サイドもそのつもりなんじゃないかな
今回、3というカウントがなかったからね

前半の杏の熱演は素晴らしかった
予告で、あのシーンの映画化はちょっとガッカリしていたんだが、どうしてどうして素晴らしいエピソードになりました

原作やアニメに比べ、目的がハッキリして分かりやすくなっているのがいい
後半の戦術の醍醐味と王騎の目的が前面に打ち出されて、この先の展開が待ち遠しくて仕方がない

クライマックスの突撃はあまりに無謀で非現実的にみえましたが
リアリティのある戦闘シーンに惑わされているだけで、よく考えてみると、この話、歴史冒険活劇なんです
史実に基づきなから、フィクションを織り交ぜ、架空の人物も多数登場させている
将軍は超人であり、鉾をひと振りすれば10人くらいの兵士が吹き飛ばされるんですから
無双状態のバケモノなんです
10振りすれば100人の兵士を倒してしまう
だから、将軍の玉子である信がこれくらいやってもおかしくは無いわけです

実際、龐煖は山の騎馬民族を全滅させているし、秦軍の野営地に登場した時、何人いようが勝てる気がしない様な演出でしたよね
しかし、いい役者をオファーしたものです
”るろうに剣心”で役柄以上にオーラをふりまいた彼です
志々雄だろうが雪代だろうが、あのタダならぬオーラの前には子供のようでした
彼が龐煖をやる事で、次回作への期待に昂らずにはいられません

次回の期待というか要望です
王騎の恋人である摎のシーンをぜひ作っていただきたい
そうですね、小松菜奈くらいの美形と身長が欲しい
アクションの苦手な長澤まさみでもなんとかなるんだから、大丈夫でしょう
やるとしたら、他に誰がやるかなあ
なんて、出るかどうかもわからないうちからワクワクです

nakaji