君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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宮﨑駿の決意?
映画としては異世界往還物
現実世界から異世界に行って帰ってくる。
なので話の構成としては千と千尋の神隠しに近い?かなと思います。
ストーリーは難解、意味がわからないというレビューが多く見られますが、個人的な感想として実世界での出来事も含め、ずっと夢の中みたいだなーという感じでした。
夢の中の出来事って、辻褄が合わないし、一貫性がなかったり唐突にシーンが切り替わったりしますよね?全編通してそんな感じ。
まぁなので意味がわからないよ!となるよりは、あ、これ今僕は夢を見てるんだなぁという感じで見てました。
最終的には夢だけど夢じゃなかった!って事なのねと1人納得しました。
映像は綺麗だし、過去のジブリ作を見てるような既視感が度々あります。特に冒頭のシーンの映像は息を呑んで見ていました。
宮﨑駿はここ数作出来上がるたびに、引退をするとの発言をしていましたが、それは飲みすぎた翌日に思う「もう酒なんて飲まん」って言う決意に似たものと、やり切ったことによるもう死んでもいいなって感情のミックスを感じてるんだろうなと個人的には解釈しています。
ただ、ここに来てやりたい事書きたい事残したい事がいっぱい出てきたんだなという印象。それを全部詰め込んだ結果がとっ散らかってるように感じる要因なのかも。
終盤の大叔父との会話を含めた抽象的なシーンは宮﨑駿の中では具体的な話があるけれど、具体的に話すと対象が限定されてしまうから、僕ら全員に向けて言うためにあえて抽象的にしてるんだろうなと感じました。
そしてなぜかわからないけど、視聴後にとても充足感を感じました。その充足感の理由を知りたいのでもう一度見に行きたいです。
兎にも角にも、歳をとり何するにも億劫になっているであろう年齢の方が多い中、もう一度やろうと決めた宮﨑駿の決意と意地に感謝です。
見直すと映画本編よりとっ散らかった文章になってしまっているけど、このまま投稿します。
この世は幻覚。皆が死んでいる。しかし・・・
船の上でサラッとキリコが眞人に示したコメントが心に残った。「(見えるもの)全てが幻覚だ」「ほとんどが死んでいる人達の世界だ」といった内容だったと記憶しています。それほど不確かな世界に生きないといけない現代社会だが、あなたはどうする?というメッセージと受け取った。積み木のように危うい未来が待っているのか。未だ戦争が終わらない不条理だらけだ。しかし、そのような不安を一瞬でも忘れさせてくれるような映像美の連続だった。「勇気を持って君だけの扉を開け」という事かも知れない。ありがとうございます(身震いと涙)。
宮崎駿とは?(やっと観に行けた)
冒頭の病院における火災事件。
悲しみ、喪失感こそが、この映画の底流なのだと、観るものに告げる。
そしてそれとは裏腹にコミカルで愛すべきキャラクターたち。7人のお婆ちゃんたち、青鷺。
幻想的な魔法ファンタジー要素。意味も分からない設定もままあるが、随所に宮崎駿の画力が踊る。
そんで母親のフラッシュバックシーンでまた涙。
あっという間の2時間でした。
観た後に友達と話し合いたい映画って良いよね。
以下、考察。
今回は少年が主人公だなと思っていると、
どうやら宮崎駿の少年時代の話らしい。
少年が笑顔を見せることはほとんどはない。
「風立ちぬ」に続いて飛行機•戦車などへの憧れと矛盾を産むことになる原風景が描かれている。
自我が芽生えてからの宮崎駿という人は、
多くの日本人と同じく戦後民主主義を吸収していくが、自己への批判のあまり生きる希望を失っていく。また、母親との関係に複雑なものを抱えていたようだ。宮崎駿作品の主人公たちは母親への愛情に飢えている。その辺の詳細は勉強不足だが、この映画を深く知るには彼についての考察がより必要である。逆に言うとこの映画がよく分からないのは、一つは宮崎駿自身の個人的体験、作家性、が集大成的に描かれているからである。年齢的なものの影響もあるだろう。
「戦争」「歴史」「家族」「愛」など大きなテーマに沿ってテキストの自由な議論もいいが、監督の思想と表現の「癖」を参考にした方が、多くの発見がありそうである。映画体験とは監督を知ることに他ならないのだから。
子供には伝わらない作品…
初めて子供を連れてのジブリ映画でした。今思えばキチンと口コミを見てから行くべきだったと後悔…。期待とは裏腹に子供には退屈な時間を過ごさせてしまった。
物語の始まりは空襲警報から始まる…
母の病院が火事になり、心配になり母を追いかける息子。戦争の恐さが伝わってくる。母を亡くした父親は再婚相手に、母の妹を選んで母を亡くして悲しい息子の手を取りお腹に手を当てさせて子供がいるのと言うシーンにはびっくりした。今の世の中の情勢を伝えたかったのか?複雑な息子の気持ちが描かれていて切なかった。物語の1時間はずっとこの息子の暗いシーンやベットで過ごしたり静かな内容で退屈に感じた。息子がいじめられてそれを隠す為に自分の頭を石で殴って血だらけになったりと、少し残酷でかわいそうで怖いシーンもあり、見ていてあまりいい気持ちはしなかった。隣で見ていた子供も、見なきゃよかった。怖い。つまらない。と言った様子で最後までおだてるのが大変だった。
物語は後半で一気に畳み掛けた感じ。生と死の世界を行き来するシーンはつなぎ方が淡々と進んで行くのも変に感じた。もっとアオサギと子供の頃の母とのストーリが見たかった。とくに、期待していたわらわらのシーンは癒された。のに、登場している女性のツンとした表情や言葉遣いに違和感を感じてなんでもっと優しい人は出てこないんだろう。皆、息子に対して冷たいなと感じた。
アオサギが息子と仲良くなって相棒になったシーンでやっとホットして見ていられるようになった。カラフルなインコ達のシーンは可愛かった。後半は子供も喜んで見ていられた。やっとジブリらしくなってきたなと思ったらまた暗い難しい内容に戻って、あっけなく終わった。
何を伝えたかったのかを考えながら見ないと、あっという間に終る映画でした。
石を築いていってほしいというシーンでは石と意志を掛けてるのかなと思った。血をひくものは後継者にならなければならないと昔ながらの考えで少しうんざりしたが、息子は受け継がず元の世界へ帰ると選択したのが何か清々しくも感じた。これは宮崎監督の後継者を描いてるのかな?心の中はこんなモヤモヤしてるのかな?と私には伝わりました。
伝わったのは命の大切さ。産まれてくる命はそう簡単には産まれてこないよ。産まれるまで色んな困難を乗り越えて産まれてくる。今この瞬間をどう生きるのか。ストレートに題名がラストを締めくくったストーリー。さて、私も子供とどんな人生を生きようか考えさせられた大人向けの映画でもあった。宮崎監督自身も、どう生きようか映画で私達に問いかけてるのかなとも思った。
鳥はどのように世界を支配するか。
どういうことが言いたかったのかよく分からなかったが、とにかく鳥だった。亡くなった母への思いや新しい家庭、環境への反発からの解放が描かれているのかなと思うが、難しかった。青サギの菅田将暉は素晴らしかった。
過去から引き継いだこの世界の調和を作るのはあなた自身だ。あなたはどう生きるか。
メッセージとしてはおそらくシンプルで、この世界は太古から現在まで、卵子から大人まで、先祖から子孫まで、無数の生命の連鎖で紡がれており、色んな生物や人が絶妙なバランスをとって成り立っている、その調和を維持するのはあなた自身だ、というものかと思います。戦争の時代から始まるのも、その調和(平和)を乱していたことの象徴なのでしょう。
そしてそのシンプルなメッセージが、宮崎駿、ジブリ映画ならではの世界観で描かれてています。
本作をみていると、過去のジブリ作品の要素も随所随所に見られるのですが、それも敢えて「過去の作品があってこその今」という表現のためなのかなと思ったのはかんがえすぎでしょうか。
観なくていいと言うのは待って欲しい
「この世は生きるに値する」がメッセージなんだと思いました。
つまらなかったと言うのはいいと思うのですが、他の人に観なくていいと言うのは待って欲しい。
この映画で救われる人はいると思います。
私もその一人です。
貴方が生まれた意味はあるんだよ、と言われることが必要な人に一人でも多く届いて欲しいです。
命のバトンリレーと血縁者の大掛かりな仕事の後継者選定、時間を超越する為のリアルと並走しているファンタジー。ジブリの今ソノモノ。
誰だってこの映画を初見だけで理解するには難しいのかもしれない、しかし当初から情報を伏せられていて正解だったのかもしれない、広告や宣伝費を払っていたらジブリは間違いなく大赤字だっただろうから。
となりのトトロや火垂るの墓の同時上映を幼稚園児頃に見た世代として、今回の君たちはどう生きるか、は主人公だけでなく、主人公の母も後妻になる母の妹も、それぞれ葛藤があるのが話を難しくしているのだと思います。所々に飛行機製造工場の父のキャノピーを見て美しいと発言したり、前作の風たちぬの匂いも感じました。しかし、アオサギを通じてこの映画は東京空襲で焼け死んだ母親と異世界で年齢を超えて巡り会う物語でもあります。大叔父と言われる人物から異世界の管理者として後継を頼まれ、それを他のインコ王に阻害され、各々の現実世界へ帰る有様は、まるでタツノコプロダクションの終焉、名前通りに皆が育って巣立ちしていった様子をスタジオジブリに重ねて見えてしまいました。
宮崎駿の映画の世界観はコクリコ坂辺りから、WW2前後に軸足を置いているように感じます。もちろんSFでもファンタジーでも面白い映画なら好きに作って欲しいと思う一方で、今回の君たちはどう生きるか、これはジブリの崩壊を見ているような気分になりました。
弟子であった、他の監督達が作るアニメーションの方が面白いと感じるのは何故なのでしょうか。
言論の自由などない時代に書かれた書籍、時代に迎合しない
とにかく、景色が美しい。若干わかり難いストーリーだとは思うが、時系列も生死も越えた世界、
古事記のような多重構造の世界。日本人にとってはそんなに難しく無いと思う。君たち…を送られ、読み終え、母からのメッセージ"どういきるか?"に宮嵜駿の幼少期がかさなる真人が応える
読みごたえがある作品、こんな映画を待っていた。
不思議な世界
ネタバレはなにもしたくなく、公開されても映画を見るまでなにも情報が入ってこないようにしていました。
好き嫌いは分かれると聞いていたが、映画だしそんなの当たり前。
ジブリが大好きだから期待はすごくしていたけど、少しだけそれを抑えて映画館に行きました。
最初が少し長いな?と思ってしまいました。
もっとアオサギとの友情を描いてもいいのでは?と思ったり、眞人の性格なのか、ジブリで感じる丁寧さが少しなかった気がする。
もっと後半の部分の詳細が知りたかったし、これは?ん?と、思うこともあり。
ただアオサギはジブリらしいキャラクターで、とても好きになりました。
また生と死の世界のようでしたが、大叔父様?はなぜヒミを主?にしなかったのか?と少しフェミニストな考えもあったり。
少し反抗的な年頃の男の子には辛い家族が変わることや、学校で馴染めないこと、嘘を親につくこと。
そんなことをしていた彼が映画を通して夏子さんを助けに行くのは少し大人になった瞬間なのかな?
ただやはり謎は多い…
みなさんのレビューをみてみたいと思います。
どの立ち位置で観るかで評価は分かれそう
主人公の母親が入院している病院が火事になり亡くなる。しかし、父親(実業家・恐らく娘婿)と疎開すると、疎開先には母親の妹が…。
しかも、妹(主人公の叔母)は既に妊娠しているという中々ハードなスタート。
確かに、細部にわたる拘りの描写は宮崎アニメだしジブリ作品だが、主人公はヒーローでもヒロインでも無く、1本筋が通った部分が無いので、ストリーが見えにくくわかりにくい感じ。
一切の事前情報が無い。と言うのはスラムダンクの手法だが、あちらはバスケのスポ根という揺るぎないモノがあるので成功しただろうが、宮崎監督の考えに追い付けないと楽しめないと思う。(私もその一人だった)
結局、最後に残ったのは木村佳乃の声だけだった…。
難しいような難しくないような
物語を理解できるか不安を感じながら観に行きましたが、そこまで難解というわけではなかったかなと…
親(先代)から受け継いだ道を選ぶのも1つ、自分で道を作るのも1つ…
色々詰め込まれていて、ハテナ感はありました。
マイナス点として100分くらいの尺に収められなかったかなと。
中盤に間延び感があり、やや退屈しました。
序盤では誰にも心を開けず母を失った寂しさを1人抱えるだけだった眞人が、最後には「現実世界で友人を作る道」を即選んだのには少し驚きました。
新しい母親を受け入れられないながらも、頑なに一緒に帰ろうとする姿から誠実さが溢れていて、彼なら良い世界を作るだろうなと感じました。
自分もとても善意だけでできた人間ではなく、悪意があって嘘もつきます。
それをちゃんと自覚し、認めながらもブレない芯を持って生きていきたいと思いました。
宮崎監督の自叙伝として拝見しました
ラピュタ、トトロ、もののけ、ポニョ。
次々と宮崎ワールドを構成する過去の作品が紹介される。そしてこの世界の創造主、宮崎さんは最上階でこの世界(ジブリ)を維持する後継者を探したが見つからない、という。
インコ王が、我こそはと申し出るが、才能がなく維持できない。
ジブリの後継者を名乗る連中は皆、思慮が足りないこんな凡人ばかり、と監督は呆れる。
監督なき後、もうジブリは維持できない。塔(ジブリ)の中で暮らしてきた多くの人達(観客含)に対して、ジブリ無き後、「君たちはどう生きるか」と問いかけると共に、「僕(宮崎監督)はこう生きた。では君たちは?」と、問うているような気がした。
関係者皆へ挨拶をする本作は、本当に最後かもしれない。
「失われたものたちの本」との比較を中心に
ジョン・コナリーの「失われたものたちの本」についてのネタバレを多く含むのでネタバレを見たくないかたはご注意を。「失われたものたちの本」を読んだので二度目の鑑賞。
「君たちはどう生きるか」と、「失われたものたちの本」の共通点はまず、主人公が母を失った少年という点。そして、母の死後比較的早い段階で父は新しい妻を迎え、その妻は身ごもるというところ。「失われた」のほうも空襲からの疎開の意図で、少年デイヴィッドは新しい母の所有する古く広い屋敷に住むことになり、そこには沈床園という庭園があり防空壕になるような暗い隙間があり、「助けて」という母の声に呼ばれるように不思議な世界に入り込んでいく。また、時には誘い時には助ける「ねじくれ男」が屋敷に侵入したとき「カササギ」に入れ替わっており、鳥も登場していることも共通点といえる。しかも「サギ」。
他にも細かい共通点、そして相違点もいろいろある。塔の中に入ってからの展開についてはかなりオリジナル色が強いのだけど、眞人の抱える辛さ、孤独、そして塔にはいる動機など、あとは大まかな世界観は近いものがあるなと思う。
面白いのは「失われた」のほうの凶悪な存在は狼ということ。そしてそのリーダーはインコ大王のごとく直立歩行し服を着て宝石で飾り立ててるリロイ。彼の振る舞いが、王国の運命を変えるという点はよく似ている。なぜ狼ではなくインコなのかというのは一つのポイントだと思っている。
大伯父は、「失われた」では新しい母ローズの父の兄で要するにローズから見て伯父にあたる。伯父のジョナサンは家に引き取られた幼い女の子と共に行方不明になるのだが、それは結局ジョナサンの悪意が巻き起こした悲劇で、ジョナサンは王として君臨し続けるという運命を負わされる。そしてジョナサンの後継者として誘われたのがデイヴィッド、彼も弟を疎ましく思い怒りや悲しみを昇華できずに苦しんでいる。こういった子供たちを誘惑する存在が、ねじくれ男であり、この位置づけや描き方が個人的に最も興味深く感じた。
「失われた」でのねじくれ男は、正真正銘の悪でしかない。しかし、アオサギは違う。敵対もし「心臓を食う」などという(これはねじくれ男のする行為)が、最終的に彼らは助け合い、友とすら感じ合う関係となる。インコもペリカンも邪悪にも描かれながら救われていく、大王すら。この勧善懲悪をこえた世界観こそが、宮崎作品の真骨頂だなと思う。誰しも悪意があり、主人公すらそれを認めるなかで、それでも失敗しても罪をおかしても、救われていく可能性があるんじゃないか。誰しもある悪意だけどそれをうまくやり過ごしたり昇華したり和解したりできるんじゃないかと感じることができる。一度目よくわからなかった夏子が塔に入っていった理由だが、「失われた」になぞらえればあれも彼女の抱える悪意(眞人のことをよく思えない的な?)から呼ばれてしまったんじゃないか。「失われた」ではデイヴィッドが弟の名前をねじくれ男(ルンペルシュティルツキン)に要求されるわけだが、夏子も身ごもった我が子と引き換えに眞人を差し出すことを求められたのかなと思う。だからこそ眞人を守りたい気持ちと差し出したい気持ちとの板挟みであんな態度だったのかなと、己の弱さや狡さと対峙させられた苦悩だったのかもしれないと感じた。
ねじくれ男は世界の真実を語る。確かにそういう面もあるしデイヴィッドはそれを身をもって知ることになる。「失われた」の帯に、宮崎駿の言葉として「僕をしあわせにしてくれた本、出会えてよかった」と書いてあるが、これに救われるとは相当の闇を抱えていたんじゃないかと思ってしまう。でも、だからこそ、悪意、妬み憤り意地悪な感情などを抱えたからって終わりではなく駄目でもなくて、それを抱えた自分とどうつきあうか、どう生きるかっていうタイトルにしたのかなと感じた。
一度目は気づかなかったけど、眞人が最後に荷造りししまう本の中に一枚の封筒が紛れていた。大事な友だちからの手紙なのかもしれないな、と思った。誰しも抱える闇と、成長のストーリー。豊かなイマジネーションの宮崎ワールドを堪能できた作品。
ワガママな少年は自分の生き方を探し続ける
友人やメディアからの情報を遮断し、事前知識は一切なしで見て参りました。
◼︎前提
これはジブリ作品というより宮崎駿作品だと感じました。子供の頃にジブリを見た大人は当時見た記憶を辿りながら、大人になってその作品を見た時に懐かしさを感じながらその作品に込められている社会に潜む闇に対してのメッセージ性に気づきます。子供の頃の思い出を作る、そして大人になってまた異なった視点で作品を懐かしんで見ることのできる、それがジブリ作品の良いところだと私は思っています。
この作品ははっきりいって子供が見ても楽しむことはできないでしょう。ジブリ作品としてではなくて宮崎駿監督の作品としてみれば、私としては満足でした。
◼︎感想
ストーリーは実は難解ではなく、1人の主人公の成長譚だと私は捉えています。宮崎駿監督が描く世界って実はメッセージが込められているようで、そのほとんどを視聴者の解釈に委ねていることも多く、今回の映画もところどころでそれが見られたように感じます。だからこそ解釈は無限大。ここからは私が感じたこの作品を語ります
主人のマヒトは突然母を失い、戦時で目まぐるしく変化する環境の中で「自分」を見つけに異世界を旅する。思えば喧嘩したあとマヒトはなぜ自分の頭に石を叩きつけたのか。なぜあれだけ周りに止められながら塔に近寄ったのか。母の死も受け入れられず、環境の変化にも順応できないわがままなマヒト。さらに言えばどう見ても当時としては恵まれた環境なわけです。ご飯だって食べられない人がいる中、「おいしくない」というぐらい。そんな彼が異世界を旅する中で、数々の不条理でそして納得できない出来事に遭うわけです。
少しずつマヒトは学ぶんです。自分が恵まれていることも。この世界には自分ではどうしようもないことも起きる。自分が憎んだ相手も実はその人なりの事情もあったのかもしれない。最後にマヒトは選択を迫られます。この異世界を司る大叔父から。私はこの大叔父を創造主だと勝手に思いました。いま、ここにある積み木(運命)を好きに積めば自分の思い通りになるかもしれない。それをマヒトは最終的に拒否します。それはこの不条理を受け入れ、前に進むことを決心したからです。大叔父は決してマヒトに自分の跡を継がせたいと思ってこの世界に呼んだのではない。自分が取り憑かれた、自分らしい生き方を忘れた自分を見せ、マヒトはどう思うか、それを試したかった
そう彼がマヒトに問いたかったことは
「君はどう生きるか」
マヒトは最終的に大人になったかというと私は全くそうは思っていない
まだ道半ばそれでも彼はこの不条理な世界で自分の生き方を探し続ける
テーマは今までの生きろ+自立、そして自分で考える、なのかな。 親子...
テーマは今までの生きろ+自立、そして自分で考える、なのかな。
親子関係って難しい。同じ世界にいても世代が違えば住む世界が違うともとれた
現実世界と眞人の心の中の世界を描いているようにも見えた
あとは全力で学べ情熱をもて
宮崎駿監督の君たちはどう生きるか
千と千尋の単体巨大化何でもあげるカオナシが皿を持って待つだけの複製人間みたいな対比も楽しかったし、大叔父さまはナウシカの大ババ様と目が乙事主だったり、ヒミさま、青サギ、ばあやなどキャラはオリジナルっぽいが1キャラ1キャラがどこか今までのジブリのキャラに重なるところがあり見ていてとても楽しかった。
肉やジャムの食べ物のシズル感をみてはやっぱりジブリだなとも感じた
濃すぎるオマージュ大盛で大満足。
アオサギ、インコ、13の積木、この世界は悪意から生まれた、など社会や人々の比喩だとは思うが解釈しきれない部分も多々あった。我ヲ學ブ者ハ死スの意味もわからなかった、、、
もう限界、最後の世界崩壊は宮崎ワールドの終焉にも見え涙した
やっぱり監督の作品は最後なのかなと思うと感慨深い
集大成的な作品ではあったけど、たぶん新しい描写はあまりなかったように感じた
ここにはもう何もない、これからはあなた自身が創造しなさい、そんなメッセージにも見えた
パンフもすぐ出さないってことは、自分で考えなさいってことなのかな?とか勝手に想像した
何もPV流さないっていうのも今のPVまみれの映画風潮へ一石を感じた
なにも情報がない状態で見る映画がこんなに始まる前からワクワクする気持ちだったのを思い出させてくれた。今までのジブリに対する信頼度からきてるのもあるがそれを差し引いても最高だ
やっぱり映画はフライヤー1枚ぐらいの情報量、活字のあらすじだけくらいで丁度いいのかもしれない
監督の名字が変わっているということは再スタートともとれるのか
あといつものおわりの文字がなかった?ような。
とりあえずざっくりとした感想だけ
本当に本当にありがとう。
後から円盤買ってじっくり見直したんだが、やはりジブリ背景は密度が圧倒的。
映画館で2回見たけど全然追いきれてないしとわかる
もう一度書く
消されたのでもう一度書く。
母親の死を受け入れられず、母そっくりの伯母を後妻にもった気持ちの悪い父親に反感抱き、良き母にならんと努力する義理母とも仲良くいかずふさぎ込んでいた少年が、常識が通じない異世界にいき、運命を抗ってもだめ、流れに身を任せろと、典型的なイエスマンに少年が洗脳されていくという薄い話を大げさな映像でそれなりの作品に認めたものである。
なんかいろんな考察してる人がいて、映画を見たうえで感想をよんだけど、全部ムダと思えた。
これの原作はそういうようなことをいいたかったのではないんだけどな。
原作の破壊神だな。宮崎監督は。
物語の中に真理があった
不思議な力のこもった石がある日落ちてきたとして、曾祖父がそれを見つけて力を封じ込めたとして、不思議が起こったとして、それが主人公の日常ならば。宮崎駿さんの夢を事細かく説明したかのような作品でした。132号室は、この物語の世界の課題のナンバーです。右から読んで、ふさい。夫妻と負債。新しい妻は妹。田舎のお屋敷。世話してくれるたくさんのお婆さんたち。眞人ならどんな世界を作れるか。どう生きるか。ちなみに眞人はこの国を日本と定めた天武天皇が制定した八色の姓の最高位。
魂が揺さぶられた
衝撃、圧倒、感動。
宮崎駿監督、よくこれだけのものを創って下さったなと拍手喝采な映画でした。
鑑賞後、私は良い意味でこの映画を3日引きずってしまった。
「私は今とてもいいものを観た」
「とても価値あるものを観た」
「この映画に出会えて本当に嬉しい」
という想いが止まりませんでした。
容易なストーリーでは無いので、人に寄っては絶対賛否両論分かれますよね…!
あの内容ですもん!それは大納得!
そこがまたいい!
もうあれは好きと感じた人が心の中でずっと大切に思ってくれていればそれでいいと思いました!
世界で騒がれたり大絶賛されていなくても、私はあの映画のDVDを手に入れ繰り返し鑑賞し、何度でもあの気持ちを味わいたい。
前情報全く無しの状態で鑑賞しましたが、とても好きな世界観とストーリーだと感じた。
絵は言わずもがな大変に美しく、観る人を惹きつける。さすがジブリとしか言いようが無いクオリティー。
開始3分でドキドキが止まらず、映画の中に吸い込まれていくような感覚だった。
よそ見することは許されず、瞬きするのも惜しい。
内容を理解できるとか理解できないとか、意味がわかるわからないとか、そんなことは全く気にせず食い入るように観た。もはや傍観してたような感じ。
何がどうなっていくのか、知りたくて堪らない気持ち。
細部に散りばめられた伏線のようなものも、自分は疎いのでハッキリ分からないけれど、摩訶不思議な世界が私には何故か心地よかった。
夢の中にいるような感覚に近いのかもしれない。
主人公、行動力のあって勇敢な男の子だったので安心して見ていられたし、サクサク場面が展開していくのも良かった。
ラストのアオサギとの関係性がとても好き。
ぐっと来てしまった。
それぞれの心の移ろいや、心と心の繋がり方が大変素敵だった。
あの世界のことがもっと知りたいという気持ちと、断片だけしか知らなくてもいいという気持ちが両方ある。
世界は入り組んでいて、
一筋縄ではいかなくて、
良いことも悪いこともふいに起こる。
他人の心はもちらん、自分の心さえももうまくコントロール出来ないけど、
自分は今生きていて、明日も生きていく。
そのことを確認できた映画だった。
魂で良いと感じた素晴らしい映画でした。
宮崎監督にしか創れなかった映画だと思いました。
やりたい放題やってくださった監督に乾杯。
宮崎駿監督、ありがとうございました!
さすが背景が美しい
ジブリ作品は好きでも嫌いでもないが、人にすすめられて鑑賞。ジブリ作品はできるだけ大きなスクリーンで観たいと思って、映画館に足を運んで正解だった。
映像がとても美しかった。
田舎に着いた時の自然の緑、目に心地よいというか、気持ちよかった。和風なインテリアも、洋館のインテリアも、どちらもとても素敵。大きなスクリーンじゃなきゃ、細かいところまで見えないよね!異世界の風景も良かった。
ストーリーは、青春期の少年の心の葛藤を描いているのか、解釈は人それぞれにゆだねられている。エヴァンゲリオン観た時も、同じような感想になったな。
おばあちゃんたちが7人で、まるで白雪姫の小人たちみたいでホッコリ。小さな木の人形が出てきた時には笑った。
いろんな生き物が、うようよと出てくるところは少しだけ気持ち悪かったけど、おもしろかった。鯉と蛙のところ、ひぃーってなった。そもそも鳥が苦手なので、青鷺、ペリカン、インコと、なんで鳥ばかり…と思ったり。インコはカワイイキャラクターになってたからまだ良かったけど。しかし、可愛い外見と怖い行動のギャップ!
あと、主人公もほかのキャラクターも、お辞儀をするところが何度も出てきて、そこが好きだった。お辞儀って、日本文化の良いところだと思う。日本文化の様式美が好き。
前情報ゼロで観たので、声優さんたちのこと知らなかったから、後で調べて、えー!わからなかった!ってなった。ジブリの映画では皆さんジブリの話し方になってる、良い意味で。
菅田将暉さん、青鷺だったとは!
音楽のピアノも心地良し。ジブリ音楽好き。
そして、最後の米津玄師さんの曲がとても良い!
何か深いテーマがあるのだろうけど、そこまではよく理解できず…。しかし、好きな感じだった。パンフ買い忘れて残念。もう少し情報欲しかったのに。
全741件中、81~100件目を表示