君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル
腰が抜けました。抜けた腰が未だに戻ってこないほどです。
私の腰はどの宇宙を彷徨っているのでしょうか?
言い方は悪いですが、映画を観て面白くなさ過ぎて初めて口直しに違う映画をすぐに観たいと思いました。
そして『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』を観ました。最高に面白かったです。
同じ最終作品でもここまで違うのかと。
宮崎駿監督は、はっきりとディズニー映画に対して「嫌い」と断言されていたと思います。宮崎監督流のディズニー映画批判は的を突いているところもあったかと思います。それなのにディズニーのエッセンスをパクったり、はたまたディズニー側がパクったりと合戦模様はそりゃ辟易としました。
宮崎駿監督はスタジオジブリがディズニー化してしまうくらいなら、なくなってしまった方がよいとお考えなのでは?と思いました。
そして最後は『不思議の国のアリス』では?
私が『もののけ姫』でかすかに聴こえたジブリ作品の終わりの始まりの足音の正体がこの作品だったと思います。
リアルタイムでこの映画体験が出来た奇跡
前情報一切なしの息を呑む映画体験が出来ることがこの時代にどれほど貴重なことか。
公開初日の2回目の回に1人で鑑賞。
数席残しのほぼ満席の様子で客層は30〜40代以降のお1人様中心、ちらほら20代カップルという感じでした。
『宮崎駿監督の集大成』
と言うと誰目線だ偉そうにおこがましい、と自分でも思うけど、とにかく宮崎駿監督の好きなもの存分に詰め込まれてて今までに味わったことのない最高の映画体験でした。
無事に帰ってきましたが本当に数日引き摺るような浮遊感というか心此処にあらずというか笑、パンフもそりゃもう待ち侘びました。ジブリの凄い戦略にまんまと乗り、貴重な体験をさせてもらえたこと感謝しかないです。
子供と行くか悩んだけど一人で行って良かったです。
本当に宮崎駿監督を煮詰めて煮詰めて出来上がった大量のエキスを息もできないままに流し込まれ溺れるような圧倒的な映画体験が映画館で初日に出来たこと、運が良かったとしか思えません。
今度遂に金ローで初放映とのことで今から楽しみです。当時は怖がったであろう子供も、今ならもう最後まで観られるだろうな。
鑑賞当時、友達には『行けるなら前情報入れずに映画館で体験した方がいい』と、また『宮崎駿監督が大好きなら絶対観るべきだけど耐性が弱い人には刺激的過ぎて溺れてしまうかも(=非常に人を選ぶであろう)』と伝えたのをよく覚えています笑
劇場では2回観て、来週は家族で3回目の鑑賞予定です。子供本当に大丈夫かどきどきしますが…特番もあるようなので今から楽しみです。
「母の不在」への直面とその超克。
劇場公開時に観た時には、「さてどんな出来栄えだろうか…」という心持ちで劇場に足を運んだこともあって、十分に本作の素晴らしさを享受しきれなかった感じがした。再鑑賞できないままBlu-ray発売となり、やっとの2度目。作画の素晴らしさ、散りばめられたシンボル的な表現、そして何より宮﨑駿が過去作でも繰り返してきた「母の不在」のモチーフを初めて正面から取り扱ったこと。心を打つ要素は多岐にわたる。
主人公の名前が「眞人(まひと)」というところから既に意味深で、真(まこと)の人であるとはどういうことなのか?という含みが感じられる。戦時中、母の死を契機として自分の周りの世界が受け入れ難いものになっていく。「母の不在」→「世界の拒絶」という構図がまず示される。継母になる人を受け入れられず、転校先の学校からの拒絶と、拒否の意思表示としての自傷を経て、継母が塔の奥へ隠れるところまで至ってから、青サギのいざないによっていよいよ“向こう側”へ踏み込んでいく。塔はその“向こう側”へのポータルになっているのだが、この“向こう側”は完全なる「彼岸」というよりは、「中間」(『チベット死者の書』の言葉を借りれば“バルド”となるか)のように私には感じられ、私たちの合意的現実が生まれる一歩手前の領域という感じだ。青サギ・ペリカン・インコといった鳥たちが多数出てくるのは、鳥は古くから地上界と天上界の橋渡しをするものの象徴なので、まさに中間の存在と言って良い。
ちなみに継母が“向こう側”に隠れたのは、眞人の継母になること(合わせて勝一の後妻になること)を心から受け入れられずに現実世界から退避したということ。ただこの行動が入り口となって、結局はこの母子がきちんと親子になるためのイニシエーションが展開されることになったようにも見えるのがポイントだ。その遥か昔に、大伯父も現実世界から退避して塔の奥に引き籠っているが、「悪意のない純粋な世界を作りたい」というのがその動機であるようだ。ピュアでなどあり得ない現実世界を受け入れられない彼は、クライマックスで眞人に自分の仕事を引き継ぐよう迫る。しかし、眞人は拒否し、現実世界に回帰することを選択する。それは、“向こう側”で様々に経験したことが眞人を変え、受け入れ切れなかった現実世界を受け止める準備が整ったからだと言える。眞人も継母も現実世界に戻り、文字通り「家族」となって終幕を迎える。
以上が、物語全体の流れと大枠の構造であるが、「訳が分からない」という反応がかなりあるようだ。それは、過去の宮﨑駿の作品と比して、親切な説明を排し、ユング心理学で「元型」と呼ばれるような次元でのシンボリックな表現の積み重ねで物語ろうとしているからに他ならない。眠っている時に見た夢の意味が分からなくて悶々としたり、その意味を考えないでいられなかったり…そんな夢見のあとのような気分で、この作品鑑賞後にあれやこれやと反芻して思いを巡らせるのが正しいような気がする。
これは恐らく、大衆向けの娯楽作品を狙ったというより、宮﨑駿個人が自らの内に疼くテーマを掘り下げるために撮った、極めてパーソナルな作品だろうと思われる。こんな作品も大いに歓迎したい。キャリアの終盤にこんな作品を作ったっていいだろう。もう十分過ぎるほどにアニメ製作者として、大衆に貢献してきたのだから。
少々分かりにくいかもしれないが、豊かなイマジネーションの海に揺蕩うことを楽しむことさえできれば、素晴らしい鑑賞体験になるはず。変にジャッジしようとせず、作品世界に浸ってみることをおすすめする。
セルフオマージュが非常に虚しい
タイトルと本編は関係ないと思ってみると良いかも。
「君たちはどう生きるか」と問われるような作品であるのだろうと
その心持ちで見てしまったもんだから、え?てなりましたね。普通に。
別段、何も問われてなどいないのです。え?タイトルの意味。
みたいな感じで、置いてきぼりな気がしてしまうのも事実。
しかしながら、今落ち着いて考えてみると
「君たちはどう生きるか」というタイトルに縛られずに見たならば
純粋に、ジブリ作品として普通に楽しめたのでは?と思ったり。
全編に、これでもかこれでもかと、ジブリの美味しさ満載で
一切の出し惜しみもなく、ジブリまみれになっているし
数多ある意味のわからない歌があるのと同じように
意味のわからない映画作品があってもいいじゃないかと。
我々は、常日頃から、何事にも意味や理由を見出すことで
腹に落とすみたいなところがあって
それが「君たちはどう生きるか」というタイトルのせいで混乱しちゃって
もともと深い意味のない物の多いエンタメとしてのジブリという
その感覚を忘れてしまって、必死で意味を探した結果、見当たらないよねーと。
そんな感じになっちゃうだけであって
宮崎駿監督には罪はないと思ったりもしている今です。
そして、他の方の、スタジオジブリのことを言わんとしているという考察には
なるほど、確かにそうかもしれない。という気がしたけど
ただただ、子どものように無心に、作品をただただ楽しんでみたらいい作品なのでしょう。
で、この作品を好きだと思うか?と問われると、そ~でもないので星3つで。
可もなく不可もなく
宮崎駿の論功行賞
炎はループし飛びつづける
未来少年コナンに夢中になって以来、なんだかんだずーっと見続けてきた宮崎監督作品。「もののけ」以降は好き嫌い半々位、という程度のオタクですが、宮崎さん高畑さん(大塚康生さんも)の映像群はもうほぼ原風景というか。
開始1分で「あぁ、馴染んだやつを見ている」という沁み入るような感覚をおぼえ、前半のテンポも音も抑えた静かな展開、後半の「ハヤオてんこ盛り」スペクタクルも楽しみました。
面白かったという以上に、自分の内部に何か沸々と湧くものがありました。
鑑賞してから1年以上たち、レビューもいっぱい読んだのですが、特にマヒトの父母と叔母ナツコの関係性について言及してるものに当たらなかったので、今更ですが記しておきたいと思います。あくまで私見です。
亡くなった妻(夫)のきょうだいとの再婚は、現代の感覚からするとトンデモでも昔の日本にはよくあった風習、というのは色んな方が書かれてましたが、あと1つ、「姉妹なら姉のほうが先に結婚しなければならない」という暗黙のルールみたいなものも、昭和には普通にあったんですよね。
ヒサコとナツコ姉妹の場合も、縁談は当然先に長女にきて、しかしマヒトの父に「恋していた」のは妹のナツコのほうだったのでは、と推測しました。
ループする炎の少女であるヒサコは、「マヒトを産む」ために結婚、夫に対してさほど気持ちは無かったんじゃないかなぁ、となんとなく思いました。
清々しい炎のヒミちゃんが作中最も魅力的で、あまりにアッケラカンと晴れ晴れしてて、作中の時制がどうあれ、現世には拘りや未練が全く無さそうなんですよね。
マヒト父、別に悪い奴じゃないけど家父長野郎パパガイバーという感じがあんまり…だったので、少女のヒミちゃんがマヒト父を全く気にかけてない感じがむしろヨカッタ(笑)ですし、「子供に対する母親の愛情に、父親はあんま関係ない」と言い切られたようでもあります。(父と子にはまた全然別の関係性がある)
普段、1番見ないジャンルが「恋愛もの」でラブの機微には疎いほうですが、この映画に限っては、宮崎作品には割と珍しいエロスのある「父と後妻」と、思春期以前の姿で縦横無尽に飛び回る「母」があまりに対照的?で、そんなことを考えてみました。
わかりたいタイプの人には不親切な作品だったかと思いますが、全体通しての隙間やいびつさを私は楽しみました。クライマックスから着地が尻すぼみ気味なのもハヤオ通常運行と思いましたし まだ作りそう、とも。
二週目の鑑賞、ようやくですね
正解も不正解もない、自分で決めるだけ。経営の道を進むと決意した当時の自分を思い出した。
うーーん、微妙
ジブリは、もう純粋なエンタメ映画は作らないんだろうか…。
天空の城ラピュタや、風の谷のナウシカ、となりのトトロ…映画館のない田舎に住んでいた高校生まで、金曜ロードショーで観られるジブリ作品が私をワクワクさせてくれていたはずなのに…。
タイトルだけ借りてきただけで、名著である『君たちはどう生きるか』とは全く別物。かすりもしていない。
というか、この作品から「君たちはどう生きるか?」というメッセージは感じ取れない。
ボヤッとしたシーンが続き、哲学的というには登場人物の考えが浅く、監督の自己満足じゃないかな…という感想にしかならなかった。
昔ながらの手法で作られた映像は、さすがジブリと思う部分もあったけど、ストーリーは微妙。やっと話が動き出したかと思うと盛り上がりもなく終わってしまい、冒険のワクワクはない。
米津玄師の曲は良かったです。
悪くはないけど
前評判を聞いてたからある程度は覚悟してみたけど、やっぱりこういう現実的なストーリーが無くて、観る人に委ねる系の感じで進んでいくのね。
作品として悪くはないけど、忙しいのに時間をなんとか作って観たい!って感じではなかったかな。
今までで最高の作品
タイトルサギ
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