劇場公開日 2023年7月14日

「まわりの大人たちが優しく見守り褒める映画」君たちはどう生きるか セバスチャンさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0まわりの大人たちが優しく見守り褒める映画

2024年8月13日
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鑑賞方法:DVD/BD

単純

難しい

ジブリファンとしてはぜひ観たいなーと思いながらも映画館で見る機会を逃し、ようやく鑑賞。
終わったあとに『やっちまったなあ』と笑うしかなかった。
突き詰めた結果、変な境地に到達してしまったと思いました。

眠くはない!
すごく考えながら観させられるから。

ただ、全力で丸投げしてくる。

『俺の人生(作品)はこうだけど、君たちはどう生きるか?(解釈してくれんの?)』

…と。

結果、観てる途中で、わたしの感情は以下に寄り始める。

『これは考えたら負けな作品だ』。

『なんか分かんないけど、感じとけばイイやつだ』。

そして、この感情を覆してくれるようなさらに強烈なメッセージをもしかしたら最後の最後に突きつけてくれるのかもしれない…

そんなことを思いながら見続けた結果、無事に何事もなく、想定内の最後を迎える。

つまんないとは思わない。
ただ、ズルイと思う。

例えば、

3歳の愛娘が

自由な感性で作った作品を、

まわりの大人たちが

『これはなんの絵だろうね〜。アリさんかな〜?えへへ。
なんかよく分かんないけど、○○ちゃんが作ったんだよね〜
可愛いねーすごいねー』

って口々に言ってる光景が…。

作った人がだれであるかを問わず、

少年(監督)のそのありのままの感性を

純粋に楽しめる人の為の

いわゆる芸術寄りの映画だなという印象でした。

『これはこういうことでしょ』っていちいち意味づけせずに、あの表現を楽しむものかなと。

ただ、それがズルイ。

この作品を、

他人の子ども(ジブリ以外)が作ってたら…

宮崎駿が作ったと言わなかったら、

宮崎駿の生き様を知らない人が観たら、

ジブリ作品だと言わなかったら(映像で分かりますが)、

…それこそ『君たちはどう思うか?』っていう。

わたし自身はそのレベルの高尚な芸術感性は持ち合わせておらず、

ズルイなーという感想が強く残るものでした。

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セバスチャン