「宮崎駿はどう生きたか」君たちはどう生きるか だだだたさんの映画レビュー(感想・評価)
宮崎駿はどう生きたか
乱暴な言い方ですが、もう充分に老いたギリギリのじいさんの戯言です。
ただ遂に宮崎駿の数々の鮮烈なイメージは誰からも脅かされる事はありませんでした。
御大のおそらくは最後の作品。
ハウルの頃からすでに起承転結は手放していますし、内容はあってないようなものです。
純文学を読んでたのに、挿絵が増えていって、散文詩と絵本で終わった。そんな感じです。
さらに動きも舞台も背景も設定も世界観も全て、彼の全盛期を知っている我々からすると悲しい程に衰えている。
ですが、凄みはあります。
具体性の塊であるアニメにおいて、凄みだけがある、というのは異常な状態です。
それだけで劇場で映画を観る価値はあります。
そして本作を観て、彼がどう生きたか、もうすでに彼の映画作品達から受け取っている事に気付きました。
君たちはどう生きるか、という問いは、俺はこう生きてきた、という晩年の叫びと表裏一体なのでは、と思いました。
そして更なる次回作を、期待しております。
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かせさんさんのコメント
2023年8月13日
発売されたパンフレット見ると、「動画は若手から引き抜く。たよりないが…」とか結構な事書いてあって笑いました。
ハヤオおじいちゃんパワハラする気満々だなと。
宮崎駿監督には、死ぬまでアニメ作ってて欲しいなあ。