「自分のため子供達のための未来への話し合い」ウーマン・トーキング 私たちの選択 いたかわさんの映画レビュー(感想・評価)
自分のため子供達のための未来への話し合い
性的被害を受けた女性たちが自分のため、子供たちのため未来への話し合いをする。
抑圧されたコミュニティから出ようとする者、戦おうとする者、植え付けられた固定観念に縛られる者、受け入れる者。
それぞれの価値観がぶつかり対立するが、少しづつ会話によってある一つの結論に至っていく過程がとても丁寧で、最後の感動と清々しさが凄い。
信仰よりも子供の未来を選ぶサロメに好感が持てたし、囚われ外に出ることを受け入れられないマリチェに共感もする。例え話で愛馬のエピソードを話すグレタも良い。
特に印象的なのは村に残った唯一の男性オーガスト。
オーナへの愛情と子供たちを正しく導いていかなくてはならないという責任感。男の非道さに吐き気がする中、男全員がそうではない、とっても好感があり、最後はちょっと切なくなる。
予告映像の中身が抜け落ちていたから、中盤、外部の人間の登場と明らかになる事実にビックリした。
これは昔の話ではなく、どこかでまだ起きている事件なのではないかと恐ろしくなった。
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