「メチャクチャ最近の話なのか!」ウーマン・トーキング 私たちの選択 TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)
メチャクチャ最近の話なのか!
ちょっと油断してました。賞レースの結果を含め評判は高く、スタッフ・キャストは眩いばかりで観なくても「良いに決まってる」と高を括っていました。
ところが始まってみれば理解できないことだらけで、イライラが募ります。そして最後まで観てもやはり印象は変わらず、台風で荒れる夜道を歩きながらレビューに何を書くか考えつつ、ふと興味本位で映画.comの採点を見ると「4.4(6/2の22時時点)」。これはまずいぞと、正直、自分の評価を少しでも上げるために考えまくりました。
そもそも私、本編観るまで予告編で大きく勘違いしていたのです。おそらくこれって17、8世紀くらいの北米のどこかの話だと思ってて、、それで「先人たちの闘いがあって、今がある」的な話なのだろうと思ってたら、途中、その集落に「車」が現れ、そこからスピーカーで「Daydream Believer」を流しつつ、アナウンスで「2010年の国勢調査にご協力を・・・」。。。あれ??メチャクチャ最近の話なのか!
で観終わって、改めて映画.comのあらすじを確認すると「2010年、自給自足で生活するキリスト教一派のとある村で・・・」とあります。まぁ、原作はあと数年だけ前の事のようですが、それにしてもたった15年くらい前の「実話ベース」の話だったとは。
結局、自分の知ったつもりでいる世界や価値観は極々小さな一部でしかないのだな、と思いつつも、だったら外を見てきたはずのオーガストに対し、「それなら、お前もっと出来ることあるんじゃないか?」とあのおっとり野郎にイラつくし(あくまで、ベン・ウィショーは好きな俳優さんですよ)。
語られていることの重要性や、女性たちの(この状況下での)勇気ある行動に称賛するつもりはあるものの、どうしてもあれだけ白人だらけ(スペイン系?)だと、いくら「架空の村」設定とは言え、やっぱり演出過多なのではと穿った目で観てしまう私。ごめんなさいですが、私にはどうしても違和感が先立ってしまって、、、
兎も角、まずは信仰に対する知識や理解が低すぎる私には、そこがかなりのボトルネックだと思い知りつつ。最初こそ「赦す(何もしない)・闘う(復讐)・去る(逃げる)」の三択という極論や、「赦さないと自分も赦されず、最後には天国にも行けない」の繰り返しに、結局自分かよと思いつつも、最終的には「子供たちのために」という動機で(作品の中の)女性たちが出した結論にホッとしつつ、恐らくは私もそれが最善だったと共感することで納得しようと思います。いやはや。。