しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 とべとべ手巻き寿司のレビュー・感想・評価
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よくできた紛い物
見た目や雰囲気は映画クレヨンしんちゃんそのものだが、いざ味わってみるとエグみが強く、渋く、苦い。本作の核心に迫れば迫るほど、その渋み苦みは繰り返し観ているものに襲い掛かる。
まず、本作のおバカパートは大変良い出来だった。お約束でもある風間くんの「それを言うなら○○だろ」や、美人に鼻の下を伸ばすしんのすけとひろしやに始まり、唐突な名古屋弁、字の汚い美人、謎の深キョンなど、何度も何度もくすりと笑った。
少々数が多いような気もするが、テンポやシリアス感を崩さない程度だったので、私は満足している。
しかし、「おバカパート」というよりは「味方パート」がよかったと評するべきか…。というのは、本作の敵キャラの造形にはバカっぽさが微塵も感じられなかった。いやむしろ冗談にしてはいけない迫力さえ感じられたからだ。
これまでのクレヨンしんちゃんはおバカな中にシリアスがあったり、本人は真面目なのにビジュアルがおかしかったり、それが好きだったのだが、本作は敵キャラの造形も言動も思想も何もかもがシリアスよりだった。躊躇いもなく打ち倒せるような敵キャラではなかった。
要するに、クレしんをよく勉強してテンポのいいギャグだけ上手になった一方で、作品の空気感になじまない敵キャラを作った。ということになる。映画を彩る肝心要なのに、残念だ。
しかも、たぶん、ねらってそういう造形にしている。きちんと考えた上で、実在する苦しみを捻じ曲げ、戯画化し、悪役として構築し直している。そういうのは求めていないのだが…
副題でもある手巻き寿司は大したギミックになっていなかった点も残念。
笑いが多くて観ていて飽きなかったことだけが救いか。
本格派サイキックアクションのクレしん版
大人を甘やかす皮肉映画
クレヨンしんちゃんを家族で見にくるような大人は楽しめます。がが
だって、我が子が世界情勢の権化に立ち向かってる訳ですよ。泣けないわけがない。自分達が諦めかけてる今、彼は一切諦めずにシンプルに迷いもせず闘ってくれるわけです。大人より遥かに強いヒーローなのです。
弱者男性の話、劇中は「頑張れ」と言いますが、そのニュアンス全く違います。「君たちはよく頑張っているよ。」と、大人達からの若い人への感謝でしょう。説教とか適当に投げたなんて評判を見ますが全く違います。君たちは辛いのに頑張っているよ。という大人からのメッセージでしょう。
ですが、問題は大人。闘いは子供たちに任せて何も出来ません。彼らの痛みを共感し感謝して自己満足。何もしません。
いや何もしない子供達の映画ならまだマシだったでしょう。そうではなく臭い靴下で助けてしまう。自分達は君らの役に立った感出してるわです。
情勢を切り取る勇気は素晴らしい。この手腕なら「頑張れ」を大人に向けて放つというストーリーも出来たと思います。
でも正反対にしたのです。大人へのコビ映画に見せかせて、大人にはもう何も期待出来ないという皮肉を感じました。大人はもう何も出来ないときっぱり言われてるような。
ここ数年の中ではワースト!Not子供向け!
制作に時間かかったせいなのかわからんけど言い回しがいちいちちょっと古くて終始きつかった…ここ数年のクレしんでは避けられてた表現のてんこ盛りという感じ。
そしてこれは誰向けの映画なの?という疑問…全く子供向けで作られていないことは確かで正直後からめちゃくちゃむかついてる…
親は怒っていいと思う…
いじめの暴力シーンや離婚や家族の問題を扱うことのデリケートさを理解していないのでは?この脚本をGoとしたこと、反省してほしい。
人生に絶望してる人に向けた言葉が「がんばれ」オンリーなのもなに…?浅くね…?
弱者男性の解像度だけが高くて、随所の設定のツメも甘くて、本当に観ててしんどい映画でした。なんだったんだ…
ここ何年かずっと毎年最高を更新してきて絶対的な信頼を感じていただけに非常に残念です。
よかったのはサンボの曲とエンドロールのアニメだけかな…あんなにいい曲なのに…なんなんだよ…
《8/16追記》
ちょうど話題になってる人に無遠慮に触れる件、今回の映画正にそれじゃんというやつだったのでより腹が立ってきました。子供だからって許されねぇので、今回の映画、本当に嫌いです。
お説教モード
「頑張れ」が、すっと届く
小2と年長の男の子と観に行きました
アクションシーンは良いが物語は微妙
クレヨンしんちゃんは原作者が存命だった頃は漫画を全部読んでるくらい好きでした。
クレヨンしんちゃんの映画は最初の5-6作くらいは見てて、その後は随分とご無沙汰だったのですか、今作は初の3Dとのことで久々に見に行きました。
3DCGらしくアクションシーンはなかなか迫力があって面白かったです。ただ、地味なシーンが長く続く時間もあり「予算が途中で尽きたのかな…?」と邪推してしまいました。
特に終盤の展開は絵面的にも地味だし、いい話っぽくしようとしてるけど全然いい話にもなっておらず、なんだか抽象的なよくわからないものを見せられてる時間が長くて退屈でした。
総合的には、絶賛は出来ないが全然だめというわけでもないくらいの微妙な映画です。
子らにも中々好評でした
シリーズ初のCG作品、子らと急遽観て参りました。
CGはスタートこそ違和感がありましたが、割にすぐ入れました。
今回は超能力とあり全体的に「AKIRA」へのオマージュ(というかパロディ)が強く、フォルムやパーツまで寄せており笑いました。
桃李くん演ずる非理谷なんか、完全に鉄男の位置でしたしね。
物語としてはいつもの家族愛と仲間、そこに現代の社会問題を風刺しておりました。
ただ、あまりにもいつもな展開もあって軽く寝落ちしちゃったんですよね。すぐに娘さんに起こされましたがw
あとエンドロールがすごい良い出来で、サンボマスターの楽曲も相まって作品のクライマックスのようでした。
子らにも「たのしかった!」と中々好評でしたよ。
あと、翌日の晩ごはんは手巻き寿司にしましたw
頑張れ??
3DCG化されたしんちゃん。
個人的にはいつものしんちゃんがいいと思う。
今回の話の中心となる非理谷充の背景もあってか、何か生々しく感じてしまい、笑えない部分があった。
家庭環境やいじめを受けても、生きている非理谷充は結構頑張ってると思うんだけど、ラスト「頑張れ」の一言で片付けられるのは可哀想に感じて、モヤモヤする。
ひろしやみさえの生きてきた背景と、非理谷充が生きてきた背景が違いすぎるから、響かないと思う。
しんちゃんが言うように、めんどくさいけど、頑張らないといけない時もあるけれども…
でもしんちゃんみたいな存在がいてくれたら、また変わっていたんだろうとは本当に思う。やっぱり非理谷充は可哀想だと思う。
最後のバトルシーンは面白かった。
空気階段のお二人は本当に上手で驚いた。
サンボマスターの曲は良かった。
つまらなくは…
決して出来が悪いとは思っていないが、好きではない。
絵はきれいだし、アクションも良い。ギャグもこれまでのお約束を踏襲しつつしっかり面白かった(歌が下手で乙女趣味のミサエ)。
テーマも分からなくはないのだけれども、しかし、やりたいことと演出のバランスが肌に合わないというか、ノリが合わないというのが少し気になった。
まず、若者のルサンチマンによる暴力性とくれしん映画との食い合わせが良くないなと思った。さすがのしんちゃんでも、子供に青年のモヤモヤは分からないだろう。映画を見る子供があの若者見てをどういう感情を抱く見立てだったんだろうか。幼稚園立てこもりのやさぐれは結構きつかった。
家族を対比する構図も良くわからないし、終盤にしんちゃんが神様のように青年を救済するシーンも少し苦手だった。(くれしん映画の作法と言えばそうなんだけど、「しんちゃんなら寄り添ってくれるよね」って言う積み重ねをこの映画の中でどういう風に描いてきたんだっけ…となってしまった。)
良くなりそうな期待が常にあるだけに…。
あと、敵味方含め主役の大人たちに心の葛藤や成長がないのもスッキリしないモヤモヤさの要因かもしれない。
しんちゃんである必要はない
いじめや離婚等、昨今の社会テーマを扱いたいのは理解できたが、それが「がんばれ」の一言で解決できるとは思わない。
クレしん映画と言えば、しんちゃんの行動に大人が感化され、周りを巻き込み困難を解決するのではないか。
今作ではその描写がなく、また扱いたいテーマに対する回答が稚拙だと感じた。
「がんばれ」は、大人から子供、ひいては若者にかける言葉として、これ程残酷なものはないのではないか。
現に、今の若者は税金等十分に苦しめられ、それでも頑張って生きている。
頑張ってきた大人たちが、自分達のように頑張れと言いたいのであれば、時代も価値観も現代は異なる。
どんな状況下でも、一生懸命もがいている若者を非リア充と呼び一括りにし、もっと頑張れと言う作品を作りたいのであれば、そんなものしんちゃんである必要はない。
「頑張れ」じゃなくて「選挙行け」だろ
(小さい子にはおすすめできない)しん次元!
いい‼️
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