波紋のレビュー・感想・評価
全42件中、1~20件目を表示
心身の健康にいいと思うこと
レンタル110
スクリーンで観たかったが時間が合わなかった一作
光石研とか磯村勇斗とか好きな役者多数
あと柄本明とか安藤玉江 江口のり子など曲者ぞろい
期待通りの展開 主人公に完全に感情移入してイライラ
オラが常々心身の健康にいいと思うこと 運動と掃除 ルーティン
水泳の良さを教えてくれた同僚に部屋の片付けで報いる
という形でまとめられている
食べるシーンが丁寧に描かれているところも好きだ
宗教に対しては監督は答を出していないような
救われる人がいるのであれば別にそれはそれでいいのでは
ということか
ラストシーンが素晴らしい
筒井真理子の集大成ともいうべき傑作
監督はやっぱり女性か
他の作品も観てみたいと思った
共感は意図的な共感ゆえ、皆様にとっては腹立たしい内容です。
共感は意図的な共感ゆえ、皆様にとっては腹立たしい内容です。レビューは読む必要は無いと思います。勿論、共感はする必要は無いです。
「年をとった老人男性は全て物理的な女性の胸を触りたがる。そう言った目でジジイは見ている」と言う偏見は持って貰いたく無いが、同事にそう言う変な男社会なんだとも思う。
旧国営放送と言う「スクエア」の中で「パンデミックがあったからキャバク◯の女性が綺麗になった」って曰わった芸人が、5歳でも女性でもない芸人と一緒に、その画面の中で、そのゴールデンタイムを笑いと含蓄で占領している。えっ!と驚く。
同じ放送局で話す風評は、どこまで本当なのか?そして、
これが絶滅間近な社会か!と思う。それで僕はチューナーレスのモニターに代えた。
原発事故が怖くて主人公の夫は逃げたと言っている。
さて、この演出家はカルフォルニア在住の脱亜入欧なのか?
アメリカで事故が起きても、日本には戻れないよ。
さっき見た。「スクエア」と言うスウェーデンの映画を観てもらいたい。
「無理矢理に金髪の可愛い少女の登場は必要で無い」エスプリが効いた台詞。対して
晴れているのに大雨の中で経験がうすそうなフラメンコを踊る。その姿を少しだけ見せられる。
「さびしんぼう」に出ていた俳優さんじゃないんだ。見ている鑑賞の方が恥ずかしくなる。
何一つリサーチする事の無しに人の不幸ばかりを描き、その格差を楽しんでいる。
この映画を好きな人は見て貰って良いだろうが。何しろ、基本は信仰の自由ですからね。
心に訴えてくるものとか、緊張感とか、アイロニーを含めた奇を衒う社会風刺が一切ない。この映画を社会風刺に見える方は、愛の無いAIが毎日読んでいるニュースを先ずは信用しない事から始めよう。
僕も一目散にこの島から逃げたいのは山々だが。ニューヨークやロスアンゼルスで暮らすのは、黄金が必要。
一攫千金で自分の夢を掴まなきゃ!!
今日は我が亡父の没後10年でした。
一番強いのは
波紋とは池に石などを投げた際に水面上に起こる輪状の波。
キムラ緑子さん、
教えは波紋のように広がる、とおっしゃる。
主婦依子に落ち度は無い。
ある意味生真面目過ぎる依子。
夫の父親の介護もする毎日。
会社員の夫が突然家出。
十数年ぶりに夫が帰って来た。
風体はどちらかというとみすぼらしく見える。
わが家とばかりに以前のように気ままに過ごす。
依子は変わっていた。
義父から家の権利を譲り受け、
心の拠り所として水を崇める新興宗教に
入信して大量の水を保有していた。
また、花が咲き乱れていた庭を枯山水に
変えてもいた。
毎朝さらえ箒で波紋を描く。
その上は歩かない。敷石を通るのみである。
猫であっても歩くことを許さない。
一人だが、
寂しさよりも気楽さが合っているらしく、
日々パートにも行き元気に過ごしていたので、
帰って来た夫が目障りに映る。
あの映像、初め夫からの波紋、
妻の波紋が広がり、夫のは見えない。
歯ブラシの件、他でも聞いたことがある。
依子は洗面台だけど、
トイレの便器掃除に使う人もいるとか😱
カマキリの話、
(中学生ぐらいか、事実を知った時、男子に、
あんたら人間に生まれて良かったなぁ。と、
言ってたかも。)
またその夫が末期癌の治療費をせびる。
信仰する場で夫を利用しようと考えて、
連れて行く。
抗がん剤の点滴を5万円ごとに数えている依子、
なかなかであった。
夫は身勝手、愛想尽かされても仕方なし。
妻は、一人で介護し息子を成人させる。
しかし、あの水は騙されている。
縋るところがそこしかなかったか。
また悩ましい出来事、
九州で働く長男の拓哉が、
年上で難聴の女性を婚約者として
突然連れて来る。
東京見物に二人で行った際、別れて!と言う
依子に拓哉に言ってもいいか、縁切るって。
と逆に脅す態度。笑いながら言うしなぁ。
依子の味方する気はないが、
こういう一見おとなしそうでいて
したたかな人間好かない。
妊娠しているから強気❗️それもなぁ。
負けるもんかぁ、と勉強会に連れて行くが、
反感しか買わない。
障害者差別はいけないとわかっていても、
実際自分の身内となると話は別になり、
一人で育てた息子なのに母としては
やりきれなくなってしまうのだろなぁ。
夫の波紋に打ち勝つ妻の波紋、
それを打ち消す息子の結婚宣言、
言い返す妻の波紋、
妊娠しています、と言う珠美の波紋。
妊娠が最強❗️
サッサと死ぬわ。という言葉。
ラスト、葬儀後すぐ
喪服で拓哉を送り出す。
長襦袢は白、どの時点で赤くなるか、
踊り出しクルッと回って雨が降って来た時。
フラメンコの為の衣装。
夫が居なくなりとうとう爆発💣
やっと何の波もなく、
自分らしく生きられるのか。
筒井真理子さんの演技が冴えわたる一作。
(余談)
自宅の庭は、枯山水よりも色とりどりの花が咲き乱れている方が好みです。
お見事!人のもつ本質を問いかけそれを魅せる、熟年夫婦が迎える旅路とは。
蛙鳴き 仰ぐ青空 トビ渡る
岩肌濡らす はぐれ雲
如何お過ごしですか。
今日は「波紋」を 遠方まで久しぶりに遠征して
観に行きました。
この映画は 久し振りの 荻上直子監督最新作なんだな―。
兎に角、荻上さん作品はいつ見てもハマっちゃう。
作品の持つ人の目線や思い、これが何処となく暖かくて。
最初は理解されないのだけど 最後には少しずつ理解されて行く~
周囲の人々の優しさ そして 幸せへ繋がる展開・・・
この人のもつ 心の後ろ姿を魅せてくれるのが
彼女の作品の特徴だと思う。
監督・脚本:荻上直子さん
(MC)
妻(主人公)須藤依子:筒井真理子さん
夫 須藤修:光石研さん
息子 須藤拓哉:磯村勇斗さん
息子の彼女 珠美:津田絵理奈さん
隣の主婦 渡辺美佐江:安藤玉恵さん
パ-ト友人 水木:木野花さん
信仰宗教 橋本昌子:キムラ緑子さん
宗教仲間小笠原ひとみ:江口のりこさん
半額客 門倉太郎:柄本明さん
俳優陣は老若男女揃えてて素晴らしい限り。
この作品には応援してる磯村さんが出ていて嬉しい。
また、津田さんは実際に難聴の女優さんだそうで。
演技かと思ったけどリアルだったんですね。
常連の光石さん演じる夫と、筒井さん演じる妻。
東北震災(原発災害)が起きた地域に暮らす家族の、
この熟練夫婦の織り成す日常の心の変化をユーモア混ぜて
表現展開しています。
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東北震災以降、原発放射能汚染環境に神経を尖らす家族。
水道水は飲んじゃダメ。水はミネラル水。料理に使う水も。
でも御粥を作るのに水道水を・・・ん ナゼ?
その後、要介護の義理の父用の食事だと言うことで。
成るほど~ 早く死んでくれという思いの妻依子。
そこから ぶらり外に出て、問題だという水を庭に撒く夫。
夕食の準備が出来て 夫を呼ぶと、既に夫は失踪していた。
~ココから 映画はどんどん展開していきます~。
数年後、ふとした時に家に戻ってくる夫。
実は彼は癌を患っていた。
最後は自宅でと思い、身勝手だが戻ってきたのであった。
しかし、家には息子も居らず出て行っており、残された妻は
水を崇める新興宗教にどっぷりとハマっていた~。
既に他界した父に線香を上げた修であったが、病名を告げ
この家に居させてくれと懇願する。
そこに東京出張で結婚する予定の彼女を連れて家に戻る息子拓哉。
息子の彼女は耳が聞こえない難聴者であった。
結婚に猛反対の妻依子・・・そして家族みんなの本音が心の波紋として
少しずつ相手の心を揺り返し交差していく。
~ 果たしてこの家族の運命的波紋は収まることが出来るのか~
-----
実際 有りそうな話だなと思いました。
信仰宗教にハマルとか。
半額おじさんの話も、清掃パートさんの家が汚いとか。
隣の猫がのうのうと庭で寝てたり。
義父の困った食事の世話とか。
定年退職して家にいる夫とか。
困惑したりクスっと笑える日常の数々。
流石 荻上節ですわ。
予想外だったのは、パート友人水木さんの仏壇にあった写真。
あれは多分 あの方の息子さんだったのかと?
それを悟って涙されたのかなと。
少しずつ、周囲の人々の心の見栄と本音が交差して
見えてきて、心の拠り処が最終的に家族(家)なんだという思い。
ジ-ンと来ましたわ。
夫が庭に水撒いてて倒れて、いよいよもう死が近くて。
その状況で宗教的アイテムを薦めてくる 橋本先生に対しての
表情の作りが 筒井さん最高に上手く表していたかなと
感じました。
葬儀の後、夫の遺骨だけが置いてある祭壇に変わっていて
依子の脱信仰を垣間見て 観ているこっちもホッとした思いに成りましたわ。
いつもながら、中々の心情変化を感じ取る事が出来る作品にて
非常に楽しまして頂きました。
荻上作品ファンの方は
是非 劇場へお足をお運び下さいませ!
この映画のキャッチコピーは「絶望エンターテイメント!!」
筒井真理子の演技力と真価を更に上げた映画
「波紋」でした。
「よこがお」では善良な訪問介護の看護師の役だったけれど、
悪意ではない、ちょっとした隠し事が
誤解から世間の大変なバッシングを受ける役だった。
筒井真理子はこの役で本格的に主役を張れる女優になった
気がします。
それまではほんわかした雰囲気の上品なお母さんや奥さん役が
多かった気がします。
「よこがお」の妻でもない母でもない《危うい女》
男が安心させない、
妻を「お母さん」と呼んで甘える種類でない女、
(本作では何度も、舅と修の胸に触ろうとする手を、
(修の肩を抱き寄せる手を、バシッと拒絶します)
その緊張感がこの映画でも発揮されてると思います。
水面に水滴がポトリと落ちる。
波紋が広がり大きな弧を描いて広がる。
この映画の「波紋」の1つは、
蒸発した夫が10数年ぶりに帰宅したこと。
2つ目は、一人息子が難聴(聴覚障害者)の女性を結婚相手として、
連れてきたこと。
依子(筒井真理子)は10年以上介護した義父を半年前に
葬ったばかりなのに、自分を捨てた夫・修(光石研)が、
癌を患い、
「最後は君に看取ってほしい」などと虫の良い事を言って、
「枯山水」の美しく整った庭から、
ずかずかと上がり込んでくる。
(因みに須藤家は「枯山水」を突っ切らないと入れない造り)
整理整頓された美しい居間に、以前のエリートサラリーマンの
片鱗もない加齢臭の男。
依子の嫌悪と冷たすぎる氷の視線が痛い。
(バイプレイヤー・光石研がうまいです)
また、息子の恋人は活発な障がい者の女性で、
依子が、
「別れてくれと切り出した時は、
「家も親の縁も切る」
だいたいあの人は「頭がおかしいんだから」と、
息子の拓哉(磯村優斗)に、
告げられている恋人のタマエ。
タマエへの差別感情をを露わにして、一言の労いも、
思い遣りもない依子。
息子が「頭がおかしいんだから」と母を突き放す理由は、
「緑命会」という新興宗教にのめり込み、緑命水という
「神水」を買いだめし、祭壇に怪しい水晶玉を飾り、
支部長(キムラ緑子)の元で緑命会に相当に多額なお金を
注ぎ込んでいるようだ。
150万×3=450万円の修の癌の高額治療費。
出し渋る依子は交換条件のように緑命会の集会所に
修を連れて行く。
(新会員を連れて行くと、普通、喜ばれるし地位が上がる筈)
(それに宗教を信じる人は布教を迷惑がられるとの
(視点が欠けている・・・喜ばれる・・との勘違いがある)
「川っぺりムコリッタ」に漂っていた牧歌的“ほんわか“な
一面から、「波紋」のブラック・コメディかと思うほどの
切れ味の鋭さ。
荻上直子監督・脚本の違う顔を見せて頂きました。
それにしても演劇出身の良い役者を揃えたものです。
安藤玉恵、江本のりこ、平岩紙、木野花や別格の柄本明。
実際に難聴の女優・津田絵理奈のリアリティ。
本作の柄本明はちょっと怒鳴るだけで、勿体なかった。
(半額に値切る客にしては立派過ぎる・・・)
その点でムロツヨシはメガネにヒゲで、正体がバレない。
タンタカタカタ、タカタカタンタタ・・・
手拍子かな?カスタネットかも?といぶかしんだが、
フラメンコの拍子を刻む靴音・・・
ラストで棺から手首が見えたところで、
けたたましく依子が馬鹿笑い‼️
不謹慎極まりないけれど、
狂ったように雨に濡れた喪服で踊り狂うフラメンコ💃
ヤケッパチにも、女の独立宣言そして
宗教を卒業とも見えた。
喪服に赤い長襦袢が下品に見えないのは、
そしてフラメンコが本格的!!
筒井真理子さん、さすが!!
逆風にも荒波にも立ち向かえ!!
オーレ!
釘を打たない…
コテコテのキナ臭い序盤
伊丹十三の作品みたいだ… (もう20年以上観てないが)
これは気持ち悪いコメディだ…と勝手な印象
説明が無いが、シンプルでくどくなく、かなり解りやすい演出
是枝監督にも参考にしてほしい…
個人的に、是枝作品は1度観ただけでは、細かな演出に気付かず、重要な部分で理解に欠ける時がある…
画面が暗いので尚更気付きにくい
他人のレビューを見て、自分の馬鹿さに驚愕する事がある…
それが強烈な是枝カラーだけど
そして能書き終了☆
筒井真理子、光石研、磯村勇斗…意図的な床上手ファミリー
チョイ役だが、脇役もコテコテに濃すぎる面々
チョイ役じゃなかったら、ギャラでアイドル企画映画が1本撮れそう…
削除しないで
女性信者が皆タレ目…
セロテープ貼ったのかな?
のりこの使用済みテープ希望
キモイ
水とは古風な霊感商法
御詠歌の様な宗教歌だったが、徐々に踊りがエスカレート…
ラッキィ池田が振り付けしたのかな? 笑
そして僕の近所にも宗教にハマった人々が多々…
癌も祈れば治ると言われて、まともに治療せずに、皆お亡くなりに…
幼なじみの親戚は、20代で勘当、蒸発…
安否も判らず15年以上経っている
実父の葬式にも来なかった…
僕の周りで、宗教絡みの家庭崩壊、自さつ、空き家放置…多いです
他人事には全然思えない…
そして震災ネタをぶっ込み
今更感あり
綺麗に手入れされた蘭が意図的で象徴的
メダカだけを飼い続けたのは解るが、むごい…
そんなすぐに悪影響は出ないョ
介護ベッドはレンタルじゃないのね…
介護認定高そうなお爺さんでしたが
市民プール?の公共サウナ
男女兼用なのね
グチを聞いて逃げて行く男たち
クスッと…でも頂けない…
後ろ姿だけのムロツヨシ
EDテロップで気づく
もろ無駄遣い…
キムラ緑子のタレ目が怖い
こんなにタレ目だったっけ…?
テープ貼り過ぎ疑惑あり
削除しないで
江口のりこちゃん
リアルにいそうな信者役
勧誘されたら負けてまう…
ファブリーズ女優の平岩紙
除菌よりも除霊にハマる…?
ナンマンダ〜災難ダ
スーパーの掃除のおばさんが、僕の母に似ている
この人が出ると、思わず感情移入してまう
半額希望のカスハラじじい
柄本明の真骨頂
近所のイオンでも似たようなジジイがいて、出禁になってた
イオンで出禁は、老害の真骨頂…
そして聾唖者を侮辱
やり過ぎです
昔、近所に聾唖のおばあちゃんがいました
幼少期に世話になって、良い思い出しかない…
手話は覚えられなかったが、お互い一生懸命コミュニケーション取ってました
聾唖の婚約者?を露骨に差別する母親を見て、凄く悲しくなって涙が出た…
差別発言では無いが、聾唖の女性は割と気が強くて、積極的な人が多い気がするので、劇中の女優さんもリアルに見えた…
喋り方を観て、本当に聾唖の人だとすぐに解った
ここで思考回路がストップ
回復するのに苦労しました…
非常に嫌な波紋だった
G指定にしては強烈な嫌悪感
クレーム来そうだが…
知らんけど
波紋攻撃?のグレー画面が、スーファミ系ロープレ画面に見えた
「ポチャン…」の水音…
ややふざけすぎ
歯ブラシネタはベタですな…
笑えない
他人の庭でくつろぐ猫
絶対ウン子してるョ
爪が伸びて凶暴そうな赤ミミガメ2匹
あの位デカくなると、凶暴極まりない
カマキリに水をかけすぎ
ハリガネムシが出てきそう
痩せたカマキリだったが…
カマキリは関根勤の商品登録☆
失踪から十数年ぶりにしれっと帰って来たのに、安堵感ですぐにあぐらをかき始める図々しい夫
ザ・光石劇場
光り輝く憎々しさ
共喰いを思い出す
「人を呪わば穴二つ」…光石アナフィラキシー発症です
こういう役が超ピッタリ…爆
点滴で費用金額をカウント
死人にムチ打つ…少し違う
中々思いつかないナイスな虐待
大爆笑だった
親子代々に渡り利用する介護ベッド
レンタルじゃなくて良かったね…
死期の近い男は皆、弱気になる
「貴方のした事を、無かった事には出来ない」
過去は緑命水では流せなかった…
僕も父に対して同じ感情があったが、今となっては…
出棺時に釘は打たないの?
宗教の違いか?
この時には脱会してたハズ…
やけに小さい棺桶から、転げ落ちる光石研
枯山水に無様に転がる、ヒモだった元ダンナ様
最後の最後にバチが当たる…
僕も大爆笑してしまった
久々なのにキレッキレのフラメンコ
なんじゃこりゃ? 爆
喪服で踊る…バチ当たりが!
神に向かってメンゴしなさい
色んな事が自分と被って、ややカオスだった
孫と一緒に笑顔で終わるラストを勝手に想像してたけど…
コテコテだが面白かった
居場所から逃げられない女性の心情リアル
(完全ネタバレですので鑑賞後にお読み下さい)
※本来の長いレビューを書く時間が最近ないので、短く
この映画『波紋』は、居場所から逃れられる男性と、居場所から逃れられない女性の話だと思われました。
主人公・須藤依子(筒井真理子さん)の夫の須藤修(光石研さん)は、2011年の福島第一原発事故の放射能汚染のニュースを見た後で家から失踪します。
夫の修は10数年後に癌に侵されたのを理由に家に帰って来ますが、主人公・須藤依子はずっとその家に居続けていました。
須藤依子はただし新興宗教の信者になっていました。
この映画を観て、なぜ男性の夫の修は家庭から逃げることが出来て、女性である妻の主人公・須藤依子はその場から逃げることが出来ないのか?
私的には、女性はその居場所で子供を産むからではないかと思われました。
子供を産むことなく育てることにも潜在的に無責任である少なくない男性は、その場から精神的含めて逃げることが出来るのだと思われました。
しかし女性の方はそうは行きません。
この女性男性の精神的な差異が、男性への怨念にも満ちたこの映画の根本であり、それによってリアリティある(男性にとって)恐怖を表現していると思われました。
主人公・須藤依子が、おそらく自身にとって救いの未来であった歳上の水木(木野花さん)の部屋がゴミ屋敷になっているのを見て涙する場面がありましたが、私的もここで深い感銘を受けました。
(その後、その水木の部屋は精神的に立ち直った須藤依子によって綺麗に掃除される訳ですが‥)
居場所から逃げられない女性の怨念の刃を正確に突き刺した本作は、個人的にも深い映画になっていると思われました。
惜しむらくは、波紋の会話イメージ場面のCGがもう少し質が高ければとは思われはしました。
しかし深さある映画だったと面白く鑑賞しました。
なんとも気持ち悪い感じでした
なんとも気持ち悪い映画だった。面白くないというわけじゃないけど、後味が悪い。
人間的な気持ちと、宗教的な気持ちが、大きくズレている事が、人間らしいのかもしれませんが、あまりに乖離しているのではないかという気がしています。
ブラックユーモア
荻上さんの作品は良い所にも手が届くし、嫌な所も掘る感じ。そこを面白く皮肉たっぷりに仕上げる。
とある家族。震災があり、夫が失踪。息子は九州に就職。離散して行く家族とは裏腹に家を守り抜く妻。
そりゃ何かすがり付きたくなるし、新興宗教にも
入信するし不思議な水も買うよね。何故か枯山水を庭に。精神的支柱なのかも。
何年か振りに夫が帰宅すると癌と伝えられる。
義父のお世話までし、お葬式も独りでしたのに。
それでもお金を貪る夫。
久々の食卓は食べ方が、矢張気になる。意外と勝手に出て行った方が無神経だからね。
息子は聴覚障がいの彼女を連れてくると結婚すると伝えられるが、自分の嫌な気持ちを彼女と息子から見透かされる。
全体的に誰しもが持つ、人の嫌な本質と行動の心理を捉えてるよね。根本的に自分本位で身勝手だから。
夫も亡くなりお供えと清める水も消え、最後は
雨の中でフラメンコ。シュール過ぎる…。かなり。
この奥さんに降りかかった社会の縮図の波紋が
スッキリしてくれればと願う舞いでした。
劇中の新興宗教のお祈りの振り付けは笑います。
作品の中でもいろんな所で波紋の起きる姿が描かれますが、観ている側の心情にも少なからず波紋を巻き起こしてくれる、そんな人間のエゴや弱さを見事に描いた作品です。
予告を観て気になったものの、自分には合わない
気がしたので当初鑑賞予定がありませんでした。・_・;
昨年鑑賞した「観て良かった」作品の監督作と知って
上映期間ギリギリに滑り込んで鑑賞してきました。
◇
舞台は、たぶん東京。
始まりは、東日本大震災が起きた年の春。
親子と祖父の4人で暮らしているごく普通の家。
「雨に放射能が混じっていて危ない」
TVを見てそう言っていた父(光石研)が失踪する。
特段、宣言して出て行ったワケではなく
食事時に呼びに行った息子が母に知らせる。
「父さん、居ないよ」 「…え?」
庭を探す依子(筒井真理子)。
水やりの途中。ホースから水を出したまま。
そのまま、父は戻ってこなかった。
そして10年と少しの時間が流れる。
再び家族の暮らしていた家。ゴミ出しをする依子。
かつて植物がびっしり植えられていた庭は
草木が全く無い、「枯山水」の庭となっていた。
リビングには立派な祭壇。
その前に座り、手を合わせ拝む依子。
次に引出しから遺影を取り出し卓上に。祖父だ。
申し訳程度に手を合わせ、また引き出しに放り込む。
立派な祭壇には「緑命会」の御神体。
緑命会は、依子が入信した新興宗教だ。
遺影は祖父。失踪中に亡くなったようだ。
立派な祭壇に比べ、扱いの程度が知れる。 うむ…
10年前は高校生だった息子(磯村勇斗)。
高校卒業と同時に家を出て、九州で進学・就職した。
依子ひとり、この家で暮らし続けている。
心の支えは「緑命会」そして「緑名水」。
そんなある日。 「父帰る」
恐る恐る、依子に声をかける父。
” 祖父の位牌に手を合わせたい”
” 家に上がってもいいか ”
依子の心中にドス黒い感情が湧き起こる。
感情を押し殺し、般若面のようなカオで家に入れる。
” 拝んだらすぐに出て行ってもらう ”
依子の気持ちを察しているのかいないのか
食事を要求し、泊まっていくと寝床までも求める父。
黒い感情を抑えるには「緑名水」だ。 飲んで一息。ふー。
御神体に手を合わせ、感情を押さえつける。
父が切り出す。
「俺、実はガンなんだ」
「この家で最期を迎えたい」
「ガンの治療にカネがかかる」
” 何を勝手なことを…!”
依子の中に「我慢ならない」感情がどんどん増えていく。
それは、夫との間の事だけにとどまらない。
・パート先スーパーの客の図々しいジジイ(柄本明♡)
・庭に侵入してくるネコの飼い主
・突然、交際中の女性を連れて帰省する息子
依子が縋るのは「緑命会」。
困ったときには「緑命水」。
この家族の行く末、果たしてどうなるのか…
◇
と、まあ
現代の世の中が抱えている問題を
これでもかと言わんばかりに詰め込んで
お話は進みます。
「 鑑賞後、愉快な気分とは言い難い 」 けれど
「 あるある、と強烈に共感してしまう 」
そんな不思議な味わいの作品でした。
見応えは充分なのですが
疲れている時 とか 気持が沈んでいる時 などには
観ない方が無難かも とも思います。 (…ホントです)
私は元気なときに観たので、観て良かった。 ・_・
満足です。
◇あれこれ
■親子ねぇ
介護されながら、依子の胸に手を伸ばす祖父。…(無言で排除)
介護されながら、依子の胸に手を伸ばす父…。…(フっ と笑い)
「…親子ねぇ」
「…えっ?」 と父
平穏ではいられなくなったような気が…。(⇒父)
■あの寺は?
息子から頼まれ、息子が連れてきた女性を連れて
観光案内に出かけた依子。
スカイツリーの次に「どこかの寺」を訪れているのですが
どこの寺だったのか。
※もしかして、「縁切寺」に連れて行ったのでは?
などと考えてしまいました…。・_・;
■あの手話は?
息子と共に家を訪ねてきた女性タマミ。
耳が不自由だが、声と手話で息子と会話している。
「水が欲しい」 と
依子が出した「緑名水」を飲んだ直後だけ
息子と「手話」だけで会話をしていました。
※手話で緩和した内容はなんだったのか…。気になってます。
(聞かれたくない内容なのでしょうけれど…)
■ムロツヨシ
観ている最中にはムロツヨシがどこにいるのか
見つけられませんでした。 …無念。
※緑命会の信者メンバーの誰かかな?
とか思ったのですが… 違う気がする…。
ムロツヨシはいったいどこに…。
■場面展開時のタップ音
カスタネットのような「タタタタッタタッ」 という音。
何か意味があるのか気になっていたのですが
最後になって ” フラメンコ ” のリズムかと思い当たりました。
ラストシーンへと繋がると綿密な仕込みなのかも。
そう考えたら、すごい構成だと感心。
■嫌なジジイ
商品に難クセをつけては「半額にしろ」と
値引きを要求する爺さん。
柄本明ならではの存在感と迫力に拍手。♡
※現実に目の前にこの爺さんがいたらイヤかも…
◇最後に
ストーリーの前半(というか序盤)
返ってきた父を、ゴミを見るように扱いながらも
何となく迎え入れてしまっている依子。
そこにずっと違和感を感じながら観ていました。
それが、
「貴方のした事が、無かったことにはできない」
の発言になり、
出棺の際、落とした柩の中から「手」が出てくる場面での
「大笑い」となり、
出棺後の庭先、雨の中での
「フラメンコ」へと
繋がって行った気がします。
依子はやっと開放されたのだろうか と
何故かほっとする気持ちにもなりました。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
生きること
逃げてた夫が癌を宣告され家に戻ることで、波紋の如く広がる主人公の心情の起伏。
いろいろなものに縋りながら生きる女性たちの心情を描き、聖人君子ではない人間を描く。
そこに倫理観だけでは表せない生きることを清々しく描いている。
憎悪と狂気の波紋
なのだろう。
あれほど嫌悪感を抱かされた修も、やがて死期が近づくとすべてを達観したような態度になり、不思議と観ていて安らかな気持ちにさせられる。
依子は突如倒れてしまった水木の世話をするうちに、少しずつ心が穏やかになっていく。
清掃員であるにも関わらず彼女の部屋はゴミ屋敷なのだが、震災が起こった日から彼女は部屋を片付けられなくなってしまったらしい。
不当な値引きを迫る老人にも、切羽詰まった理由があるのかもしれない。
その人のことを知れば、実は人は簡単に人を許すことが出来るのだろう。
人の醜い部分を描いた作品なので、とてもドロドロとした印象の映画になってもおかしくないのだが、やはり荻上監督はコメディのセンスがある。
間の取り方や空気の壊し方が絶妙で思わず笑ってしまう場面が多かった。
ラストの雨の降る中、喪服姿でフラメンコを踊る依子の姿が印象的だが、筒井真理子はいつ観ても不思議な色気を感じさせる女優だなと思う。
胡散臭い信者役の江口のりこと平岩紙の存在感も絶妙だ。
うわ・・外へ出ちゃうんだ・・
「怪物」の造り手が軟弱に感じる図太さ。一人でハマって、一人で枯山水、一人で出ていき勝手に帰る、たくましく妊娠、ストレートに差別。実際の社会で生きるにはこれ位じゃないと駄目なのかも。笑えるシーンも有って、ジョジョみたいな効果も面白い。
平安を得るために自分を否定するという矛盾
記憶が正しければ、ですが
修(光石研)が「癌なんだ」と言うと、依子(筒井真理子)が「ごはんたべてく?」と返したような。チグハグにも思える返球に、修はちょっと戸惑いながらも、「うん」と答えたような。
つまり、父に線香を上げに、と帰ってきただけの修を、留めたのは依子だったのでは?違っていたら、すみません。
でも、もしそうなら、荻上直子監督の意図的な、そして本質を突く描写が、そこにあったように思います。
あれほど嫌悪し、あれほど憎み、あれほど拒絶しているはずの修に、いてほしかった、という矛盾。
いてほしかったからこそ、夫の失踪の喪失感を埋めるために、緑命会に入信せざるを得なかった。そして緑命会では、ひたすらに自分の心を抑圧することで、かりそめの平安を求めた。夫が帰ってきてからもそれは続き、しかし、同時に水木(木野花)の共感に支えられて、恨みを解放していく矛盾。
その矛盾の中で、依子を本当に救ったのは、宗教ではなく、水木の共感。水木もまた、誰も踏み込ませなかった自分の部屋を依子に解放することで、心を解き放った。
自分を救ってくれるのは、宗教ではなく水木の共感、それはある意味の赦しなのだ、と徐々に依子は気付き、だから、依子は特別な緑命水を買わない選択ができたのでしょう。
しかし、息子も自分の意にそぐわない女に盗られ、夫も亡くなり、家庭という彼女のこだわり、すなわち業が消えた。だから、出棺のその時、枯山水に夫のなきがらが転げ、その両方が本来の在り方から逸脱した姿を見せた瞬間、笑わずにはいられなかったのでしょう。かけがえのないものだ、と思い込んでいた自分のおろかさに気付き、込み上げるばかばかしさが爆発したのでしょう。
そして、フラメンコは命の肯定。
一人の平安に閉じこもることなく、互いの心に波を立て合う他者が、私たちには不可欠な存在。その他者がいてこそ、自分を確認でき、自分を肯定できる。波紋は自分の存在証明です。
こんな映画に出会えることを、本当に幸せを感じます。この映画づくりに関わったスタッフのみなさんに感謝です。
メッセージ
予告編を見て2年ぶりに映画館に行ってみました。
ヒューマンドラマを期待していたのですが、
メッセージ色も強かったです。
結局、夫が失踪したのは何故だったのか。
明確な理由を夫本人は口にはしていません。
困ってる人達を助けるためだったのかも、という気もしなくはないのですが、
久々に戻ってきた家で物色はいただけません。
(歯ブラシ掃除の返り討ちに合っています(笑))
シュールな唄と踊りで笑いもあり。
一方で、心の隙をついた商売への怒りのようなものも感じました。
調べてみると、緑命会のリーダーの役者さんが緑子さんだったり、なかなか面白いですね。
カマキリはドイツ語で「神に祈る女性」、そして寄生虫を抱えている、、、。
前日にネームバリューに惹かれて「怪物」の方を観ましたが、
(おかげで安藤サクラさんをずっと江口のりこさんだと思って観てましたが)
こちらも面白い映画でした。
市川猿之助の抱えた絶望
映画『波紋』絶望に落ちた主婦のとった道は、この映画を見ると市川猿之助さんと重ねてしまう。猿之助さんの絶望は何だったのか、親の介護の負担が大きかったのではないか、そんな思いが強い。主婦が新興宗教にすがりついたのも大いに納得する。彼女には救いだった
新興宗教に生きがいを見つける妻
夫は、突然すべてを投げ出して出ていった。
残された妻と息子、そして介護の必要な夫の父。
夫は、無責任でいい。
然し残された妻の行く末は。
家のローンは、生活費は、父親の介護は、息子の将来は。
まさに、絶望の縁。
この中で、最も妻を追い込むのは、継父の介護ではないか。
経験したものでないと、この大変さは理解できない。
外からはわからない、介護の絶望
以前努めていた、小規模多機能のホーム。
高級住宅街に住む、ある老婦人。
お屋敷町にすみ、お隣は、有名芸能人の家。
かつて老婦人の乗っていたハーレーが玄関に。
いまは、看護師の娘との二人暮らし。
家は、三階建でエレベーターが。
なに不自由ないと見えるのだが。
老婦人の認知症が進み、ホームのデイサービスを利用することに。
娘が、つくづく語っていた。
「このデイサービスにたどり着かなかったら、多分私は、母を殺してしただろう」
小規模多機能ホームという柔軟性を持った施設が、彼女を救った。
そう、施設につながればいいのだが。
本人が、または連れ合いが納得しないなどなど。
そこに断定はできないが市川猿之助さんの絶望を見ることができる。
何かにすがるということ
そう、すがれるものがあれば、悲劇はさけられる。
介護は、逃げ場がなくなりすがるものがないケースが多々ある。
映画の主婦は、新興宗教に活路を見つけ出した。
誰も彼女を責められないよね。
新興宗教が付け入る要素が、そこにある。
ただ、その方向と程度の問題かな。
多額の献金、おおよそ社会常識とかけ離れた教義などなど。
この映画の予告編で、新興宗教の団体の奇妙な踊り。
そのくらいなら、誰に迷惑かけるわけでもなく。
魂の救済をできなくなった既存の宗教
日本の仏教界、寺院などなど、おおよそ葬式宗教だし。
キリスト教にしても、その活動はまだまだ足りない。
新興宗教は、そこに入り込む。
いかにも簡単な図式だ。
無宗教でも生きてはゆかれる、だけどいつでも人生順風ではない。
信仰は、大事だ。
もう一度信仰について考えたほうがいい。
日本で最も古いキリスト教放送FEBCでも聞いてみたらどうだろうか
宗教の存在
人生の一番つらい時に
宗教の存在が励みになるのであれば
それはそれで構わないと思いました
励みになるなら
友達だって、家族だって、会社の仲間だって
キャバクラでボッタクられたって
本人にしてみれば
対して変わらないのかな
ただ、やり過ぎはよくありませんね
それはそうと
主演の筒井真理子のことは、よく知りませんでしたが
最後の振り切ったかの着物でのフラメンコの演技は
おそらく何年経っても
思い出される名シーンになるのでは?
少し唐突でしたけど
あと光石研の
早く死ぬわ
という日時から逃げるようなセリフも印象深かったです
最後に
3週連続で
磯村勇斗を映画館で観てまして
すごい売れてるんだと思いました
光の屈折
予告で客が店員にキレるシーンがあり、実体験であのシーンと似たような場面に出くわしたことがあったので、観るのを一旦保留にしていたのですが、レビューを読む限りブラックコメディ的な立ち位置の作品みたいだったので、思い切って鑑賞。
思っていたよりも笑えて、役者陣の怪演が目立つ作品でした。
怪しい宗教にハマった妻と、癌を患って久しぶりに家に帰ってきた夫、彼女を連れて帰ってきた息子、そして周りのどこかしらに闇を抱える人たちの群像的物語に仕上がっていました。
夫が帰ってきてからというもの、妻の機嫌は悪くなるばかり。そりゃこれまでの生活の形を一気に崩していくので、イライラが溜まってもしょうがないです。宗教から貰った「緑命水」は勝手に飲むわ、祀ってある水晶玉はベタベタ触るし、庭の砂の波紋の形を変えてしまうし、隠してあったお酒も妻の目の前で飲むしでやりたい放題です。
それに対する妻のやり返しは歯ブラシを排水口でコスコスするという当人はとってもスッキリするやり返し方でした。このシーン辺りから笑えるシーンが多くなっていった気がします。
夫の癌の治療のための点滴を注入中に、一滴一滴垂れることに5万円、10万円とカウントしていくのも面白かったです。その隙を見て乳輪の形をを触ろうとする夫も何してんねんとツッコまざるを得ませんでした。
中盤までは夫がヤバいやつの描かれ方をしますが、中盤を過ぎた辺りから、妻の方にも問題があるのかもという描かれ方をしていきます。
息子の彼女を、障害者と言って嫌悪したり、無理矢理宗教に勧誘したりと、そりゃ家族からも距離を置かれるよなと思いました。夫からも息子からも、その彼女からも拒絶反応を示されるとおかしくなっちゃいますね。
登場人物の背景には東日本大震災と原発事故の放射能が隠れています。放射能を恐れて逃げた夫、地震で倒れた家具をてっきり片付けられなくなったお婆さんと、無かったことの様になっている現状に納得がいかずに過ごしている人物が多く描かれています。
懸念点だったスーパーのレジ打ちで客に怒鳴られるというシーン、最初のシーンはスーパーで働いてた頃の記憶がフラッシュバックして、苦虫を噛み潰した顔になっていましたが、その後のやり返しのシーン
「お客様は神様なんだよ!」
「神様だったらウチの旦那の癌治せますか?」
この返しの切れ味が素晴らしかったです。こう強く言えたら、ふんぞりかえる客にも強く出れるのになとカッコよくも思えました。その後も繰り返し客はメンタル超強かったですが笑
最後のフラメンコのシーン、今までの鬱憤を晴らすかの如く、雨を浴びながら踊るシーンには驚かされつつも、とても見応えのあるものになっていました。自ら流れを変えた妻の大きな変化も同時に味わうことができました。宗教との決別を果たすのか、それとももっとのめり込んでしまうのか、観客に委ねるラストも良い味を出していました。
でも棺から飛び出た夫の手を見て笑ってた感じ、何か吹っ切れたんだろうなと思って一安心です。
食わず嫌いはいけないなと思いました。こういう作品にもなるべく飛び込んでいこうと思った次第です。
鑑賞日 6/7
鑑賞時間 9:20〜11:30
座席 D-3
はごろもフーズのCM
今年18本目は大垣コロナで鑑賞
邦画はアニメ特撮を除けば2本目
庭の花々も整頓されているが
カラフル過ぎて窮屈な印象
後の枯山水の方が好み
サウナや歯ブラシの所は笑えた
猫や亀には危害が及ばす一安心
カマキリも神様が守ってくれたのか?
話が淡々と進んで、時には一瞬で年月が過ぎてしまうのも楽しかった。
クレーマーおじさんも念願が叶ったものの不服そうに見えたので、クレームをする事でかまって欲しかったのだと思えた、あの店にはもう来ないかもしれない。
1番大きかった波紋のシーンははごろもフーズのCMを思い出した
ラストのフラメンコが格好良かった
雨が降ってるのにバックが青空だったので狐の嫁入りか?
満足度はかなり高め、邦画にしては珍しく映画館で観て良かったと思えた。
「筒井真理子すごいなあ。」
と何度も言わせられる。いろんな関係の他者との関わりにおいて初めてまともとかおかしいとか腹が立つとか反省するとか、自分の立ち位置を理解できたりする、そうだよなあ。細かい筋が張り巡らされていて興味深い。これも見るべき怪作。
しかし最後をダンスで締めるのは、筒井真理子が上手いだけに、流行りに被ったようでチト残念。
(ところでまたぞうアラカンでデブでブサイクなのに、光石研より磯村勇斗目線で見てる自分に気づいた。厚かましいことこの上ない…。)
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