波紋のレビュー・感想・評価
全113件中、81~100件目を表示
手拍子はそういう事でしたか
こっちを選んでよかった
注目作が目白押しの状況で
見たい映画がたくさんある
時間の制限があるなかで
どれを選ぶかとても悩んだ
そんな中で、どう見ても注目されてないし
話題にもなってないけど
何か引っかかる部分があり
観ることにしました
宗教にすがる、ハマっていくロジックもやむなしだし
こんな形で、人には言えない、表には出せない感情や境遇に生きている人は
世の中たくさんいるのだろう
クレームをつける爺さんも
掃除のおばちゃんも
そうなのだろう
彼女の心の内を表すような
無に近い意味合いで
音を避けて制作されていて
とても良かった
時に「ズーン」ってなる感じも
洋画あるテイストで良かった
半面で心が躍るような場面では
邦画特有の、例えて言えば伊丹作品のような
コミカルな音も組み合わせてましたが
こっちの演出は古臭くて不要だったと思います
定点で示した画角には
部屋や庭の状況が変わる
それを示すことで
変化を表すのもとてもいい演出だった
ずっと見ていられる映画だなと思った
ラストシーン
雨なのに、晴れていて
「気が回らねーな、どんな天気だよ!?」
って思ってたら
あの舞!ちゃんと意味があったので
満足感が高い映画になりました
とてもおすすめできる一本です。
名バイプレイヤーのオンパレード!
要所要所笑える
特別でない話に見える闇
波紋疾走
2011年、突然失踪した夫が10数年ぶりに姿を現して、ガンで保険適用外の治療が必要と言い出された妻の話。
原発事故による放射能汚染が騒がれる中、妻と要介護の父親と高校生の息子を残し失踪する夫の様子から始まって、気付けば10数年後、父親は亡くなり、妻は新興宗教にハマり、息子は九州で進学~就職し、そして夫がひょっこり帰って来て…。
見返りを求めない善行を訴えるけど、先生の祈りや波動には見返りが必要な宗教ですか…w
序盤~中盤は突然帰ってきた夫に嫌悪感を感じさせつつのホラーコメディの様な展開で掴んでおいて、中盤からは主人公がヤバいヤツ!?
清掃員の家の件は気付きか目覚めか、そしてトドメの特別な緑命水。
ストレス、ストレス、ストレス、ストレスの波紋をぶつけ合う様はユニークだし判りやすいし、無いのに有る、有るのに無い水に掛けた感情と本質と…とても面白かった。
宗教も邪悪な人間の前には無力
2023年劇場鑑賞119本目。
ある日突然夫に失踪された主人公。夫が数年ぶりに戻ってくると妻は新興宗教にハマっていて・・・という話。この前に観た映画がなんの変化もないただただ退屈な映画だったのもあって多分5割増しで面白く感じた気もします。
この宗教、心の弱みにつけこんでお金を巻き上げるような悪徳宗教ではあるのですが、教えとしては穏やかに生きろと真っ当なことを言っています。しかしこの筒井真理子演じる主人公の生来の底意地の悪さが宗教の教えを上回ってしまっているのが面白かったですね。
ラストシーンの狂気っぷりもなかなか。ターで見たかったのこういうことなんだよなぁ。
(追記)思い返すとじわじわと面白さが蘇ってくるので満点に変えました。
趣旨は多いに理解できるが、どれか一つに絞ったほうが良かったのでは…。
今年174本目(合計825本目/今月(2023年5月度)31本目)。
tohoシネマズさんの映画のラインナップとしては問題提起型という、万人受けるする映画ではないものの、80%くらいの埋まりようでした。
ここでもすでにかなりの評価があり、他の方が触れている点は同じになるので多言を要さずバッサリとカットします。
結局この映画で主に上げられる問題は、「問題提起は理解できるが、多数の論点を入れた割にどれも明確に最後まで描かれない」「突然帰ってくる夫に対する「正しい対応」の不足」、さらには、「個々個々、妙なまでにセリフが少なく、ある程度補う必要がある」「いわゆる、炊き出しについて」等の論点ではなかろうか…と思います。
特に1番目と3番目は他の方も触れている方がいるので、2番目と4番目は資格持ちとしては明確に気になったところです。ただ、これをどうこう言い始めると「映画のストーリーが成立しない」という妙な事情も抱えているので、どこまで考慮するのかは微妙です。
また、問題提起型の映画であることは明確も明確であるのに、ラストが珍妙な終わり方をするなど(最近の映画だと、「もっと超越したところへ」が似ている?)、その珍妙さもあいまって混乱度合いは高いです。
なお、映画の趣旨その他としては、2020年だったか19年だったか、「星の子」が趣旨的に近いです(完全に同じではない)。
行政書士の資格持ちのレベルで気になったのは以下の通りで、4.2を4.0まで切り下げています(これらの行為についてエンディングロールで説明がない点も考慮しています)。
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(減点0.4/いわゆる炊き出しについて)
・ 炊き出しについては、食品衛生法ほかこれらに関係する法律の外の場合であっても(規模要件等)、都道府県では通常、「申請義務はないが通常申請をお願いします」というようになっています。それは第一義的には「食中毒が出た場合の対応ができなくなること」と、もう一つは「無償配布か有償配布かでトラブルになるから」という2つにほぼ絞られます。
一応、「お願いします」の扱いではありますが、日本では当然、「お願いします」のレベルでもあっても、行政が管理している土地でやる場合は結局強制されてしまう点もこれも事実で、かといって映画内でこれを行ったと思われる点もなく(なお、いわゆる「炊き出し」と同時に、ワンストップ事業として生活保護の申請代行などを、行政書士でない方が行うと法律上アウトです)、ここはちょっとどうなのかな…というところです(本問題は「食品衛生法で定める範囲外であっても、食中毒を出さないように保健所が一元管理する、という公衆衛生に関する「パニックの防止」が論点なので、いかに「お願いします」とはいえ、無申請活動がまかり通ると大混乱します)。
※ なお、大震災ほか「申請に対して許可を得るいとまがない場合の緊急的な炊き出し」については、多少甘くみられているようです。
(減点0.4/そもそも主人公が取っている行為も謎)
・ 突然帰ってきた夫…という設定ですが、その「長期間帰ってこない」ことは当事者である妻が一番知っていることです。そしてその状況で遺産相続等を行うと面倒なことになってしまいます。
婚姻後の裁判上離婚は民法770条に規定があり「3年間生死が分からないとき」がありますので、これを使わなかったのか…という気がします(ただ、この規定は「生死がわからないという中途半端な一方側に強制的に申請せよ」というものではない)。また、遺産相続については行政書士・司法書士が間に入ることが多いですが(不動産の登記名義等がからまない限り、行政書士でも可能)、このとき、「そもそも法律的に決着していない、宙ぶらりんな人がいる」ということを把握していない(厳密にいえば、主人公もそうした専門家を呼んだ形跡は見当たらない)のが問題で、それが「生前に残したお金がどうこう」といった問題になってしまいます(裁判上離婚していれば、たまたま帰ってきても「ただの人」でしかない)。
こういった部分の考察が抜けているため、特に「お金の捻出方法」について明確に配慮を欠いている部分があり(当然、適正な対応を取らないのであれば、いつ帰ってきてもおかしくならないように、適切な対応が必要)、この描写が何もないのはちょっと気になりました(このように、当事者が明確に「帰ってこない人がいる」という状況で、専門家抜きで遺産相続をやるとあとあと面倒くさいことなるのは、当事者がそもそも知っているはず)。
相対的な世界で言いなりであること。
2023年。荻上直子監督。夫は東北大震災直後にふといなくなり、息子は大学入学後を機に家を離れ、一人で暮らす主婦。パート勤めをしながら新興宗教にすがって生きているが、ある日、夫が「ガンになった」と言って帰ってきて、、という話。
ままにならない人生をなだめすかして生きていく主婦に主観的に寄り添うように見えつつ、それを相対化するように独りよがりで利己的な側面も描いている。善悪の基準も親密な人間関係も信仰も絶対的な支えにならない。家族の問題も職場の問題も自分の体の問題も誰かに従って相対的に判断してしのいでいる。この「言いなり」感がすごい。いや、催眠術のように言われたことに従っていくそのシンプルさがすごいのか。周囲に影響を受ける一方で、自分から影響を与えることはなく、しかも影響を主体的に受け止めるのではなく、100%信じ切ろうとしてしまう。これはホラーである。
とても楽しみにしてたのだけど、予告編以上のものではなかった。先に...
とても楽しみにしてたのだけど、予告編以上のものではなかった。先にモチーフが来てしまうのではないか。
ラストのフラメンコはよかった。何よりうまかった。
光石が、予告編の感じと違って嫌味に見えない。
カルトの人々も典型的すぎて、一人ひとりの人間性が見えない。
この人の映画は駄目なんじゃないか。
#24 筒井真理子さん主演映画って良い
リアルサイレント‼️❓
フラメンコ必要?
実力派バイプレイヤーズがいっぱい出てくるから観ていて楽しい。 クス...
パッと見よりずっと気さくな映画
見る前は頭使って見るタイプの映画の予感がしてたんだけど、いい意味で全然そんなことはなかった。感じるままに見ていい、ブラックな笑いがたっぷりの、でも泣けるところもある、面白い映画だった。ソール・ライターみたいなラストシーン、狙いすまし過ぎてるけど、まんまと好きだった。
新興宗教のシーンも好き。舞台挨拶で荻上監督は、自身が通っていた全寮制の高校の夕礼を参考にしたと言っていた。「男尊女卑で大嫌いな学校でした」とも。でも、映画では信徒たちの集まるシーンはいつも面白くて笑えたので、何事もムダにはならないもんだなあと思った。
いろんな水が出てきて、水ってなんなんだろうかと、ちょっと考え込みそうになる。形もなく色もなくて、そのわりに「聖なる」とか「毒素が」とか“色”をつけられやすくて。
筒井さんは、舞台挨拶やインタビュー記事では、こんなに生真面目で礼儀正しくて良識派っぽくて、どうやってお芝居なんかするんだろうと思うのに、映画の中では狂気っぽさを弾けさせたり薄めたり自在にやっていて、奔放な天才のしていることにしか見えないのが本当にすごい。
私は木野花さんに泣かされる率が高い。『閉鎖病棟』とか『ユンヒへ』とか。依子が泣くところで一緒に泣きたくなった。あと「みんな、なかったことみたいにしてるけど~」というセリフにうなずく。乗り越えてしかるべきもの、他の人はちゃんと乗り越えているもの、なのに自分だけつまづいてそこから進めないものってあるなあと思うので。
磯村くんは父親が出て行ったときの母親の様子を回想してしゃべるという芝居臭くなりそうなシーンも自然にやっていて、なんかもうありがたいなと思った。わざとらしくやられたら、こっちまで恥ずかしくなりそう。舞台挨拶で監督が「(磯村くんは)たぶん現場が好きな人なんだと思うけど」と言っていて、ああ、そうなんだろうなと思った。「(磯村くんは)足が長いんですよ!」とも言っていて、それは知ってるなと思った。
観たい度○鑑賞後の満足度△ ラストは誉めてあげましょう。それ以外は如何にも中途半端。シンボリズムやイメージが先行していて人間が描かれていない。
①キムラ緑子、江口のりこ、安藤玉恵、ムロツヨシ、平岩紙、木野花、柄本明と云うメンツが揃ったらもうコメディしかないでしょう、と思うが余り笑えない。緑命水の座談会シーンももっと笑えるか、と期待したが苦笑がやっと。
監督が「これだけのメンツが揃ったらコメディと思うでしょう。でも違うんですよ。」と言いたかったのか分からないけれど、かといってシリアスなドラマでもないし、面白いわけでもない。
江口のりこや平岩紙がにこやかに微笑みながら恭しくお上品な口調で話していると、そのうち何か起こすんじゃないか、起こるんじゃないか、と期待しましたが何も起こりませんでした。
「どうでもいい話」と「どうでもよくない話」とのボーダーラインにあるような映画。
やたらシンボリズムやイメージ(水、雨、波紋、波、人間の手・足・脚)は出てくるのだけれども、これだけ人間の内面を描いていない映画も珍しいかも(誉めているのか貶しているのか自分でも分からないけれど)。
②見たくもない男の足の裏のアップからスタート。筒井真理子演じる妻は其方に頭を向けて寝ている。これでこの夫婦はもう上手く行っていないことを表しているんだろうけど、もしかして足フェチ?或いは旦那の足の臭いが気にならないほど実は仲良し?なのかとも思ってしまった。
③女性監督だからか女性の嫌な面ばかり目につく。
筒井真理子の視線が怖いし、嫌なもの・嫌いなものからフッと顔や身体を背けるところはなかなか上手い。
帰ってきた夫の飯を食う音、味噌汁を飲む音に嫌悪を示すところなどはリアル(その事で奥さんに文句を言われると愚痴る上司が昔いました)。
ただ、介護している養父のお粥には飲んではいけない?水道水を使ったり、夫や息子の恋人(絶体やったと思う)の歯ブラシで洗面台や排水口を掃除するなんて、嫌いな上司のお茶に唾を入れるOLみたいなセコい意地悪で苦笑。
④息子の恋人が障害者(であろうがなかろうが不快だったと思うけど)というところが別の切り口かと思ったら、結構厚かましくて息子を盾に脅すなど図太いと云うかずる賢い女性として描いているところは新鮮。
⑤時々挿入される水面に主要人物が立って話をするシーンは画的に陳腐。
⑥木野花が演じる掃除婦のオバサンが一番人間臭いかな。
『ヴィレッジ』ではもうひとつ生彩に欠いたが、あれは彼女の芝居が悪いのではなく演出と脚本のせい。
彼女と主人公との交流シーンがこの映画で最も人間的だと思える。(しかし、「仕返ししなさい」と焚き付けられるが、瀕死の爺さんに自分に遺産を遺すよう遺言書を書かせたのだから既に仕返ししてるじゃん。)
ゴミ屋敷みたいな彼女の部屋も凄いが、それを見事に片付けた主人公もある意味凄いというか、そういえばこの人の家も庭もゴミひとつないような3S ぶり。あんまりこんな人と一緒に住みたくないなあ。
⑦ラスト、雨の降るなか喪服でフラメンコを踊るシーンは、これまで観たことのない画で、これは面白かった。
悩みは尽きない
須藤依子は義父の介護をしながら、夫と息子の4人家族で暮らしていたが、東日本大震災の後、突如夫が失踪した。その後、緑命会、という新興宗教を信仰し、祈りと勉強会に励みながら穏やかな日々を過ごしていた。そんなある日、夫・修が突然帰ってきた。修はがんになったので治療費を援助してほしいと言った。さらに息子・拓哉は聴覚障害のある6歳年上の彼女を結婚相手として連れて帰ってきた。更年期で調子が悪い状態が続き、また、パート先ではわざとキズ物にした商品を半額にしろ、という理不尽な客に罵倒されるなど、悩みが尽きなかった。湧きあがってくる邪悪な感情を、宗教にすがることで抑えようとすふ依子だったが、突如吹っ切れ・・・てな話。
依子役の筒井真理子に感情移入して観てた。水系の宗教ってよく聞くなぁ、って思った。夫の修の無責任で図々しい態度はいったいなんなんだ?家に入れなきゃ良いのに、って思った。
結論出ずだが、あるある、って観れて面白かった。
全113件中、81~100件目を表示