「サブプロットが魅力的」愛のこむらがえり ku-pa-さんの映画レビュー(感想・評価)
サブプロットが魅力的
“映画作り映画”にはハズレが少ない。
その多くは撮影現場でのドタバタが中心だが、本作は企画が撮影に辿り着くまでの苦労をコメディタッチで描いているのが特徴。
内助の功で主人公を支える磯山さやかがスクリプター志望というのも興味深い。
作中では主人公の脚本を評して友人にサブプロットが魅力的と言わせているが、本作自体でも篠井英介の殺し屋のエピソードがたまらなくくだらなくてよい。
ただサブキャラの魅力に押されて、メインの映画製作に向けての苦労がボヤけているのは痛し痒し。
自主企画を立ち上げて自力で映画を撮ろうとする主人公に対し、今の邦画の世界でどうすれば企画にスポンサーが付くのかを、映画業界に知悉した友人が説くシーン、説得力がある分ものすごく皮肉がキツい。
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