「監督の名前で客が呼べるのだが。」崖上のスパイ Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
監督の名前で客が呼べるのだが。
チャン・イーモウ監督作品と言えば、デビュー作の『紅いコーリャン』はじめ、名作とされる作品はいくつもあるのだが、
私は、チャン・ツィイーを主演女優に据えた『初恋のきた道』が一番好きだ。
アジアを代表する監督の一人と言えるだろう。
名前で客が呼べる監督だ。
本作のキャッチコピーは、次の通り。
「巨匠チャン・イーモウが初めて挑む、予測不能スパイ・サスペンス」
つまり、73歳にして挑戦した初のサスペンスは、
興行的にも、作品評価としても成功とはほど遠いものとなった。
物語の舞台は満州国のハルビン。
ソ連で特殊訓練を受けた共産党スパイチームの男女4人が、極秘作戦“ウートラ計画”を実行するため現地に潜入する。
ウートラ計画とは、秘密施設から逃れた同胞を国外に脱出させ、日本軍の蛮行を世界に知らしめること。
だが、仲間の裏切りによって、そのミッションは天敵である特務警察に察知されていた。
スパイたちは、八方塞がりの危機を突破し、命がけのミッションを完遂できるのか?!……。
日本人だから言うのではない。
物語のスケールが小さすぎる。
リアリティに欠けている。
低予算なのか、すべてが安っぽい。
とにかく暗くて淀んでいる。
残念だ。
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