「それぞれの見方」怪物 由良さんの映画レビュー(感想・評価)
それぞれの見方
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母親、教師、子供たち。
それぞれ、三者三様の描き方をしているため、それぞれが相手に感じる感情が変わってくる。
母親の視点では、教師の非道さはもちろん、子供の奇怪さも相まって、母親の不安を充分に煽っている。
また、一人の教師が子供たちの複雑な環境や親や他の教員との関係で窮地に落とされていく様も見事だった。
また、子供たちのそれぞれの家庭環境からの鬱屈した思いや不安など、是枝さんは相変わらず痛々しく、でも純粋に描いてくる。
最後、全てから開放された子供たちは、幸せに暮らしていけているのかもしれないと思うことが、この作品での唯一の救いになるのかもしれない。
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