「当たり前の幸せって、、?」怪物 はまさんの映画レビュー(感想・評価)
当たり前の幸せって、、?
とてもとても楽しみにしていた怪物観てきました!
期待以上でした。
主人公である2人の小学生が持つ特性については、口コミで知った状態で観ました。
そのためか、他の登場人物の何気ない言葉が突き刺さるようでした。
「結婚して、子供が産まれて、そんな普通の幸せでいいのよ」
「男らしくないぞ!」
私自身、子どもを妊娠した時、この子が同性愛者でも、トランスジェンダーだったとしても、
"理解してあげよう"
"できるだけサポートしてあげよう"
と思っていました。
でも、そんなことを思っている時点で、私の中には、抵抗感があったのだと思います。
そんな私のちっぽけな抵抗感を悠々と超えたところに、この映画は私を連れて行ってくれました。
主人公である2人が一緒に笑い合いながら走っているだけで、涙が出てきました。
おそらく今まで経験したことがない種類の涙です。
人が人と心を通わせる、自分が自分でいられる、その瞬間はなんて美しいんだろう、と思いました。
終盤で校長先生が言っていた、
「一部の人にしか手に入らないことを幸せとは言わない。
みんなが手に入れられることを幸せって言うんだ。」
というセリフにもドキっとしました。
私自身、就活、婚活、妊活を経て現在に至りますが、その〇〇活をしてたとき、とても苦しかったのを思い出しました。
みんな当たり前に手に入れているのに、なぜ、私は手にできないの?という焦燥感と劣等感に苛まれていました。
でもその「みんな」って誰なんでしょう。
「普通」ってなんなんでしょう。
「当たり前」ってなんなんだろう。
自分の外側に求め続けて、でもまだ足りなくて。
そうなる前に自分の中に幸せを見出していたら、また違う人生だったかもしれません。
この映画に出会えて、私は幸せです。
「主人公である2人が一緒に笑い合いながら走っているだけで、涙が出てきました。おそらく今まで経験したことがない種類の涙です。人が人と心を通わせる、自分が自分でいられる、その瞬間はなんて美しいんだろう、と思いました。」に共感大です。
とても素敵なレビュで、読みながら感動してしまいました。有難うございます。