劇場公開日 2023年6月2日

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「本当の「怪物」とは」怪物 邦画好きさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5本当の「怪物」とは

2023年6月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 シングルマザーの視点、担任教師の視点、校長の視点、主人公の視点・・・4人の視点から物語は繰り返されます。それぞれの立場で全く違う話に見えますが、芥川龍之介の「藪の中」とはまたちょっと違うのですが、簡単に言えばあんな感じの演出です。

 結論を言いますと、私は「怪物」とは現在の日本社会のことだと思いました。

コロナ禍におけるマスクやワクチン接種の問題、未だにマスクを強いられる雰囲気のある同調強制の日本人。好き嫌いなどの基本的な意見が言えない日本人、いじめられている子をかばえずに、自分がいじめられるのを恐れるために同じようにいじめに加担する日本人、PTAや世間からの評価を恐れるために真相をさがそうとはせず、長いものには巻かれてしまう日本人。みんなと同じということで安心してしまう日本人。

 令和5年現在の「日本」を表している映画でした。

邦画好き