「怪物はだ〜れだ⁉️」怪物 ニョロさんの映画レビュー(感想・評価)
怪物はだ〜れだ⁉️
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予告編でながれるこの言葉が、この映画のキーになる。
母親、教師、子供のそれぞれの視点から、起こった出来事について語られる。このストーリーが見事に、3人のそれぞれの立場と行動を正当化するのだ。この情報からはこうなるよねというふうに、納得してしまう。特に最初の母親には思わず感情移入してしまった。
ところが教師の視点なると全然ちがうものが見えてくる。これはすごい。展開が読めなくなる。
そして最後に子供の視点。2人の予想外の秘密があきらかになり、物語はクライマックスとなる。
答えはもちろんない。
でも、怪物はそれぞれが自分の立場で作り出す幻想なのではないかと思えた。怪物なんているのだろうか、それぞれが自分の視点で作り出しているのではないかと思えてしまう。この映画で唯一、真の怪物なのは、いじめられている少年の父親だけだった。
もう少し早く教師が真実に気がついたら展開は変わったのだろうか。子供達の無邪気な笑顔と内に秘めた心の叫びに思わず涙してしまう。
キーとなる母親の安藤サクラ、教師の瑛太、校長の田中裕子、そして2人の子役の演技は素晴らしかった。
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