Life work of Akira Kurosawa 黒澤明のライフワークのレビュー・感想・評価
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とにかく見てください
ドキュメントでもなくメイキングビデオでもない
ただただ黒澤明監督のことが大好きな河村監督
黒澤明監督をたっぷり見せてくれます
理解するのに少し時間がかかるかもしれませんが鑑賞している間に自分も作品のスタッフ一員になっています
それは、演者であったり技術であったりと
監督の声を聞きながら一緒に作品を作っていきます
どうぞそんな感覚を味わってください
いわゆるドキュメンタリー映画。
今年413本目(合計1,504本目/今月(2024年11月度)19本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
※ 時間調整で「楽園追放」を見てからになりますが、アニメ作品は憲法論が絡む映画でない限りレビュー外です。
こちらの作品は、ちょっと変わったドキュメンタリー映画です。
普通、ドキュメンタリー映画というと当人が出てきたり当人が没している等であればご遺族の方や親しい方が出たり…といった展開になるのが普通ですが、多くとられた映画のうち一つ(だったか多くて二つだったか)の「映画の撮影場面」にあてている点が斬新な意味で良かったかなといったところです。
そうした関係(映画の撮影場面が背景にある、ということ)から聞き取りづらい点が明確にあることは作品側も知っていたのか字幕が結構そこそこ出ます(外国人関係で外国語関係についても出ます)。よってその扱う範囲が「映画の撮影」という特殊なドキュメンタリー映画になりますが、何がなんだか聞き取れないということはないと思います。
ドキュメンタリー映画の方面はとりつつも、上記のような事情から「映画はいかにして作られるか」というあまり見ることがない(2022年だったか「スタントウーマン」だったか、あるいは2024年の「ドキュメンタリーオブ・ベイビーわるきゅーれ」などでスタントに焦点があたった映画はありましたが)「映画を良く見に行くのに映画そのものの成り立ちに焦点をあてている映画」があまりなく斬新であった点も良かったところです。
採点に関しては特段気になる点までないのでフルスコアにしています。
映画に「娯楽性」を求めるならおすすめはできませんが、「文化的教養」を求めるならおすすめといったところです。
3台カメラ体制、馬、合戦指示、そして台風待ち
1984年撮影の「乱」のメイキング映像集。ナレーションはなく説明テロップが少し乗るのみ。編集は棒つなぎに近い。大分ロケ、御殿場ロケ(城が燃えるシーン他)、屋内セットなど撮影を記録している。
面白いのはロングのショットと、人物を抜くアップショットを別日に撮ってスケジュールを圧縮したり(アップショットの俳優のみ拘束)、演技を変えてその場でカメラワークの指示を出したりする点。3台カメラ体制にしてロング・切り返し・俳優フォローなどの異なるショットを得ることで、観客のテンションを下げない映像編集ができるという。
馬や合戦モブをどうやってコントロールするかも面白い。馬は画面にインしてくる速さが大事で、俳優が不慣れなときは何度も撮り直されている。
城を燃やすときは前もって撮影の段取り会議をして臨んでいるほか、監督自身もセットの小物の配置などを調整している。
監督自身が描いたイメージボードも映され、とくに風になびく野原の絵を撮るため、大型台風待ちをして大風のなか平然と撮る様も映画への練熟した熱意を感じさせる。
都度スタッフの名前が表示されるはありがたい。一部は4K版ソフト特典のメイキングに使われ、未デジタル化の部分もあるという。
当時の大予算映画の作り方を知る上で、面白く見られる一本。なお「乱」は日仏合作。
黒澤明ファン必見
黒澤ファンでありながら、今まで黒澤天皇とか称されてるのを鵜呑みにして勝手に怖いイメージを作り上げていた自分の浅はかさを心底恥じました🥹もういい歳なんだから素直にならないとねと反省🐒
初めて知る 黒澤明監督の映画精神と手法
押し付けない淡々としたドキュメンタリー
その編集にも感心
貴重な映像記録の公開努力に感謝します🔔
台詞を忘れた俳優への接し方が、予想外でビックリ!
現場で怒鳴り散らすイメージの「黒澤天皇」の影はなく、至って穏やかな監督がそこにいた。
メイキングといえばスタッフ・キャストのインタビューが多くて現場映像は少しだけのものが多いが、この映画には無駄なインタビューがなくてボリューム満点。しっかりドキュメンタリー映画になっていた。クリスマイケル監督の『AK』とダブるシーンもなく新鮮だった。
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