ゴジラ-1.0のレビュー・感想・評価
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一番好きなゴジラ映画かも
ストーリーは原点回帰みたいで良かったです。
ツッコミどころや、さむいところは満載なんですが、怪獣物にそんなこと言うのは野暮だし、許容範囲中でした。
ゴジラ映画がゲームのバージョンアップみたいに作られるのは、それはそれで面白いんですけど、好きではないです。
今回は、監督のゴジラ映画のイメージが自分のと似ているんだと思えて好感が持てました。
まさか泣くとは
ハッキリ言って興味なかった、観る気もなかった。
だが久々に休暇を取れた金曜日、趣味を堪能しないわけにはととりあえず劇場に行ったらこれがマイルールの「待ち時間が一番少ない作品」だったのだ。
「らんまん」の夫婦が再び共演するから、じゃあ観ようと。大好きだったので、もうホントそれだけ。
いやいやいやビックリ面白かったわ。
佐々木蔵之介の日本に対しての台詞も沁みた。
戦後の設定なのにさ、今も変わってないよね…
私はね、亡くなってないと思ってたよ典子。
本当に良かった。これで3人で家族になれるね。
安藤サクラも登場シーンは嫌な奴かと思ったけどお米をくれたときに不器用な優しさと子どもが好きなことが伝わり、ずっとあったかくて良い人だった。
青木さんもあのとき島で暴言を吐いたり、殴ったりしたけど良い人で、本作には嫌な奴がいなかった。
観て良かった。
ってかラスト…
あとさ、橋爪功出てなかった??
ゴジラのテーマソングは怖いな
ゴジラの怖さを凄くリスペクトされて作られた作品ですね。テーマソングがそのまま使われていて怖さ倍増って感じです。とても面白かったし怖かった。
まぁドラマの方はパターンちゃぁパターンなのですが、しかし民間でやってしまおうってかなり無理な設定ですな。そこだけマイナスポイント。
シンとはちがう切り口でよかったです。
しかしジョーズといいゴジラといい音楽 音響でこれだけ怖くなるんやなぁ。
エンディングの足音だけでまた怖くなった。
ゴジラ映画ではなく反戦家族映画
「ドラゴンクエスト ユアストーリー」で悪名を馳せるまで、山崎貴監督は割合好きな監督だった。特に「三丁目の夕日」は大好きで、そこでゴジラを見たときはこの人が描くゴジラ映画がみてみたいとずっと思っていた。
良かった点から言う。
怪獣映画に有りがちな特殊で難解なストーリーは皆無。どちらかといえば心温まらない「三丁目の夕日」を見ているかの錯覚まであった。
「永遠の0」「アルキメデスの大戦」でみせた軍艦VFXで行われる「わだつみ作戦」は対ゴジラ戦策として優秀だったと思う。VFXは良かった。
多分テーマである「個人の戦争を終わらせたい」も描けている。
レジェンドである「(1st)ゴジラ」のオマージュも完璧だった。
また個人的な夢であった、ゴジラに喰われたい、踏み潰されたい、尻尾で撲られたいを叶えていただけたことには感謝する。
…ただこれじゃないんだよね観たかったものは。
反戦映画であり家族映画であるこの映画は、ゴジラのタイトルを冠しているのにゴジラはただの副菜である。
予算が無かったのかな。セットがチープ。戦中戦後の泥だらけで生きてるハズの方々の衣装が綺麗過ぎて現実感全く無く、VFXの端々の瓦礫の吹っ飛びかたに重さが無くて、日曜午前中の戦隊ものを観てるのかなと思った。
自分は役者ではないから言うのもどうかと思うけど、神木龍之介さん死にたくなくて逃げた演技できないんですかね。芸歴長いと思うんだけど。
山崎貴さん日本政府を下げたいセリフを兵長さんに所々言わせてるんだけど、そのセリフが軽くて何がしたいのかよくわからない。
ホントにあと ひとコマ ワンカット入れればでるだろう 物語や感情の厚みが無くてスカスカでした。丁寧に作られていない。それがよくわかる映画でした。
山崎貴監督はこの映画制作後のインタビューで「映画制作後作ったことを引きずらない。」と仰ったそうだけど「ユアストーリー」で叩かれたことを後悔しているのがよくわかるよ。
大衆に媚びてるよ。「三丁目の夕日」が好きな私には物語的には好きな終わりかただったけど。だけど私は「ゴジラ」を観にきたんだ。
アフター[シン・ゴジラ]として
革命的だったシン・ゴジラ後の、初の国産ゴジラ。しかも満を持しての山崎監督作品とあっては、いやが上にも期待は高まる…そんな気持ちで初日に観劇。
感想は…これでは困る。
念の為、数日後にもう一度観たが、やはり評価は変わらなかった。
シン・ゴジラ後がこれでは困るのだ。
シン・ゴジラが廃した、「余分」な人間ドラマがてんこ盛りになっている。
演技パートが不要だとは言わないが、今回の作品の俳優陣は鼻につく。
「怪獣じゃなくてオレを見ろ」と言う演技は頂けない。いや、そもそも脚本の構成がそうなっているのだから、やむを得ないのか?
それにしても、もう少しなんとかならないか?
これは歴代のゴジラ映画を駄作たらしめてきた悪習だと思う。
「演技パートは臭くてクドイが、特技パートが補っている」という評価も散見するが、私は逆の印象だ。
「特技パートは素晴らしいが、演技パートで台無しだ」。
シン・ゴジラが取り除いた不純物が、次作で早々と復活してしまって残念だ。また代を重ねるごとにこの傾向は強くなって行くのだろう。
怪獣映画が観たいのに…
異端児だったシン・ゴジラを、従来の路線に戻した王道ゴジラとの見方もあるが、悪習は戻してほしくなかった。これが王道なら、ゴジラ映画の未来は暗い。
山崎監督は特技監督に徹して、他の本編監督とタッグを組むべきなのでは?とさえ感じてしまった。
歴代ゴジラ→ゴジラ-1.0→シン・ゴジラ
この順番での制作なら納得できるが…
アフターシン・ゴジラがコレでは困るのだ。
シン・ゴジラに続く、本質的なゴジラ映画だけれど、最後の1分はいらない、これで全てぶち壊し
最初にゴジラ映画を見たのは小学生の時、記憶が正しければ大宮の白鳥座、それから60年近く経ちましたが、やはり日本代表の映画はゴジラ、見に行きました。
私感ですが、ゴジラとは災いの象徴、災いとは天災や戦争、圧倒的な力量を持った災いです。災いを前にして感じる絶望感、それでも何とか立ち向かおうとする勇気・智恵、しかしながら繰り返す絶望、これが70年間繰り返される災いの象徴としてのゴジラであると認識しております。象徴ですから設定がどうのこうのと文句は言いません。
その意味ではシン・ゴジラに続く、本質的なゴジラ映画ですが、最後の1分はいらない。あれだけ多くの絶望を描いておいて、安易なラストにしてしまった。これで全てぶち壊しです。
「-1.0」と言うのはこの意味なのかと納得しました。たぶん、監督さんはこんな終わり方にはしたくなった。しかし、何らかの事情でこうせざるを得なかった。だから題名にマイナスを付けたのだ。
日本のゴジラ
"VSシンゴジラ"
鬼才と秀才の全面対決。
前作のシンゴジラは、未知の巨大生物に対して人類全員で立ち向かうという群像劇であり、ゴジラ作品としてはまさに"異色"だった。中でも、「スクラップアンドビルドでこの国はのし上がってきた。今度も立ち直れる」というセリフは未だに鳥肌が立つ名セリフだと思う。
あのシンゴジラを超える作品は出来るのかという疑問の中で、今回メガホンを取った山崎貴監督ならきっと凄まじいゴジラ映画を撮ってくれると思っていた。
alwaysや永遠の0などで名高い巨匠(自分は"邦画の本流"と呼んでいる。)で、VFXの技術で言えば日本第一の監督。描かれる世界観では、エモーショナルでありながらも要所要所でエキサイトなシーンをうまく組み込んだ人間ドラマが紡がれる。
まさにがっぷり四つの対決。互いのカラーを全面に押し出して、もはや比較のしようもないのだが、やはり前作のヒットを考えたときに今作との比較はせざるを得ないと考えられる。ここで無理矢理ではあるが、両作を比較してみる。(庵野秀明派と山崎貴派で評価は二分されると思うと、何だかワクワクする🤭)
私は今作に軍配を挙げたい。
以下に何点か理由を述べるが、私は大の山崎貴ファンなので、いくらか偏った評価が混ざってることもありうるので、もし参考にならなければ読み飛ばしてもらって構わない。
①ゴジラのビジュアル・迫力
VFX技術で言えば日本第一の監督である山崎貴監督。今作ではその技術が遺憾なく発揮されて、国民全員が納得する"あの"ゴジラのビジュアルが見事に作られていた。シンゴジラではストーリーよりまずゴジラのビジュアルが疑問視される意見が多かったように思うが、今作ではそれは無いだろう。日本のゴジラ、本家本元のゴジラのビジュアルというのをやはり国民は期待していると思うし、山崎貴監督は見事その期待に応えた。
また、ゴジラの迫力もやはりすごかった。3段階に分けて段階的にゴジラの迫力や恐怖感が劇場全体を飲み込んでいく。海で小舟を追いかけるシーンや電車を持ち上げて浜辺美波が宙ぶらりんになるシーン、銀座の街を練り歩くシーン、黒い雲に向かって咆哮するシーンなど、数え上げればキリがないほど多くの名シーンが生まれていた。
そして何より、ゴジラの迫力を倍増させるあのBGM(by伊福部昭)がここぞというタイミングで効果的に使われていた。ゴジラ映画の本流を我がものにした最高の演出である。
②テーマ設定
ここは比較すること自体間違っているとも思われるかもしれないが、あえて考えてみたいのには訳がある。
ゴジラ第1作は終戦から6年経って作られた。終戦とゴジラとはまさにゴジラ誕生以来から切っても切れない関係なのだと思う。それをゴジラ誕生70周年に再び終戦後のゴジラ出現を描いた今作は、第1作に対するリスペクトを感じさせる。
また、現代日本のゴジラを描くことも確かに面白いと思うが、あの終戦直後の日本で表現しきれなかったゴジラを今になって最新の技術を用いて描くことの歴史的重要性やその困難さを考えると、今作で終戦直後の時代が選ばれたことはかなり挑戦的だった思う。私はその果敢な姿勢に対して山崎貴監督に万雷の拍手を送りたいと思うのである。
シンゴジラでは現代日本に現れたゴジラが描かれていた。だからこそあそこまで大量の兵器や機械、技術を用いて、全人類挙げてのゴジラ撃退をすることができた。確かにそこには緻密で細部にわたる表現が尽くされていた。しかし果たしてそれは全世代に受け入れられたと言えるだろうか?難しい単語が並べられて、セリフが聴き取りにくいという難点をシンゴジラは抱えて世に出されたわけだが、そこに観客は十分に感情移入することができるだろうか?
その点今作は、全国民が一度は学んだ終戦直後という時代を描いており、人間一人一人の葛藤や人生が描かれたものだったため、より多くの観客の共感をえることができるだろう。
さらに個人的な意見を述べさせていただけるならば、今作で描かれていたのはあくまで人間の生命であり、ゴジラはそれを引き立たせる存在であったに過ぎないと考えている。ゴジラよりも神木隆之介が前面に出てくるという、かつてない怪獣映画になったのはこの点が1番大きいと考えている。
③ストーリーや俳優陣
批判を承知であえて言わせていただけるならば、シンゴジラにはストーリーは無かった。庵野秀明が作った世界がバン!と打ち出されて、そこで行われるゴジラの破壊行動や対ゴジラ作戦の模様が描かれていたものであって、作品に一本筋を通すようなストーリーはなかった。ただこれはシンゴジラが群像劇であり、人類とゴジラの対決を全面に描いたものであるから、こうした描き方を悪く言うつもりはない。
問題は観客が作品に対して何を期待しているかである。観客が求めているのは、「ゴジラの迫力や恐怖、そこからゴジラに立ち向かう勇気を映画と一体になって感じること」、すなわち共感でないだろうか。
この点、ストーリーは簡明でわかりやすく、神木隆之介は最高の演技を見せてくれた。今作の主役として、観客を映画に引き込む最大の媒体としてうまく機能した。また、特攻から逃げた優秀なパイロットという、ありそうで無かった人物像だからこそ観客は自らを投影して、神木が演じる敷島の人生とともにストーリーを全身で受け止めることの出来る、そんな映画になっていたと思う。
神木隆之介の演技自体は、自分は良かったと思う。怯えや絶望、覚悟といったさまざまなな感情を、観客に納得させる表現で表していた。特に目や全身を使った震えなどの点には注目して欲しい。
また、浜辺美波や安藤さくら、そして山崎貴監督作品では常連中の常連である吉岡秀隆など脇を固める俳優陣の演技はもう何も言うことは無い。(「海賊と呼ばれた男」に出てた俳優がかなり多かったと思う。いなかったのは堤真一くらいじゃないか?)
一言言わせていただけるなら、脇役陣があまりにも豪華すぎて、主役の影を多少薄めたのではないかとも思うので、もっと無名の俳優女優陣を起用した方が、より神木の演技に集中させるという意味で良かったのではないかと思う。
確かに今作は何点か疑問点もあった。
ゴジラを倒すための戦力がシンゴジラに比べてあまりにも少なすぎることが一番大きな疑問だと思う。
これについては次のように反論したい。
すなわち、インターネットがなく情報の流通が現代よりも遥かに遅かった時代にあって、意思疎通を意思疎通を図ることが難しかったということである。
そのことが冷戦期のソ連に配慮したアメリカの行動や日本の行動につながった。あの戦力では不十分、というのじゃなくて、「あの戦力しかなかった」というのが正しい表現だと思う。
また、セリフが臭い、という批判もあるだろうが、個人的にはあまりセリフの臭さは感じず、仮に臭かったとしても、むしろ人間臭さを出す上でも良いセリフが多かったように思える。
ハリウッドでは「モンスターバース」という世界観が作られて、日本のゴジラがハリウッドに奪われてしまったのではないかと悲しんだのはもう遠い昔のこと。今作は、(シンゴジラと共に)ゴジラを再び日本のものとして奪還した記念すべき映画である。今作とシンゴジラの対決無くして、ここまでゴジラが最強コンテンツになることはなかっただろう。個人的には、シンゴジラがあったからこそ、今作はそれを上回る興行収入を得ると予想している。「本家本元」という大変な重責を負いつつも、観客の期待に応え、いやその期待以上のものを生み出した山崎監督やスタッフ、そして俳優女優陣に感謝。
レビューでシンゴジラよりよかった!泣けた!と、評判が良いので観てき...
ゴジラ
映像は良かったけどね。
他の方々も書かれてる通り、映像は素晴らしいものがありました。VFXって言うんですか?CGと何が違うのか私にはわかりませんが、迫力ある映像は純粋に楽しめました。あと、音響も。クライマックスシーンにゴジラのテーマをよい音響で聞くと、安っぽいストーリーを忘れてワクワクしてきましたね。
ただ、そう、ストーリーは激安です。
訳のわからんただの民間人が集まって、ゴジラ退治って、なんじゃそりゃ?って感じ。そんなにヒマなんかい、あんたら?って思うし、そもそも船や武器のカネは誰が出してんだよ?とツッコミたくなった。
あと、あまりにも都合の良く見つかる軍用機。
そして何より、ラストシーン!
まさかと思うけど、あれで感動する人がいるとでも??あのラストを考えたのは誰なんですかね?中学生の学芸会かよ!って叫びたくなりました。
怪獣映画のストーリーにガチャガチャ言うな!と怒られそうですが…最近の邦画のストーリー、どんどん劣化してますよね。
ストーリーって、そんな予算がかかるもんじゃないんだから、もう少し頑張って欲しいよな…って思った次第。
こんな激安なストーリーじゃ、ゴジラも怒りだしますよ。
純粋に良かった。
良かった。そしてシンプルでわかりやすかった。
更には、最後に「典子さん」が生きていたのが良かった。これだけでコンマ5加点です。自分はハッピーエンド&大団円のストーリーが好きなので。やはり悲しいことは少ない方が良いです。
映画的には、多少、人間ドラマ部分での言動に力が入りすぎていた感もありますが、戦争直後なのだからそうなのかも?(自分は戦後の遙か後の生まれなので、戦争直後のことはよくわかりません)
今、ウクライナで戦争、イスラエルで戦争 or テロが起こっていますが、やはり戦争はよくないですね。かつて『戦争とは爺さんが始めて、おっさんが命令し、若者たちが死んでいくもの』と大橋巨泉さんが発言したようですが、できることなら戦争を起こした人だけで戦地で戦って欲しいです。この映画の中では戦争の悲惨さも描かれていて、自分的にはタイムリーでした。
以下、余談です。
①自分の記憶の中では、ゴジラは人類の味方だった記憶が強いのですが、シンゴジラといい、今回といい、最近はゴジラと人類との対決が続いていますね!
②シンゴジラでは政治意思決定の迷走を、今回は戦後の混乱をテーマにしたようですが、次回はどうなるのでしょうか? ストーリーを作る人もそろそろ大変そう。
③「敷島さん」の操作する「震電(後ろにプロペラがあるのがちょっと奇異に感じました)」の爆弾の安全解除の赤いレバーが、実は脱出装置の起動スイッチかと思ったのですが、スイッチはちゃんと別にありましたね! ここだけは予想を裏切られました。
<主な基準(今後のためのメモ)>
4.5 観て良かったと感じた映画
4.0 おすすめできる映画、何かしら感慨を感じる映画
3.5 映画好きなら旬なうちに見てほしい映画
3.0 おすすめはできるが、人により好みが分かれると思われる映画
ゴジラはこっちの方がいい
IMAX Laserで観ました。
山崎貴監督の映画で感動したことがないので、全く期待しないで見に行ったのですが、予想を完全に超えてきました。
期待しなかった理由は、シン・ゴジラの後に、今更いったい何を作るのか?という疑問のせいです。いくら見事なCGを使ってリメイクしたからと言って、新しいストーリーや価値は生まれないでしょう、という考えでした。
当然、シン・ゴジラに対してどうよ?という入りで映画に臨んだのですが、途中から比較しながら見る意識はなくなり、純粋にストーリーやゴジラの迫力を楽しむことができました。
(山崎監督作品に概ね共通することですが、)内容に殆ど”ヒネリ”はありません。
なんせ、ゴジラがどうやってどこから生まれたか、っていうところに全く触れないんですから。「そんなのは、今まで沢山(東宝の)ゴジラ映画をご覧になって皆さんよくご存じでしょ。そんなところをいまさらイジリませんよ。」っていうスタンスですね。
つまり、「ゴジラそのものについて新しい設定は加えません。科学的考証(本来は、そもそも怪獣映画に科学もくそもないですが)は誰か他の人(もちろん、あの人)に任せました。人間のドラマを見てください」という意思表示と感じました。
正直、なぜゴジラが暴れるのか、人に対して吼えるのか、という謎くらいには多少の”答え”を描いてくれてもいいのでは、とは思いましたが。
(CMでも流れているのでネタバレには当たらないと思いますが、)ゴジラがなぜ電車を咥えて投げるのか?というところはさっぱり意味が分からないので。
もう少し中身に触れると(これ、若干ネタバレですが、)ゴジラが超高速の再生能力を当然のように持っていて、これもほとんど説明もなく”当然の能力”みたいに描かれているんですが、これはさすがにやり過ぎだろうと思いました。
(他の映画で描かれてたの皆さん知ってますよね的な、確信犯的手抜き、ですね。)
当初、CMから受けた印象は、敗戦直後の日本にさらにゴジラが現れたらどうなるか?のシミュレーションがテーマなのか?でしたが、実際には、理不尽な対米戦争、勝てない戦争を強要されすべてを失った日本人が、再び理不尽なゴジラの来襲をどう捉え、どう立ち向かうのか、の心の動きを描いた映画でした。
しかも、日本という”国”が、ではなく”日本人”が、しかもかなり特定の”登場人物”がどう感じたのか、振る舞ったのか、をかなり局所的に描いた映画(つまり、普通の怪獣映画)です。
終戦直後の日本に「オキシジェン・デストロイヤー」はないはずなので、そこはどうするのかな~という疑問は皆さん共通に感じていたと思うので、そこは実際に観てご確認ください。
エンディングの音楽、特にアレンジが最高でした。ゴジラが吼える声の迫力もそうなんですが、音の迫力に優れるIMAXで観る価値がここ(エンディングテーマ)にあると思いました。
きけ わだつみのこえ。 これは「セカイ系ゴジラ」という新しいジャンルだ!
1954年に誕生した怪獣映画『ゴジラ』を、設定も新たにリブート。
太平洋戦争末期、特攻隊員の敷島浩一は大戸島の守備隊基地において、島に伝わる怪物「呉爾羅」の襲撃を受ける。
それから2年、ビキニ環礁での水爆実験の影響で巨大化した呉爾羅が突如として東京を襲撃。大戸島での出来事により心に傷を負った敷島は、再びこの怪獣と直面することになる…。
監督/脚本/VFXは『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズや『永遠の0』の山崎貴。
主人公、敷島浩一を演じるのは『千と千尋の神隠し』『君の名は。』の神木隆之介。
敷島の下に身を寄せる女性、大石典子を演じるのは『エイプリルフールズ』『君の膵臓をたべたい』の浜辺美波。
機雷処理を請け負う船「新生丸」の見習い乗組員、水島四郎を演じるのは『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』『万引き家族』の山田裕貴。
新生丸の乗組員である元海軍兵器開発者、野田健治を演じるのは『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズや『64 ロクヨン』シリーズの吉岡秀隆。
敷島の隣人、太田澄子を演じるのは『百円の恋』『万引き家族』の安藤サクラ。
新生丸の船長、秋津淸治を演じるのは『20世紀少年』シリーズや『ソロモンの偽証』シリーズの佐々木蔵之介。
『ゴジラ』シリーズ70周年(正確には69周年だけど…)記念作品。そして国産『ゴジラ』としては30作目なんだって。沢山ありますねー。
『シン・ゴジラ』(2016)の大ヒットから7年、再び生み出された国産ゴジラくん。まず思ったのは『シン・ゴジラ』のとことん逆を行こうとしている作品であるということ。
平成と昭和という時代設定の違いだけではなく、家族の物語を徹底的に排除し官僚主導でのゴジラ退治を描いた『シン』に対して、『-1.0』では日本政府はまるで描かれず、家族と民草の物語に終始している。
俳優陣の使い方も対照的で、とにかく日本中の有名俳優をズラーっと揃えた『シン』に比べ、本作はメインキャスト以外はそれほど有名な役者は出演していない。
山崎貴監督の提案なのか市川南プロデューサーの指示なのかは不明だが、こういう風に同じ題材を全く逆の視点から描いてみせるというのは面白い試みだと思う。
逆を行きながらも、映画開始直後からゴジラが登場する点や市街地壊滅を容赦なく描く点など、『シン』の美点がちゃんと踏まえられている。前作の良さをブラッシュアップしつつも、そこに胡座をかかず別のルートを模索する。その様なハングリー精神が感じとることが出来た。
まず結論から言うと、私は本作を楽しみました。…楽しみましたが、正直言いたいことは山ほどある!
極端な話、加点法で採点すると100点だが減点法で採点すると0点みたいな映画だと思ってます。
ゴジラのVFXやその見せ方に関しては文句無し!!国産ゴジラでは歴代最高、ハリウッド版と比べても全く遜色のない出来だったと思います。
冒頭でのゴジラサウルスの襲撃からすでに「おっ!怖い!」って感じだったのだが、それすら前フリにしてしまう堂々たる真打登場には心底痺れた!デケェぇぇーー!!強えぇぇーー!!
木造船でのチェイスから銀座上陸まで、この一連のシークエンスはシリーズ屈指の迫力だったと思います。
追われる恐怖となす術なく蹂躙される恐怖、異なる2つの恐怖を用意し、それを余す所なく味わわせてくれたわけで、加点法ならもうここだけで100点!💯
ゴジラ描写が最高だっただけに、その出番の少なさには不満が残る。もっと!もっと!もっと全てを破壊してくれゴジラくん!!
予算の関係など諸々の事情があるのはわかるが、襲撃するのが銀座だけというのは勿体無い。
ゴジラの襲撃とそれに翻弄される人々、そこだけで120分間走り切ってくれていたら…。そんな贅沢は望めないにしても、せめてあと30分ゴジラの出番が長かったら、本作は歴史に残る大傑作になっていたことでしょう。
ゴジラの攻略法もユニーク。
水圧の急激な変動によりゴジラを内側から破壊すると言う「海神作戦」には、よくぞそんな方法を思いついたなと感心してしまいました。
作戦内容は無理矢理すぎるし、立ち泳ぎするゴジラの図はシュールだったものの、"水泡に帰す"という初代を思わせる構図でありながら非常にフレッシュな攻撃方法を生み出したことは賞賛に値すると思います。
そして他のゴジラ映画と本作を分ける最大の特徴は、人間サイドに明確な主人公を据えたという点。
これまでのゴジラ映画にも主人公はいたものの、結局はゴジラの周辺人物という枠を越えることはなかった。
しかし本作の主人公、敷島は違います。彼に引き寄せられるかのようにゴジラは現れる。ゴジラと敷島の間には偶然を超えた宿命のようなものが横たわっているのです。
「夢か現かわからない」と度々呟く敷島ですが、確かに本作は彼の内的世界であると言えなくもない。本作のゴジラは、彼の罪の意識が具現化した存在として描かれているからです。
特攻から逃げ出し大戸島にたどり着いた直後、敷島はゴジラに初めて遭遇します。その後、心の病に苦しみながらも典子と明子という”家族”、そして気の合う同僚と出会い、再び人生に向き合あい始めた矢先、再びゴジラと邂逅するのです。
本作のゴジラはとにかくブチギレてる。とにかく怒気に満ちており、明確な意図を持って銀座を破壊し尽くしている様にも見て取れる。
一体何故こんなにもキレているのか。それを紐解くには、本作のゴジラが何を表しているのか、それについて考えなければならないでしょう。
本作のゴジラ、一見すると戦争で死んでいった英霊、特に特攻により若くして命を散らさざるを得なかった英霊の怨念が形を取った存在の様に見えます。
特攻隊員の英霊の怨念だからこそ、それを鎮めるために戦うのは元海軍の人間でなくてはならなかったのだろうし、最後の敬礼も彼らの無念に捧げたものだったのでしょう。
しかし、それだけだと理解は不十分な気もする。銀座の街はともかくとして、整備兵たちまで襲撃した理由を説明することが出来ませんからね。
ここは単純に特攻隊員の英霊であると読み解くよりは、むしろ特攻隊員たちに恨まれていると思い込む、敷島の妄念が形を成した存在であると考えた方が良いでしょう。
先に述べた様に、ゴジラが現れるのは敷島が心の平穏を見出した時。彼の中の罪悪感を思い出させる様に、ゴジラは敷島の前に現れ、目の前の全てを破壊し尽くすのです。
トラウマの克服=ゴジラを自らの手で滅ぼす、という図式が成り立つのは、この物語が日本国民vsゴジラというマキシマムなものではなく、一人の男が心的外傷を癒すまでのミニマムなものと言うことの証明に他ならず、それをもって「夢か現かわからない」という発言がなされたのだと理解しています。
あれこれと書きましたが、とどのつまりこの映画は個人の問題が世界の運命と直結しているという「セカイ系」に属する、世界初のセカイ系ゴジラ。
セカイ系というジャンルの第一人者、庵野秀明がそれを意識せずにゴジラを撮ったのに、あんまりセカイ系って印象のない山崎貴が「じゃあ俺がやるよ!」と言わんばかりにこの手の映画を作り上げたというのはなんだかとっても面白い。やはり『シン』と『-1.0』は、ニコイチとして鑑賞するのが一番楽しめる形の様な気がします。
以下に述べるのは気になった点。減点法だと0点だと述べましたが、その減点の部分。
まぁもうなんと言っても人間ドラマのつまらなさ!!これに尽きる!!
ただつまらないだけならまだしも、セリフが臭い!演技が臭い!演劇見てんじゃないんだよこっちは💦
おそらくはハリウッド版の10分の1くらいの予算で作られているこの『-1.0』。当然そんなに長くゴジラを登場させる訳にはいきません。ギャラが高いからね。
ゴジラの出番を増やせない以上、その代替として人間ドラマを描かざるを得ないというのはわかるが、その内容が凡庸。そして冗長。
冒頭こそ、突然のゴジラの襲撃というサプライズがありますが、そこからしばらくはゴジラくんの出番がなく、ひたすらに「ザ・邦画」な画面を見させられる。
ここの何が辛いって、出てくる人たちが全然終戦直後の日本人に見えないっ。セットこそ丁寧に作ってありますが、だからこそ逆に小綺麗に見えてしまう。大体、主演の2人が神木隆之介と浜辺美波って…。朝ドラかっつーの。
映像がパキッと明るすぎるのも、テレビドラマ感を強めている様に思う。もっとこう、フィルムで撮影しましたってな具合の汚れ感、ヘタれ感が欲しいところである。
特攻隊員が主人公の映画といえば、岡本喜八監督による悲喜劇『肉弾』(1968)なんかをいの一番に思い出してしまうんだけど、『肉弾』を観た時の本当っぽさ、実際には戦後20年経ってるんだから全然本当じゃないんだけど、それでも「うわっ!戦中だっ!」と思い込まされてしまうほどのリアリティを、本作からは感じられなかった。
じゃあなんでこんなに偽物っぽいのかと言うと、役者の演技に力が入りすぎていることが一つの原因だと思う。佐々木蔵之介が顕著なんだけど、切迫した状況に置かれた人間の演技=力の入った演技になってしまっており、喜怒哀楽の表現は毎回全力100%!みたいな、とにかく暑苦しい人間ばかりが登場するという事態に陥っている。歌舞伎っつーの。
さっきまで普通だったのに、急に怒100%みたいな展開がいくつかあって、そんなんで日常生活送れるのか?と心配になってしまった。
『万引き家族』(2018)であんなにリアリティのある芝居をしていた安藤サクラも、今回は演技過剰。まだ『万引き家族』の方が終戦直後に見えるくらい。
子役の女の子も全然演技が出来ていなかったし、多分山崎貴監督は役者の芝居に興味がないんだろう。
唯一、吉岡秀隆だけはいつものザ・吉岡秀隆的な力の抜けた芝居でとっても良かった。他の役者も吉岡秀隆くらいの抜け感を意識しても良かったんじゃない?
セリフの臭みも大いに気になるところ。
「やったか!?」はまぁギャグとして受け取るとしても(「やったか!?」で本当にやれたことってあるのだろうか?)、「日本の未来はお前らに任せた!」とか「なんでノリちゃんを嫁にしてやらなかったんでぃ!」とか、そんなことまでセリフで言わなきゃいけんのかいな?
セリフがおおよそ生の人間の言うものではないので、余計人間ドラマがチープで、偽物っぽいものに映ってしまっていた様に思う。
本作を終戦直後という時代設定にしたのは、”反戦”をメッセージとして込めるためだと思われる。世界情勢はどんどんきな臭くなっている訳だし、そのメッセージ自体は至極正しい。
ただ、それを訴えているにしては少々血の気が多すぎる。先の大戦で敗れ悶々としていた元軍人の男たちが「リメンバー・パシフィック・ウォー!!」と意気込んでいる様に見えなくもない。
反戦云々というより、ただ震電と高雄をゴジラにぶつけたかったからこの時代設定にしたんじゃあないですか監督?
「国家に頼らず、自分たちの力でこの国を守るんだ!!」と言うのは新保守主義的思想の人たちに受けるだろうなと思った。それ自体の是非は置いておくにしても、その作戦行動に元軍人や旧海軍の兵器を持ち出すという点には少々の危うさを感じずにはいられない。
また、「男は仕事女は家庭」をモロに描く旧態依然な価値観についても少々の危うさを感じる。『シン・ゴジラ』では女性も戦いの真っ只中に居たのに対し、本作では完全に蚊帳の外であり、数少ない女性キャラクターに与えられる役割は主に子供の世話。
終戦直後の日本が舞台なんだから、女が出張る方がおかしい!と言う意見もあるだろうが、それならそれで女性キャラクターにも正当な役割を与えるべきである。
「女が戦場にいるなんてのは気に入らないんだよ!」という、ヤザン・ゲーブルのような価値観の人間の隠れ蓑として、戦後という時代が扱われるのだけはご勘弁。
と長々と書いてきたが、好き嫌いはあれど語り甲斐のある映画である。
最後に一言。やはり伊福部昭先生は偉大だ!!
海軍ばかりが良い役で、陸軍派は寂しい映画だったのが、この映画の数少ない ネガティブポイントです。
封切初日に観に行きたかったが、「咽喉がイガイガ&咳」で、治るまで、映画館に行けませんでした。
「高尾(重巡洋艦)」は、僕の最も好きな旧海軍艦の1隻です。 その勇士を拝められただけでも、大感動!
主人公が乗った"戦後の敷設艦(海防艦)"の機関砲を「32ミリ?(見た感じ20ミリ)」と言っていた気がしたが、これはどの銃器か不明だが。。。
劇中には「4式中戦車」部隊、「震電」そして、「雪風」等多々。。。
WW2時日本海軍の"最終兵器"が多々登場し、その雄姿を画面上で観れた事は、本作の時代設定に感謝です。
主人公「敷島」の名前を深読みしても、仕方がないかもしれませんが
僕は この映画が始まって すぐに「敷島隊(初代 神風攻撃隊)」「敷島の歌(作:本居桜花)」の2つが、頭に浮かび
観賞中は、本作と敷島の"繋がりの意味"を考えながら、鑑賞していました。
敷島の歌とは、
「敷島の大和心を 人はば 朝日に匂う山桜 (意味:日本人とは野に咲く、桜の様でありたい)」と言う和歌で
この和歌から、初代 神風(しんぷう)攻撃隊は「敷島」「大和」「朝日」「山桜」の4隊が命名され、特攻機13機,護衛13機 計26機が創設されました。
そして、最初に敷島隊(爆弾装備 零戦5機)は、アメリカ空母4隻に対して攻撃し、撃沈1,中破・小破3隻と言う大戦果をもたらし、
その予想外の大戦果から、神風攻撃は終戦まで続けられます。
その「敷島」が本作主人公の名前になり、神木隆之介さんが立派に、その役を貫徹されておりました。
また、この大役を、今は亡き 三浦春馬さんが演技をさせたら、どう魅せてくれたかと、鑑賞後に考えたりもしました。
また、主人公と共に、たくましく生きるヒロインを浜辺美波さん、
初出の様相は 誰か判らぬような、みすぼらしくもあり、逞しくもある その姿の演出と演技はとても素晴らしかった。
僕も、実娘が、あれくらい"生きる事への執着と突撃ぶり"をしてくれたら、親としては、大本望です。
ただ、首にあった刺青と顛末(てんまつ)ではなく、"あっさり"とかたずけてしまった方が、無常 を訴えられて、良かった気がした。
同じく、素晴らしい演出の元"安藤サクラさんは、非常に素晴らしい女優"さんであることを再確認した。
撮影ではISO感度の高い撮影を上手くこなし、撮影・照明技術は素晴らしく、解像度も非常に高くて、素晴らしかった。
CGだけあって、カメラが近く、アングルも良く、カット割りもカメラの移動も、文句なしの高水準。
音楽的には、本作の時代設定から「地球防衛軍」の歌が聴けない事は覚悟していましたが、
それでも、勢いよく 五線を登っていくような「ゴジラのテーマ」を味わい深く何度も聴けて、僕の心は震えさせられ続けました。
ゴジラとは、戦後復興の"反作用部分"としての"闇の象徴"であり、ゴジラの怒り(叫び) こそがりが、自然界の怒りなのであり
ビキニ環礁の核実験(クロスロード作戦)とゴジラの関係を匂わせてはいるものの
地上にある"核・高エネルギー"を壊す怒りが足りなかった気がした。
逆に、本作ゴジラは、暴れ、放射能を吐き出す事により、エネルギー源や建物よりも 人間・大和心を破壊する事を
怒りの矛先にし、肉片と放射能を人間に与え、"黒い雨"をもたらせた事は、考え深いと思った。
劇中、何度も出てくる「誰かが、貧@くじを引かねばならない」と言うセリフと重ね合わせて、
本作主人公の気持ちの 変わり様を観ていると、「特攻とはなにか?!」と言う事を考えるヒントに なりました。
人は ひとりひとり 別な人生と背景が あり、それが、時間と共に変化する。
よって、特攻・戦闘に行く気持を 簡単に ひとくくりで マトメあげれないと思います。
「逃げてでも、特攻に行きたくない気持ち」
「守りたい人を失って、復讐の為にも、4ぬ気に成っての特攻精神」
「生き残った罪悪感」
「仲間を 見殺しにしてしまった罪悪感」
「後悔と希望を無くした事により、ヤケになって 特攻と言う選択肢を選ぶ」
どの気持ちも 正しい。
戦闘に行く人・特攻隊員達の気持ちの葛藤とを この映画は よく表現していました。
そんな あつい海軍魂を崇め続けた僕はこの映画中、ずっと泣いていました。
それは戦争映画 2本分 の感動でした。
この映画を観たら、命を懸けて戦いに行く男たちの気持ちを、丁寧に表現した「永遠の0」を観たくなりました。
ゴジラ映画初めての鑑賞でしたが…
モノクロ版に没入
11月、劇場公開と同時にカラー版を観賞。前回庵野版を見てガッカリしたのだが、今回の山崎版は魅入られた。時代背景、そしてその映像。山崎作品ならではの舞台作りに巧くハマるキャスティング。そしてゴジラの造形。ため息。ご都合的な一カ所を除いては文句なしと言いたいくらい。特に庵野版で辟易した政府のごたごた感が今回はない。民間主導という切り口が自分にとって受け入れやすかったのか。
さて久々に感動したゴジラ映画だが、モノクロ版も上映されるということで1ヶ月前からソワソワ。そして観賞。凄い。同じ映画なのにこんなにも異なるのか。その最たるポイントは、カラーという情報を排したためより色濃く浮き彫りにされた戦後日本という世界に没入できたこと。カラー以上に昭和の世界がすんなりと脳に入り込み、神木隆之介、浜辺美波らが昭和の人間としてひときわ映える。そしてゴジラ。主役のゴジラの恐ろしさが絶望的に凄い。カラー版では感じなかった細部までに驚愕と畏敬を持って目の前に立ちはだかる。
二度目の観賞と言うこともあるのかわからないが、カラー版では一度ウルウルしただけだが、モノクロ版では数回泣いた。感動で。見て良かった。
ある意味期待通りだが予想は超えないゴジラ
予告を見て楽しみにしていた本作。
ハリウッド版はなんだかぽっちゃりして可愛らしいゴジラ、日本前作はこれまでとは打って変わって、でも面白かったシン・ゴジラ、今作は予告を見た段階から自信が慣れ親しんだ平成ゴジラと体型も近く楽しめそうだなと期待してました。
また平成とは異なり、最高傑作と名高い初代を意識したストーリーと聞いて自身の中での期待値は最高潮でした…が…
期待通りだけど、特に驚きや感動や新鮮さはないな….
うん、いいんだけど100点満点中100点なんだけど…といった感想でした。
これは何度も予告を見て、ネタバレなしの各所からの絶賛コメントを見て自身の中でのハードルを上げすぎた所為でもあります。
初代を意識した反戦反核へのメッセージを感じられるのか、というとそうでもなく主人公の中の戦争との闘争。
血縁は無くても強い結束と愛情を育む家族。
どれも良いお話なのですが、どこか別の映画で見たような描写に見えてしまい満足出来ませんでした。
王道をしっかりと押さえてくれた、でもそれ以上のものは感じられなかった。
そんな久しぶりの和製ゴジラでした。
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