ゴジラ-1.0のレビュー・感想・評価
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技術は現代のままタイムスリップ
ハリウッド版ゴジラを手掛けた監督が「ずっとジェラシーを感じながら鑑賞していた」と対談で話している映画館本編前の予告を見て、期待膨らませ鑑賞。
当方、永遠の0が物凄く好きで、庵野信者でもないが、シンゴジラの方が好き。
本作は良くも悪くも初代オマージュで、ストーリーがわかりやすすぎる。
(人間ドラマパートが良くないと言いたい訳ではない。悪しからず。)
なかでも橘の操縦説明時,
シーン切り替わる前の「そして...」
これはあかんすぎる!(笑)あからさまな脱出成功フラグすぎて醒めてしまいました。が、クライマックス前だったのでグッと堪えました。
あと、序盤のゴジラ、ピンポイントで頭咥えたり人間を直接めがけて攻撃出来るのに違和感ありまくりだった。
恐竜と思えばいいのかなと無理矢理必死に自己解決
不穏なエンドだったが続編は作らないでほしい。
映像として描くのではなく、
監督の言葉だけが欲しいかな
SFXの技術でカメラがグルグル動き、本当にゴジラに襲われてる感覚で...
SFXの技術でカメラがグルグル動き、本当にゴジラに襲われてる感覚でした。劇場で観たかいがある、とんでもない体験をさせられましたね。
一方で人間ドラマの演技演出がクサいなーって感じました。ストーリーもテンプレ通りすぎましたね。伏線が出て「こうなるかな」と思ったら、ホントにそのまんまでした…。ちょっと朝ドラ的というか水戸黄門的というか…。
とりあえず頑張ったよね!!(突っ込みどころはあるけど)
3/11 追記
米アカデミー賞で本作が「特殊効果賞」を受賞しました!!
心からおめでとうございます!!㊗️
予算の無い中であれだけの迫力を与えた所が評価されたのだと思うのです。
それ自体は素晴らしいことで、授賞式で監督が言った言葉
「ハリウッド以外で作品を作っているクリエイターの皆さん、
ハリウッドはちゃんと良いのも観ていてくれるよ!」
素敵な言葉です!
ただ、アニメもそうだし、映画もそうだけど
日本ではまだまだ現場の人々の「やり甲斐搾取」で
成り立ってるところが山ほどある。
これを機会にこの部分が是正されること、
正当な対価が皆に行き渡ることを願って止みません。
一映画ファンとして、これからも良い作品が観られるために。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「シン・ゴジラ」で「ゴジラ映画」の一種の形が
印象付けられた感があったので
次に「ゴジラ映画」を作るのはさぞ大変だろうと
危惧していましたが、
頑張ったよね!よく作ったわ!!
特に今回のゴジラ!
こ〜〜〜〜わ!!
過去イチ 怖い!!
ゴジラの大きな足が容赦なく迫ってくる怖さや
ジュラシック・パーク並みに
顔のそばに迫って来る感じはゾクゾクしますね。
監督の過去作の経験が各所で上手に生かされていて
うまく作ったな〜〜と思える作品で
あまり深いところまで突っ込まずに
なんかガッツリ観たわ〜と思える映画だと思います。
で、月に8回くらい
映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては
伊福部昭のあの音楽を絶妙なタイミングで入れて来るのも
ずるいよな〜と言いながらも、
そこが観たくって聞きたくって「ゴジラ映画」を
観に行っているのだから、そこも良いと思う。
ゴジラを倒す作戦にしても、
昔のゴジラ映画の苦笑いしかない
荒唐無稽過ぎる作戦よりは
まだ、なんとなく納得できるので、まっいっか!
色々ツッコミどころはあるのですが
「生きて、抗え!」
「日本は戦争で人の命を軽んじて来た!」
「この作戦では1人も死なせない!」
その言葉があるだけで、ちょっとホッとしました。
全体としては見応えがありました
残念だったところ
・神木くんが暗い役に合ってなかったような。
・子役の扱いが雑というか、視線をこちらに向けさせるようにするとか、そういう工夫を大人がしてあげる配慮が足りないから、ずっと自由に動いて浮いた存在になってしまっていた。
・仕方ないけど、ゴジラがシン・ゴジラより地味。
・ゴジラの登場シーンが少ない、最大出力の攻撃シーンが1回だけで物足りない。
・ストーリーがベタすぎて、ラストを含めて先が読めすぎた。
よかったところ
・軍艦や戦闘機に自分が乗っているような臨場感や迫力があって、映像としても素晴らしかった。
・あとから写真を出すために、先に写真を撮らせたりとか、そういう細かいところも含めて、伏線回収がすべてに行き渡っていた。
・ゴジラを深海に沈めるという新しい発想。
・無理して戦いに女性を入れて今時風にしたりといったものがなかったので、安心して観ていられた。
わからなったところ
・群衆の中に橋爪功さんが立っていたけど、エンドロールに名前はなかった。
希望
ゴジラ、というフォーマットで繰り返し作品が紡がれる。鑑賞したのはほんの数作品しかないが、それぞれの作品に、監督の、製作者の魂が宿っているのだろう。
戦争、今も昔も誰かが前線に赴き、銃後の民も含め心身を傷つけている。戦争はないに越したことはないが、人間は大なり小なり諍いがあるのが日常であり、衝突のない時代の方が珍しいともいえる。
戦後、人と人との争いから、ゴジラとの闘いへ。誰かが引き受けないといけない役割を誰が担うのか。利己的な遺伝子を持つ人間という生物が、利他的に行動することもあるのは、それが種の存続に必要な行動だから、なのだろう。仮に利他的な行動の選択が人間の遺伝子レベルで組み込まれていたとしても、その選択をするのは意思を有した個々の人間一人一人だ。名前も知らない誰かの働きが、巡り巡って自身の生活の支えとなっている。私の働き、いや、ただ生きていることさえ、誰かが生きる糧とはなっているのか。そんなことも思う。
仕事、家や家族を失うこと、少なくとも2023年のガザやウクライナでは日常で。我々の身に降りかかってこない保障はない。それでも、生きていさえすれば、まだ立ち上がり再起できる可能性はある。
戦え、でも、生き延びろ。その先に希望があると信じて。私がこの作品から受け取ったメッセージの一つはコレかな。
水爆実験と敬礼
やっぱりゴジラは映画館で観なくちゃ!を実感。
被爆したゴジラの登場や銀座破壊の迫力は圧巻でした。
映画館鑑賞のデメリットである何かにつけ独り言感想を言う迷惑な客が隣に来ちゃったけど
ゴジラ登場の迫力に押されそれ以降黙って観てくれました。(一回注意したけど)
さすがゴジラ様のひと睨み!
大戸島の素ゴジラは何の為に上陸?人を捕食しているようには見えなかったけど。
頭から噛みつく描写はジェラシックを彷彿。
あんなのがいる(住民は知っていた?)島に基地作るのは情報不足だなぁ。
終戦、復興となるんだけど、ゴジラ被爆の原因となる水爆実験をサラっとニュースで流しちゃうのはちょっと残念。
復興ニュースの一部と見逃しちゃう人もいたのでは?海中で蠢くゴジラはいたけど。
機雷爆破からの再生には驚いた!こんなバケモノには勝てない。
議事堂(議事堂とゴジラって刷り込まれる世代です)を守る戦車隊の砲撃に怒るゴジラの熱線鉄槌は巨神兵みたい。キノコ雲だし。
ゴジラの向こうに立ち上がるキノコ雲は迫力!
レギオンの向こうに立ち上がる炎を思い出しました。あっちはCGじゃないけど。
ただヒレのガチャンガチャンは玩具みたい。一応、生物なんだからさぁ。
(ある爆弾と似せてあるそうだけど。。)
しかしあの混乱の中でヒロインを見つけられる敷島ってすごい。
プロポーズしてないけど愛の力か?僕なら絶対に奥さんは見つけられない。愛があっても。
で、浜辺さんはここでご退場。シン・ライダーでもこのあたりでしたっけ?
橋爪さん、カメオ?当時の銀座がお似合いになるなぁ。科学者とかにしなかったのはいい。
黒い雨はここまでやるのか!と感心しました。
それだけに水爆実験を流したのがつくづく残念。
敷島の仏壇(整備兵の写真)を見ての「まだ許されないのか」みたいな言葉は「夕凪の街」を思い出しました。
博士による泡での攻撃はオキシジェンデストロイヤーのオマージュですよね。
嬉しい限りです。モンスターバースでは比較的軽い扱いでしたから。
決死の作戦(死ぬ前提の作戦ではないと言い切るが)の前夜、家族と過ごす事を推奨するのだけど、明子の演技に涙が止まりませんでした。
作戦が進むに従って音楽がゆっくり変わります。
これは先日、BS12で観た「キングコング対ゴジラ」でキングコングを眠らす為の踊りの曲では?(間違ってたらすみません)
シン・ゴジラの在来線爆弾では怪獣大戦争が流れて胸踊ったけど
今回は粛々と進む作業とゴジラを海底に葬る事への祈りの意味があったのだろうか。
個人の感覚の問題ですがちょっと違和感がありました。
で、浮上用の空気ってどこから取ってるんだろうなぁ。
パイプとかで海上から?
小僧が船団引き連れて来たのはいいけど、あそこからヒモで引っ張るまで結構時間かかるんじゃない?急激な上昇になるのかな?細かいことは気にしない。
そして特攻。
てっきり安全解除レバーというのは主人公を死なせない為の嘘で脱出装置スイッチだと思ったら、ちゃんと説明していたんですね。
でもよくよく考えたら、いろんな事(死)から逃げていた敷島が挑んだ特攻を騙して助けたら(もちろん善意からですが)それこそ立ち直れません。
やはり自ら「生きる」意思を持って脱出しないと敷島の戦争は終わらないし、未来に繋がりません。
ゴジラ崩壊後の敬礼には様々な考察がありますが
僕は同胞と同じく核の被害者であるゴジラへの敬礼ではなく、戦争(ゴジラの殺略も含め)で亡くなった方々への敬礼だと感じました。
これで戦争は終わったんだ。。眠ってください。。という。(全くの個人的感想です)
だってあんな残虐非道の災害ゴジラを同胞とは思わないでしょ!
ちなみに敬礼と言えば「ガメラ2」の敬礼ですよね。
あれ、アドリブだったとか。だからこそバラバラで演出じゃできない感動がありましたよね。
敷島はお隣の後家さん付き合っちゃうのかななんて勝手に本編にはない未来を想像してたんですが(だって娘を一緒に育てていったら、情も湧くでしょ。戦後って亡くなった戦友の奥さんと付き合うって映画やドラマでよく観るし)、しっかり典子さんが生存。あの爆風喰らってか〜!
痣はG細胞ではなく被爆の影響と思いました。
敷島の戦争は終わったようですが広島・長崎の被爆被害者の戦争は今でも続いています。
最後のG細胞の復活は。。。平成の東宝ゴジラにはよくありましたよね。
あれは続編の予告でしたけど、今回は続編はいらないんじゃないかな。
しっかり一本で完結した良作ですからね。
なんだかんだ言ってもしっかり楽しめました。
映画館での鑑賞をお勧めいたします。
大画面テレビはともかく、くれぐれもスマホで見たりしないように。
怒号
「ゴジラ-1.0」
ゴジラ映画は「シン・ゴジラ」以外
観たことがなかった。
シンはかなり尖った映画だと感じたし
監督ファンは「ほぼエヴァ」「ってかエヴァじゃん」
私はエヴァンゲリオンを観たことがないので
その感情はわからない。
怪獣映画や戦隊ヒーローを観てこなかったから
そのカタルシスに心が動かなかった。
今回のゴジラに関しては
ストーリーはわかりやすく
今っぽいと感じた。
主人公がトラウマに囚われて
最後には放たれる。
ゴジラシーンの映像が凄かった。
ハリウッドよりかなり製作費を抑えているのに
素晴らしかった。
その分、登場人物も少なくして
逆にわかりやすいので良かった。
面白かった
ゴジラってこんなに悪い奴だった?が初めの印象。
特攻の任務を遂行できずに地上に舞い戻った、神木演じる敷島浩一。この人に更に信じられない任務が。それをやらなかった、といってその場の人が幾人も死ぬ羽目に。いやいやこんな巨大な怪獣を突然撃て!なんて無理でしょ。敷島の心の傷は更に深くなる。
廃墟となった東京に戻り、女と赤ちゃんに居座られて暮らしていく敷島。銀座に再度登場するあの怪獣、ゴジラ!
このシーンは本当にすごかった。歩くだけで何もかもをバッタバッタとなぎ倒していく。敷島を押しやって自分が飛ばされてしまう大石典子のカッコよかったこと!
最後の海上のシーンは胸がすくような快挙だと思われた。人間の叡智って素晴らしいな、と。そうまたゴジラが再生する音が聞こえてくるまでは。
最初から最後までじっくりと集中して見れた。劇場を出ると一緒に行った夫が「お前も浜辺美波ちゃんみたいにいざとなったら助けてくれるかなと思って見てたよ」と言った。助けるわけないでしょ!と心の中で思いつつ現実にゴジラが出没しない有り難さを思った。
高評価にうなずける作品
岡田さんのyoutubeをみて評価も高く、ほかの映画考察の方も同じく高かったのでハードルを上げたまま鑑賞しました
庵野さんのシンゴジとは全く違うテイストで、世界を意識したゴジラでした
音響のいい映画館でもう一度見たい
先月見た「クリエーター」と並ぶ今年のベスト映画に入る一本でした
もう一回みる!そう思わせくれます
ゴジラ対昭和のエンジニア
ゴジラなので何でも有りだと思うのだが、この時代設定にした監督の意図にヒットしてしまった年代の者です。戦後昭和日本のもの作りにかけるエンジニア達が、ゴジラとの戦いに命をかける描写は昭和世代には熱くなるポイント。東宝らしくゴジラがちゃんと銀座で暴れる様にあの出現のファンファーレで、変に感動してしまう自分に驚き。
何より、ゴジラの動きと描写の迫力がやはり本作の見どころで、鳥肌が立ってしまった。
ゴチャゴチャ言わずに楽しめば良い作品。IMAXで見て、音も映像も最高でした。
ゴジラは良かった
ゴジラの映画なのに見終わると、なぜかモヤモヤする。その感覚はわかる山崎貴の映画を見終わると大抵こういう気持ちになる。しかし、今までゴジラ映画観てモヤモヤする事は無かった。たぶん、山崎貴作品の根底にある人間ドラマがやっぱり受け入れられないのだ。ゴジラと人間の戦うドラマは絶望から這い上がる人間讃歌である方が盛り上がるし、戦後落ちるとこまで落ちた後をさらに落とすことで、必死に生きている人たちという実感を与えようとしている。だが、この生きるのが難しい時代に生きている人間がみんないい人に見える。泥棒はいないし、人を騙してでも生きるとか、当たり前に存在するものがない、パンパンやって生きている人を蔑ろにしている、今の人の感性で作ったらマイナスから始めた意味が無い。戦後生きていく事が辛い描写はちゃんとあるべきだし、戦後の女が強く、強かだった事を扱ってない(昭和の肝っ玉母さんに近いものはあるが…やはり嘘くさい)現代の理屈とか、昭和は良かったみたいな思い出でキャラを作っている。困難な人間設定をしないで時代に向き合わず、適当なところで人間ドラマを作るから、内容が薄い、台詞も弱いし曖昧で、説明台詞が多い。わかりやすい映画は良い映画では無いという、悪いお手本だ。何より没入できない、あからさまに泣かせるような描写は良く無い。
しかし、ゴジラだけを見ると良いのだ日本でゴジラを作る時、特撮だけなのかと思ってたが、そんな事は無かった、このゴジラにはそれだけの力があった。日本のゴジラはこれからだって道を作ったことは素晴らしいと思う。でも次は他の人に作って欲しいな。
役者に関しては、上手い演技の人が多いので安定してたけど、いかんせん台詞が弱いので刺さらず何とも勿体無いと思う。
やはり、人の生き死にをちゃんと描けない人の映画はどうにも面白く無いですね。ラストは難しいもんですね、見る側も作り手も悩ませるか…
モヤモヤしながら次のゴジラへの期待感を膨らませつつ、楽しみにしたいと思う。
初ゴジラよかった!!
ゴジラ映画は初。序盤はジュラシックパークのような暴れぶりでしたが、東京に上陸したゴジラの迫力が圧巻で見入ってしまいました。
ゴジラ並みに生命力のある典子さん、応援の船といつの間にロープ繋いだんやろ?…いやいや!そんな細かいことは気にしない。それくらい面白かった。もう1回観に行きたい。
めちゃくちゃ余談ですが、前の人のニット帽が画面にチラチラ被って正座で鑑賞せざるを得なくなり。ゴジラに敬意を示してる人みたいになってた。映画館では帽子を脱いでほしいものです。
日本の底力を見せつけろ!恐怖(ゴジラ)に打ち勝て!希望を持て!
ゴジラ映画をはじめて見ました
なので入り込めたのかなぁと思いますが…
私は戦争を知らない世代で、教科書などでしか見た事の無い戦争の理不尽さや恐怖、絶望を、この映画は未知の生物が襲来する世界で表しており。私の中では怪獣映画は怪獣目線ぐらいから街を破壊しているのを見るというイメージだったので、あまりゴジラ映画に興味が無かったのですが今作を見てみて、人間側(日本人)が如何にして知恵を振り絞って手探り状態で巨大な敵に立ち向かって行くのか。
現実では核爆弾が落とされた日本がどの様にして限りある資源の中で懸命に生き延びてきたのかを想像してしまいまるで自分が戦後を体験する様でした。(実際はもっと悲惨だったと思いますが…)
話的にはハッピーエンド?で終わって良かったです
戦後の日本人は凄かったんだと感動しました🥹
何度でも観たくなる映画です
人間ドラマ
怪獣映画というより、人間ドラマに比重を置いたストーリーに感動した。
ゴジラ=戦争の暗喩
という、「ゴジラ」第一作を踏襲した捉え方にリスペクトを感じた。
また、山崎監督自ら「永遠のゼロ」に対するアンサーを示していることもぐっときた。傑作。
物語の先が読めて終う!結局、CGだけ・・・!毎日の『まんぷく』観た後だったので、時代設定も同じで「安藤サクラ」が「福子」に!そう、ゴジラの居る世界のアナザー・福子に!
水曜日で安いので、金沢での4本ハシゴから3週間ぶりの映画館!
感想は殆どタイトルに!「橋爪功」が一瞬出て居たけど、逃げ惑う人々の中にもっと色んな人を出してくれれば、好かったのに・・・!?
タイトルに小数点が付くのは?普通に考えたら海底に沈んだ後、再生して1作目に繋がるんだろうけど・・・!?何か有るのか?
それでもなお生きろ、生きて未来を切り拓け
怪獣映画の域を遥かに超えた極上の人間ドラマだった。歴代の邦画ゴジラ映画は、時代設定を公開時にしてきたが、本作は時代設定を現代とは真逆の、日本が焦土と化した太平洋戦争直後にし、歴代作品とは異なる切り口で現代に生きる我々に強い問題提起をしている。
本作の主人公は、元特攻隊員・敷島浩一(神木隆之介)。彼は、機体不良を理由に任務の遂行を逃れ、終戦を迎える。そして、東京で大石典子(浜辺美波)と出会い、一緒に暮らし始める。敷島は機雷除去という危険な仕事に就き、秋津(佐々木蔵之介)、野田(吉岡秀隆)、水島(山田裕貴)と知り合う。やがて、東京に巨大怪獣ゴジラが出現し銀座を破壊する。銀座で働き始めた典子も行方不明となる。ゴジラを倒すため、旧海軍主体の組織が結成される。野田が考案した作戦は失敗するが、単身、戦闘機に乗り込んだ敷島は、大胆な作戦を敢行する・・・。
敷島が戦闘機に乗り込んだ時、整備士の橘(青木崇高)が叫ぶ『生きろ』という台詞が心に刺さる。敷島だけでなく、平和を享受している我々を鼓舞している。どんな困難なことがあっても生きて乗り越えろ。そして未来を切り拓け。という檄である。
戦争に敗れ、身も心もボロボロの人々は、それでもなお、ゴジラに挑んでいく。何故か。ゴジラを倒すことが、今を生き、子孫を残し、やがて日本が再生する未来に繋がると信じているからである。玉砕では未来はない。故に、人々は知力を振り絞ってゴジラに挑んでいく。
神木隆之介が敷島の苦悩を目の表情で巧演している。永遠の0を彷彿とさせる。そんな敷島の苦悩を受け止める気丈で懸命な典子を浜辺美波が熱演している。二人の演技の相性が抜群で、本当の恋人、夫婦のようだ。
出番は少なくなったが、ゴジラは最強になった。正しく破壊神のごとき迫力。特に、背びれが次々に青白くなり放射線光を放つシーンは恐怖感すら覚える。
生きることを強く意識したラストシーンが清々しかった。本作に相応しい幕切れだった。
ゴジラを継ぐものとして非常に意欲的な作品
シンゴジラ、ハリウッド版ゴジラでハードル上がったなかで良作。
だいたいゴジラ見てるが、戦後すぐってどうなん?
現代でバリバリやってほしいなぁと予告編では思ってたけど、これもありっちゃありだな。
ないない尽くしの戦後日本でどうやって戦うのかみたいなところがあって面白かった。
■良かった点
初代オマージュや毎度の次回にも続けられる不穏なエンドとかゴジラを踏襲してる。
ゴジラの怖さがしっかり描けてた。(ただ、いつもより殺意マシマシなのはもうちょっと理由が欲しかった)
時代の雰囲気や兵器をうまく使えていた。
俳優陣の配役や演技が場面に合っていて良かった(近所のおばさんが一番名演だったなー)
■微妙だった点
主人公がシンジ君みたいなのはちょっとなー。特に一番最初の機銃を打たない理由がよくわからんかった。
ストーリーラインがちょっとわかりやすすぎたかなー。
ゴジラが不死身すぎて、いつもの不穏な終わり方するとすぐ出てきそうで後味が悪かった。
この映画は初代のゴジラに山崎監督の以前の作品の要素を加えたような作品でした。
『シン・ゴジラ』ではゴジラの動きが制限されていましたが、『ゴジラ-1.0』ではゴジラがかなりアクティブで、それが良かったです。
物語は『ゴジラ』の初代や『シン・ゴジラ』に近い雰囲気で、ゴジラが悪役の怪獣と対決する正義の味方ではなく、人間に敵対する怪物として描かれています。
時代設定は初代よりもやや古いですが、大まかには同じ感じでした。
自衛隊との対決は、着ぐるみ時代や『シン・ゴジラ』などでも見られるものであり、他の怪獣との対決もやり尽くされた印象がありました。
最近のハリウッド版では米軍との戦闘も描かれているため、被らないためには自衛隊が登場する前の終戦直後くらいしかないかもしれません。
もちろん、それ以前にもゴジラはいたかもしれませんが、ゴジラが水爆実験の放射能で爆発的に強くなったという設定があるため、その時代には難しいでしょう。
この時代は山崎監督が得意とする時代であり、『ALWAYS三丁目の夕日』や『永遠の0』、『アルキメデスの大戦』などを手がけているため、十分なノウハウがあり、映像の使いまわしも考えられます。
実際、この映画は初代のゴジラにそれらの要素を加えたような作品でした。
山崎監督の映像は他の監督のものとは異なります。
『シン・ゴジラ』と比較すると、その違いがよく分かります。
『シン・ゴジラ』でゴジラが動かないのは、動かすのが難しく手間がかかるからでしょうが、『ゴジラ-1.0』ではハリウッド映画並みに滑らかな動きで、比べても劣っているとは感じませんでした。
背景も現代ではなく、終戦直後のものであるため、制作は相当難しかったでしょう。
そして、この時期にゴジラ映画に取り組む勇気と自信も素晴らしいと思います。
ハリウッド版ゴジラや『シン・ゴジラ』などが存在するなか、ゴジラ映画に挑戦したい人はあまりいないと考えられます。
山崎監督の作品で一番好きなのは『寄生獣』ですが、あの時も同様の感覚がありました。
ジェームズ・キャメロンが権利を持っていたにもかかわらず取り組まなかったし、その後も他の監督はためらって手がけなかったのに、山崎監督が手を挙げて映像化し、あまりヒットはしなかったものの素晴らしい映画に仕上げました。
ただ、『ゴジラ-1.0』で少し残念だったのはキャストでしょうか?
おそらく山崎監督の他の作品も同様のタイプの俳優を使用していると思いますが、全体的に軽い雰囲気で、この映画には合わないような印象を受けました。
そのため、内容的には重厚なのに感情移入が難しいと感じました。
ハリウッド版ゴジラの渡辺謙さんのような、もう少ししっかりした印象の俳優を起用すれば、物語全体も引き締まり、人間ドラマも盛り上がったのではないかと思います。
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