ゴジラ-1.0のレビュー・感想・評価
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恐れ入谷の鬼子母神!
ゴジラの映画化でこれほどまでのものができるとは恐れ入谷の鬼子母神だ!
ゴジラの中で最上位モデルだと思う。
ゴジラの生みの親もびっくりしているであろう。
-1.0と、戦中戦後の過去を舞台にすることで命の大切さ、はかなさ、日本人の心意気のようなものが絶妙なバランスに表現されている。
佐々木蔵之介のセリフは恐れ入谷の鬼子母神はじめ、全てコミック原作の映画化であるかのように、いいとこついてくる、役者冥利に尽きる演じていて楽しいであろう絶妙なキャラクター。
山田裕貴の朗らかな青年、最後に駆けつけるシーンは泣けたなあ。
吉岡秀隆の博士はなんともいい味わい。吉岡秀隆が出た映画は何故かぜんぶ泣けるんだなあ。
絶妙な安藤サクラの起用。
青木崇高の強そうな整備士も迫力満点。
そして、子役の明子ちゃんのたどたどしい言葉遣いや泣き方がどうしてこんな幼子にこんな演技ができるのかと思うくらい素晴らしかった。
浜辺美波はレトロな昔の美人をやらせたらピカイチだなあ。
列車で落ちそうになる姿、パイプにつかまってぶら下がり芸からの飛び込み!
サザエさんヘアどれも萌え萌えキュンキュンする。
何より神木隆之介のメガネかけて乗るバイク姿と飛行機乗りの姿は実写なのに何故かアニメ感を感じて新海誠の絵がダブりました。
さて、そして今回の主役のゴジラのビジュアルがまた良い。ニョキニョキ生えてくる青い背びれ、吐く炎も赤ではなく青いところがより放射能的。
博士による作戦は、スキューバダイビングする人にとってはワクワクポイントでしょう。
あんなに沈んで安全停止もせず急浮上したら死ぬ。減圧チャンバーのお世話になること間違いなし。
飛行機に乗る当日は気圧の急降下急浮上になり、ダイビングしていけないのだが、それをゴジラにさせたのだ!素晴らしい。
特攻の心意気が素晴らしかったし、あわや明子を残して死んでしまうのか!
と思わせてからのパラシュートはレミー・シャーリップの「よかったねネッドくん」の世界だ。
最後は浜辺美波ののりこさんも生きてた。よかったよかった!
こんなにゴジラで泣くとは思わなかった。
いい意味で予想を裏切ってくれました。ありがとう、ゴジラ!
日本の誇りだよ。
展開が想像通りでも感動
最終戦、戦闘機で囮役をすると言い出した時から、ゴジラのとどめの刺し方、その後の展開が想像できた。ひねりはなかったけど、王道展開、絵の迫力、音響も良くてラストシーンは楽しめました。
ただ演技に関して、特に序盤は役者さんの演技が浮いていた。CGの出来はまま良かったけど、役者さんがCGにはまってなく演技している感が出てた。後半はなれたか、それほど気にならなかったけど。
ゴジラ-天災-に抗う物語
第96回アカデミー賞視覚効果賞受賞の名は伊達ではないですね。125分があっという間に溶けました。内容の多くは語りません。答えは映画館にあります。
劇場のグッズ販売員さんに伺ったら2024年3月20日現在の情報だとまだしばらく公開しているようですので、私は絶対2回目を見ます。可能なら新宿のTOHOシネマズの4DXで見ます。劇場ビルでゴジラを見てからゴジラを観ます。私はシン・ゴジラを劇場で観れなくて後悔した身なので今度はチャンスを逃がすつもりはありません!
因みにパンフレットは即売切状態で入荷未定のようです。グッズ販売店に居た観客の方は残念がっていました。私もそうで、興奮冷めやらなかったのでカレンダーと栞を衝動買いしました。以上で判断材料としては申し分ないと考えてますが如何でしょうか?
追伸:興奮のせいで冷静な判断ができていないからかもしれませんが、精神的に余裕があり可能なら奥能登半島地震の被災者の方にも観て頂ければなと思いました。不謹慎になるので強制はしませんし、できません。ゴジラは天災の擬獣化なので震災のトラウマを想起するような映像も多くはないですが含まれます。だから絶対に観ろとは口が裂けても言えませんしそんな残酷な事はできません。
ただ舞台が「太平洋戦争終戦後の日本に、もしゴジラが来たら…」という話です。戦争の被災に加えて天災の被災が来ています。フィクションではありますが登場人物が部分的にあなた方と境遇は似ているように思えます。フィクションなのでご都合主義な所もあるかと思われます。ただ、途方に暮れて明日どう生きようかどうしようかと希望を無くし迷われているのでしたらこの作品はあなた方に勇気や希望を与えてくれると思います。それが叶わなくても最低でも明日への一歩へ、背中を押してくれる作品ではないかと思います。参考までに。出しゃばり過ぎました。失礼致します。
浜辺美波さん、美しい
アカデミー効果もあって、ほぼ満席。
やはり、音響と特撮は映画館で見ないともったいないですね。
ストーリーはシンプルながら、神木隆之介をはじめとした戦争に翻弄された人々の葛藤が、よく出ていました。
浜辺美波さんは昭和の街並に何の違和感もなく溶け込んでいて、戦後の女性のたくましさも伝わってきました。
銀座のゴジラ大暴れシーンは、ホントに怖さを感じるいい演出でしたし、最後に独特な4拍子5拍子の変拍子のテーマが流れると更に恐怖を煽る、世界基準の作品なんだと再認識しました。
幻の零戦・震電の使い方もよかったですね。
極上の娯楽映画でした!
死ぬためでなく、未来を生きるために
戦争で特攻隊として役に立つはずだったが、「生き延びてしまった」主人公敷島。罪悪感を抱えながら生きる敷島に守るべき人達(愛する人)が出来、そして、ゴジラに愛する人を奪われ、「自分の戦争を終わらせるために」ゴジラに立ち向かうという王道ストーリーです。
ドラマ(ラブストーリー)とアクションが同じレイヤーで展開され、老若男女の人が楽しめる娯楽大作になってます。アカデミー視覚効果賞を受賞したVFX映像も一見の価値あり。
是非映画館での観賞をオススメします。
追伸
惜しい点は2点。
敷島と典子の心の距離が近くなっていく過程をもう少し丁寧に描いてくれたらもっと感情移入出来たかも。
あと、典子が実は生きていたラストシーンはちょっと、、。あれみて、最後の突っ込むシーンで感情移入した私。ちょっと涙返せよ!って思っちゃいました!
作品の性質上、子供もみるし、まーしょうがないですね笑
70周年記念にふさわしい作品でした
ほぼ満員でした。アカデミー賞様々です。先月は、夕方の微妙な時間帯に1スクリーンでのみ上映だったのが今月、3スクリーンの日に何回も上映に変わっていました。(それで先月はガンダムだったのですが。)ハリウッドにはない仄暗さ、ダークな感じは日本独特な物だと思います。記念作品を現代日本ではなく、戦中、戦後直ぐの世界にしたのは正解だと思います。なんなら一番現代的だったのはゴジラでした。銀座の壊れっぷりが凄かったです。クライマックスはゴジラの音楽と共に(特に技術面で)劇場で観る価値があると思いました。続きますよね?できることなら、この作品→オッペンハイマー→この世界の片隅で(又ははだしのゲン、風が吹くとき)の3本立てを海外の人達に見て欲しいと思いました。私は、ゴジラが生まれた原因に思うところがあります。
背びれギミック
楽しめました。
シン・ゴジラにとてもハマったのが初ゴジラで、その他は参考に初代ゴジラを観た程度。
ゴジラファンの友人のおすすめと、アカデミー賞も後押しとなって、IMAXで鑑賞。
目に意思があるところが怖かった。ジョーズみたいに追い掛けてくるシーンとかも。そして背びれがガシャンガシャン隆起して、熱線を吐くと引っ込む…とか。怖くて絶望的でカッコイイ。
戦闘機に誘導されて着いてくるところは、玩具に釣られているうちの猫みたいだったが(笑)
ドラマパートは許容範囲…かな。
パニックの中で典子見つけたり、爆風で飛ばされた典子が実は生きてるとか、あの共同生活でセックスしないとか、なんか薄っぺらいな〜ってシーンはまあまああるんだけど。
神木くんのPTSDっぽい演技も上手でしたし、ゴジラの映像と伊福部サウンドで面白かった。
民間船が助けに来る所、ダンケルクみたいだった。そして縄を渡すシーンは端折っていて、そこはご都合主義だった(笑)
あと、巨災対の自衛隊員、袖原がいたよね!
日本映画の希望
Dolby Cinemaで見ましたが、正解でした。
ゴジラの叫び声がすごい。
見もすくむような叫び声で、見ているこっちまで恐怖が伝わってきた。
少ない予算でこのクオリティを仕上げられる、さながら零戦みたいな映画。
なるほど!アカデミー賞取るわけだ。
本作は3回観ました。なにも難しいストーリーでは無いのですが、観るたびに新しい発見があります。山崎監督が細部にこだわり丁寧に作り込んだ映像は、まるで磁力を持っているかのように、私の眼を釘付けにして物語りの世界へ引き込んでくれます。力のある映像だと思います。日本映画として世界に誇れる、日本映画の明るい未来を感じさせてくれる、嬉しい一本でした。
素晴らしく優秀。一方で新しさは無い。悪い意味ではなくて子供向け
とても品質の良い優等生的な映画で文句の付け所がない素晴らしいものだと思うが、
50歳手前の私が観て感じる新しさや驚きなどは特にない種類のものなので、特にお子様や学生にお勧めしたいです。
[以下ネタバレ含む]
唯一「おおっ!」と思ったのが、最初の島で兵隊がゴジラに投げられたのを画面が空を追って、それが落下していく様子につなげて他の隊員が銃器で反撃してる姿を映したシーンはあまり見たことのないカメラワークだったので声が出そうになった。でも最近の流行りのカメラワークだったりするのかな?
あとはこの時代の生活の様子の再現性が凄い。
浜辺美波さん自体は勿論素晴らしい方ですが、正直この映画では美人すぎることが邪魔な情報になっていると感じました。
あとは最後の対面で子供が無表情だったことの不自然さはさすがに気になった。
生まれて初めて同じ映画を映画館で3回観ます
この映画 死にたくてしようがない 自分は生きる意味が無い なんとか楽に死にたい と思ってる人に観てもらいたい
途中で浜辺美波が死んだ時 山崎貴監督が憎いと思いました!いくらドラマを盛り上げるためにとは言え 殺したらあかんやろと思いました そして主人公がひたすらゴジラへの憎しみ、特攻できなかった清算のために ひたすら死にたがる!お前まで死んだら 残されたアキコちゃん いくら親切な安藤サクラおばさんが育ててくれるとはいえ やっぱり死んだらアカンやろ~!!って思ってたらあのラストです 初代のゴジラは悲劇を強調するために死んでいく母親と子供を描写していました。山崎貴監督はそんなことやりませんでした!素直な人はあぁこれでようやく二人は結婚しアキコちゃんを長女とした家庭を築くんやなぁって未来に希望あるエンディングでうれし涙を流します。本当に良くできた映画で周りの人に喜んでもらうためにこの映画推奨してます!
見てよかった!
戦争モノも怖いモノも苦手ゆえにこういったジャンルは食わず嫌いになりがちですが、アカデミー賞受賞おめでとう!の気持ちで見に行きました。
結果、見てよかった!とってもよかった!
視覚効果は言うに及ばず。そっち方面は疎い私でも「どひゃ~~~」のド迫力。
それよりも、それ抜きにしても、私にはストーリーがとっても味わい深かった。
今の時期にレビューを書いても、おそらくさんざん語りつくされてると思うが、ちょっとレア?な視点から私が感じたのは。
敷島は死ぬの?死なないよね?終盤すごくハラハラしました。
これは、死んでお涙頂戴の映画じゃないから。きっと死なないから。
とある程度予測がつくが、それでも、生きてパラシュート脱出した時は涙があふれた。
それどころか、ラストでは典子さんも登場!!
野田のセリフがお気に入りです。
「先の大戦で、日本人は命を粗末にし過ぎた。この作戦では誰一人命を落とさない結果を目指す!」
(お気に入りのわりにはうろ覚えですが・・・)
人が死んで、ドラマチックに盛り上げるのは簡単だと思う。
こういったジャンルの映画なら、とくに。
そうじゃなくて、誰一人命を落とすことなく、それでも心に残ったら、それは本物だと私は思う。
そういう意味で、この映画は心に残ったし本物だと私は思いました。
(エキストラはじゃんじゃん死んじゃいましたが、それはおいといて)
初ゴジラ
かなり遅ればせながら、人生初のゴジラを本作で鑑賞させていただきました。職場の何度も観ているファンに勧められてましたが、戦争映画が苦手&ゴジラを全く見てこなかったというだけで避けてきちゃいました。しかし結果的には私の食わず嫌いでした!
これは映画館のスクリーンで体験できて良かったです。ゴジラの迫力とか戦後の街並みも良いけど、さすが山崎監督は人間味のある映画を作りますね。
昔、アバターを観た時に映像の美しさに気を取られてストーリーが全く入ってこなかったのですが、CGでも味があるこちらは時代背景と雰囲気がピッタリで、ゴジラ映画というジャンルに括れません。
ゴジラ初心者の私ももう一度くらい映画館で観ちゃうかも?っていうくらい感動でした!
昔のハリウッド映画のような迫力
数回/日の上映にもかかわらずアカデミー賞受賞後とあって観客が大勢いましたねぇ。子連れも多く床のあっちこっちにポップコーンが落ちてました笑
さて映画の中身はどうかというとVFX(CG)の技術が進化してるからか迫力、緊張感満点の映像でした。ただしストーリーがねぇ。ちょいちょい話しが飛んでて…まぁ時間を考えたら仕方がないのかも。
でもまぁ涙も有りーだったし面白い映画でした!
ゴジラ-1.0の謎を推理する
本作最大の謎について検証してみます。その謎とはこの映画を評価している人とけなしている人の言っている事が何故丸っきり正反対なのか?という点です。各種レビューサイト、YouTubeの評論動画等を色々見てみましたが、高評価7対まあまあ1対低評価2ぐらいの割合ですね。
簡単にまとめてみると
褒めてる人(シナリオが素晴らしい、役者の 演技も素晴らしい、特に神木君、VFXも◎)
けなしている人(シナリオが酷い、役者が大根、特に主役は学芸会レベル、VFXは◎)
コメントを見ると特に極端で、褒めてる人は(号泣!、山崎映画に外れ無し、日本映画の到達点、この映画に感動しない奴は非国民だ!)といった賞賛のオンパレードです。
対してけなしている人は(シナリオが駄目過ぎ、専門学校出はこれだから、監督は実家に帰って生まれて来た事をご両親に詫びて来い、こいつに映画を監督させるのは法律で禁止しろ)等酷いのが並んでいます。
本当の事だったら何を言っても良い訳では有りませんよ、皆さんちょと落ち着きましょうね。
さて、ここからが本題です。人の好みは十人十色とはいえ、映画を見た感想が何故ここまで正反対となるのか?
私の仮説は、肯定派の人と否定派の人が見た物は同じ映画ではないというものです。
別の映画を見ていたのであれば、正反対の感想が出て来ても何の不思議も有りません。
つまり現在上映されているフィルムには、七割の人が絶賛した物と二割の人がクソミソに叩いた物の二種類が存在しているのではないか?北米でもヒットしていますのでこちらには出来の良い方が廻っており、国内で上映されているものには駄目フィルム(おそらくはNGシーンだけを没シナリオに沿って繋いである、VFXだけは共通)が五本に一本混ざっていると考えられます。
次に、何故複数のフィルムを用意する必要があったのか?理由として考えられるのは以下の二点です。
①東宝が顧客のニーズに応えようとした。
通常の場合お客は出来の良い映画を期待してチケットを買います。
しかし世の中には駄目な映画をわざわざ見に行く層が一定数存在します。
例をあげると、映画評論家の柳下毅一郎という人がいます。(映画欠席裁判、日本映画空振り大三振 他著作多数)
この人は雑誌の企画で駄目映画のレビューを数人で組んで行っていましたが、他のメンバーが降りてしまってからも一人でコツコツと
ゴミ映画レビューを続けています。頭が下がりますね。
又DVDレンタルショップに行ってみれば、ゾンビ映画やらサメ映画やらのDVDスルーのゲテモノが佃煮の様に棚に並んでいるのを目にします。こんなモノ誰が見るんだろうと思いますが、店は商売ですから需要も無いのに仕入れません。ゴミ映画愛好家は間違いなく存在します。
そういった層も取り込もうと、今回東宝は考えたというのが私の推論です。
ただしひとつ失敗が有りました。
どの劇場の何時の上映回で駄目な方のフィルムが掛かるかを事前にアナウンスするべきでした。
それを行わなかったばかりに非難轟々のレビューが全体の二割を占めてしまったのです。
アナウンスさえしていればこの二割も好意的なコメントが並んでいたはずです。
例えばこんな感じでしようか。
(例)シナリオがグタグタ、役者の演技が大根、
さすが安心と信頼の山崎貴ブランド。期待通りの酷い出来栄えに大満足。星⭐⭐⭐⭐⭐
②円盤を売る為の高度な営業戦略である。
バージョン違いを最初から用意する事によって、別バージョンが見たければ円盤を買ってねという訳です。
五月発売予定のBRは三枚組だとアナウンスされています。白黒バージョン、皆さん絶賛の傑作バージョン、レビューで大炎上のスカバージョンの三枚がセットになっているのでしょう。
円盤のライナーノートには今回複数のバージョンが上映された理由についてちゃんと記載しておいてもらいたいですね。東宝さん、宜しくお願いします。
最後に私が見た映画の感想を述べます。
本当でしたら両方のバージョンを見てからこのレビューも投稿したかったのですが、一種類しか見ておりませんので手短に。
佐藤嗣麻子さん、お宅のご亭主何とかして下さい。この×××××××××××(11文字自主規制、お好きな文字をお入れ下さい。)
いやあ五月のBR発売が待ちきれませんね。
早く見たいなあ、もう一種類のゴジラ-1.0。
すごい迫力
とにかくすごい迫力だった。席を最前列にしたのは実は失敗だった。音が大きすぎて耳を痛めないか心配だった。なので適度な音量になるように耳をうまく塞いで調整しながら観た。迫力を感じたいのと難聴が怖い気持ちの狭間だった。だがほとんど耳を塞いでもはっきり音が聞き取れるぐらいの音圧だった。
あのゴジラのテーマが鳴り響いた時には胸が躍った。(そういえば生まれて初めて自分が父親に連れられて行った映画もゴジラだったような気がする)
作品内容はゴジラの迫力を見るための映画だと思った。特に海のシーンは良かった。陸に上がると少しゴジラの動きがぎこちなかったがそれでもすごい。人間ドラマはおまけだ。だが人間ドラマがなければゴジラの怖さも分からないという意味ではちゃんと成り立っていた。
舞台は戦後の昭和だった。舞台が現代に移るのかと思いきやずっと同じ時代だった。近代兵器でも手こずるゴジラにどうやって昭和で立ち向かえるんだ?と思ったが見事にやってのけた。細部を言い始めると昭和っぽくない描写もあるのだと思うのだがそこは映画の目玉ではないので良い。
史実の戦争が絡む映画だけあって何らかのイデオロギー的なメッセージが入り込むことは免れないのだろうがそこまでくどいメッセージじゃないところも良かった。戦争肯定や戦争否定ではなくゴジラが見たいだけなんだ。でもこんな戦争がたった80年前ぐらいには起きていたのだと思うと何だか不思議な感じがした。
この作品って単なる怪獣ものでなく、時代背景と特攻隊という国を守る国...
この作品って単なる怪獣ものでなく、時代背景と特攻隊という国を守る国のために死を掛けるという精神が、ゴジラに向かうという展開。VFXも素晴らしいが、ストーリーがめちゃいいです。これまでのウルトラマンとかのお子様向け怪獣映画と全く違うところがいいですね。「永遠のゼロ」って素晴らしかったですが、それと同等に近年にないとてもいい日本映画作品だと思いました。こういういい映画がドンドンできれば、不況と言われる映画業界も最盛できるでしょうね。
アカデミー賞は、「シン・ゴジラ」と「マイナス1」、合わせて一本では。。。
「Always三丁目の夕日」で、山崎貴監督のSFXを駆使しつつも、独特の世界観を創り上げるところに魅了されていた。
そしてアカデミー賞視覚効果賞を受賞したのを期に、満を持して見に行った。
私は映画評はわりと甘いほうだと思う。苦労して制作した監督やスタッフに敬意を評している。しかし本作には映画を愛する一人としてあえて苦言を申し上げたい。「アカデミー賞は「シン・ゴジラ」と「マイナス1」、合わせて一本ではないか」と。
マイナス1にはいろいろな映画の要素が、まるでオマージュのように混じっている。特攻隊の設定やシーンは「永遠の零」、戦時中や戦後の焼け野原の状況も「永遠の零」、機雷を口に入れさせてゴジラをやっつけるシーンは「ジョーズ」。ゴジラが列車をくわえ、そこに浜辺美波が乗っていて、棒につかまって落ちそうになるシーンは「インディ・ジョーンズ」や「ミッション・インポッシブル」。。アカデミー賞の評議員受けしそうな場面がちりばめられているように見えてしまう。
脚本やセリフも、雑に感じるところが目につく。「ゴジラ」の命名にしても「島の人が言っていた」ですませている。ちょっと伏線が無さすぎではないか。
一方で、この映画に込められたメッセージである「我々日本人の戦後は、まだ終わっていない」「我々日本人は、今度は自分達の力で日本を守らないといけない」は、伝わってきた。
この映画で最もキーとなる役である吉岡英隆扮する「教授」、これもどうもセリフや背景の描写が薄い。この映画の背景から考えて、教授の発案した作戦は、製造業がお家芸で零戦や戦艦を自国で開発した日本らしく、綿密に練られているように見えた。しかしそれではゴジラは死なず、最後の「特攻」のシーンを残した。最後にパラシュートを残して、「生きろ!」と言ったシーンには感動した。しかしこれも何と、「ブレードランナー」に出てくるアンドロイドのロイの、最後のシーンがダブってしまう。俺は皮肉だらけの斜め45度にしか映画を観れないひねくれシニアか。。
シン・ゴジラでは、科学的に練り上げられ、日本人の叡智、海外を巻き込んでの全世界の叡智、ベテランと中堅の政治家と官僚の仕事力、それに応える全国の企業による総合力。いかにも日本らしい緻密な作戦の実行により、人間が考えた科学的な作戦がゴジラを「凍らせ」「止まらせ」た。
すべてのシーンにシン・ゴジラを対比させてしまうが、シン・ゴジラは何かの映画のオマージュ(あえて言えばエヴァンゲリオンだが)は感じず、「オリジナルの新しいゴジラを世に出す」という監督や全スタッフの思いが感じられた。だから今観ても冒頭のシーンから飽きない。そこに流れるメッセージ、それを演じる俳優の真剣さ、背景、シーンの荘厳さ。。すべてが見事に連結していて、隙がない。
ということで、この映画が海外の日本人ファン受けするわかりやすいストーリー、「らんまん」でバク上がりした神木隆之介、浜辺美波による日本人泣かせのストーリー展開、それはよくわかった。映画というのは、そういう要素は必要である。しかし、映画マニアの私としては、予想したのと少し違って、ちょっと薄い映画だった。繰り返しですまないが、シン・ゴジラは映画館で3回、NetFlix、アマゾンプライムで、おそらく10回は観ている。しかしこの「ゴジラ-1.0」はどうだろう。観ないかなあ、今のところは。評価が分かれる映画だと思う。私はあえて辛口な評価をつけたい。ただ日本の映画が、本場ハリウッドから視覚効果賞の評価を受けたのは、日本人として誇らしいことだ。それに敬意を評し、いつものユナイテッドシネマとしまえんに観に行かせてもらった。
進化してるなぁ
実はこの手の映画は今まで全く観てなかった。私の中のゴジラは自分が小さい頃楽しんだそれのままだった。
だからなのか、ゴジラがこんなに強そうに怖い見た目になっていることにまず驚いた。
アカデミー賞で視覚効果賞を取ったというVFXの技術については全く素人でわからないけれど、映像はとにかく迫力があったしそれに負けないくらい音響も良かった。海のシーンでゴジラが迫ってくるところは特にすごかった。
ストーリーは今の時代への警鐘とも言えるような核をテーマに、日本人が好きそうな,仲間の絆や信頼が盛り込まれていて最後までテンポよく楽しめた。最後の戦いで漁船が助けに来ちゃうあたりはちょっと海猿が入ったかなぁ。神木君は特攻の生き残りというには明るいキャラだけど、流石の演技でとても良かった。正直,吹き飛ばされた浜辺美波が生きてたり黒い雨を浴びた神木君が元気なままなのはちょっと無理があるなぁとは思いました。
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