「ゴジラ立ち泳ぎ得意?」ゴジラ-1.0 tmさんの映画レビュー(感想・評価)
ゴジラ立ち泳ぎ得意?
めちゃくちゃよかった。大迫力の映像と、戦争と決別した者たちがゴジラに立ち向かっていくストーリー。
冒頭かなりヌルッとゴジラが登場するのだがもう少し不気味にもったいないぶって登場してくれよと思った。もったいつけた演出の後に登場のテーマ?と合わせてゴジラが現れるのが個人的にめっちゃ好きだから。その後海でゴジラと再度遭遇するシーンでも流れなかったな。ゴジラが人間を咥えては放り投げを繰り返してて、あー人を食ったりはしないんだと思った。なんか進撃の巨人で巨人が人間食うのは生きるための栄養補給じゃないってことをなぜか思い出した。
だけど後で銀座の街に現れたときにゴジラのテーマが流れてグッときた。復興してきた銀座の街が理不尽に蹂躙されるシーンであのテーマが流れる方が、絶望感マシマシで効果的だった。ゴジラが銀座の街を破壊するシーンは圧巻の大迫力だった。ちなみにあの音楽と共にゴジラの「カォォオオン」っていう甲高い鳴き声を聴くのが好きなんだけど、今作は聞けず寂しかった笑
特攻から逃げたことと、大戸島でゴジラを撃てなかったことで敷島の後ろめたさが積み重なって、後半命を捨てにいく伏線かなと思ったがそのとおりになったな。。
神木隆之介の顔、肌、歯がキレイすぎて、ボロ屋の生活の中で神木隆之介の顔面というアイテムだけ浮いていたwこれは仕方ないのかな?この辺もメイクで効果つけられないのだろうか?
ゴジラの熱線の凄まじい威力でキノコ雲ができたり、黒い雨が降ったり、艇長が政府の箝口令をこの国のお家芸と皮肉ったり、『聞けワダツミの声』よろしく作戦名が「ワダツミ作戦」だったり、先の戦争を想起させる要素が随所にあった。しかし、後々作戦立案段階で、下の者が元上官に意見したり、元上官が元部下?にありがとうと言ったり、極めつけが学者さんの演説と震電の脱出装置で、『戦争で死に損なった者たちの戦いだけど、過去の軍部のやり方は踏襲しない。命を無下にはしない』ってところがくっきり強調されていたと思う。
山田裕貴演じる小僧が船に乗せてもらえず、ヤケになって特攻するんじゃね?と予想したが、援軍を引き連れての登場だったので、『意地は通すけど無茶はしない』というナイスで激熱な展開だったと思う。小僧を取り巻く状況に関しては、俺も戦争行って手柄を立てたかったとか、逆に俺はお前らと違って実際に戦争行ったんだ、みたいな実戦経験マウント合戦が当時本当にあったのかもなぁと想像させる奇妙なリアリティがあった。
ゴジラって海で浮力で浮いてるんですかね?鯨みたいな感じ?立ち泳ぎですかねw?急激な水圧の変化が肝だから800mくらいで一度止まった時点で効果半減で引き上げる意味あんまなくね?と思ってしまった。鯨と同じ肺呼吸だったらずっと沈めとけば窒息で死ぬよね?沈めるときは周りの海水を押し退けて浮力を下げることが肝だと思ったんだど、あの映像だとジェットの噴射で無理やり沈めたみたいだったな。いずれにせよ結構科学的な方法でゴジラに立ち向かっていて嬉しい展開だった。冒頭から深海魚がゴジラに押し上げられて?水圧の急変化で死んでしまって打ち上げられるって描写が伏線になってたのか。あの現象は実際の釣りでもあるし面白い着眼だなと思った。
典子が生きてましたって展開必要だったかな?時系列的に不自然なような。。ゴジラが銀座を襲ってから撃退まで10日前後?くらいでその間にろくに捜索もせずに葬式挙げたってこと?というか熱線の衝撃くるとき自分も敷島を押すのと同時に一緒物陰に飛び込めたよね?などなど思ってしまった。