「ゴジラはウルトラマンではない」ゴジラ-1.0 かっちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
ゴジラはウルトラマンではない
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最近のゴジラはモスラや宇宙から来た怪獣などと戦いますが、この頃のゴジラはそうではないです。
初回より昔のゴジラですからね。
そして最初から気の荒かったゴジラは、核実験の後、驚異的な怪獣に成長します。
そのスケールは桁違いの破壊力です。
軍隊がない当時、米軍も期待できない中でどうやってゴジラに対抗するのか。
その人間ドラマがとても良かったと思いますね。
主人公の敷島は、現代の設定であれば自衛隊員で、そうでなければ戦闘機に爆弾積んでゴジラに突っ込めません。
しかも突っ込む理由に苦しみますよね。何で命を捨ててまで突っ込むのか?
今回の設定は特攻くずれで本当なら死んでる人間、しかもゴジラにまつわる大きなトラウマを抱えて、自分が生きているのか死んでいるのかもわからない程悩んでいる。
死ぬ理由には事欠かないです。
一緒に暮らしているのは、三人とも血の繋がってない女性と子供、この設定も終戦時ならではです。
元々血が繋がっていないから未練はない。しかし、この血の繋がっていない子供が、彼を生へと引き戻す力となる。
この辺の物語も良かったですね。
そして、乗員の命など考えていなかった零戦を整備していた橘が、震電に脱出装置をつけていた。
そこが価値観が死から生へと転換した、即ち敷島の戦争が終わったという象徴になっていて感心しました。
私の中では、ゴジラ映画の最高峰と言える作品でした。
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