カンフースタントマン 龍虎武師のレビュー・感想・評価
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香港映画を陰で支えたヒーローたち
香港映画で多くのアクション作品を陰で支えたスタントマン、スタントウーマンと、彼らが活躍したCG全盛まえの時代を紹介するドキュメンタリー作品。
スタントマン、スタントウーマンよ凄まじい身体能力と危険なアクションに挑戦する勇気に感動した。
世界最高峰のアクションだったかつての香港映画の裏側を知れる貴重な作品だと思う。
今では能力的にも倫理的にも絶対出来ない映像の数々と実際のスタントマン、スタントウーマンによる当時の状況、アクションの解説もあり、1970年から90年頃のCGの使われていない香港映画ファンには必見だと思う。
良かった。
全身全霊、体当たり!
全身全霊とか、体当たりの演技とかよく言うけどカンフースタントマンは体張ってるなんて生半可なもんじゃなく、命懸けて映画を作っているのだということがひしひしと伝わってきます。
サッカー選手は50超えて活躍するのが難しいのと同じようにスタントマンも選手生命は短く、余程優秀でなければその後コーチや監督にはなれないのと同じで、生涯スタントマンを続けることなどできないし、死んだり半身不随になる確率も高く、生きてるだけで奇跡的な世界なのだ。
ブルース・リー、ジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポー、ドニー・イェンの偉業を振り返るだけでも凄いのに、ユン・ピョウまで出てきた時には震えた。
これが前編だったらいいのに。
後編として、この映画の先の90年以降の香港映画の世界も観てみたくてたまらなくなった。
ジャッキーのせいじゃない。
というセリフがじんわり響く。
最近のジャッキー・チェンの映画はなんとも言えない感想しか持てなくなっているが、確かにジャッキーのせいじゃないな。
中国という国の考え方のせいだ。
イギリス領だった時の自由な香港映画はもう撮影出来ないのであろうけど、これからも香港映画を屋台骨として、支えてきたスタントマン達は後輩たちにその技術やスピリットを継承していってほしい。
今やグリーンバックばっかりで、CGを使えばなんでもできる時代だけれど、かつての香港映画はこんなにも命懸けで作っていたという事を若い人たちにも知って欲しいなと切実に感じました。
映画が好きな人は絶対みてほしい。
昔に戻ってあんな命懸けの映画はもう二度と撮影できないだろうけど過去映像はこんなにも魅力的で、心が高鳴るのだな。
ドキュメンタリーであれば今後も素敵な香港映画の世界は堪能できるのだと発見できたので、どんどんこういう映画を作って欲しいなと思います。
映画の「裏側」を知りたい方はぜひぜひ。
今年10本目(合計663本目/今月(2023年1月度)10本目)。
タイトル通り、香港映画のひとつのジャンルである、アクションものでつきものになるスタントマンの活動や、ひいてはそうした香港映画の歴史をスタントマンという軸をたよりにふりかえる、という趣旨のお話です。
もっとも「お話です」といっても実質ドキュメントなので、ストーリーというストーリーがまるで存在せず(なお、映画内では2015年時点まででどうなっている?までは描かれる)、何を書こうがネタバレになってしまいます。
※ 映画が「どんな感じで進むか」に関しては公式サイトなどで予告編が見られますし、性質上「ジャンルだまし」ということはありえないし、ないので、予告編で「あう、あわない」がはっきり分かれると思います。
ただ、香港映画といえばカンフーもので、このスタント事情がどうなっている?ということや、広く言えばアクションものといえば趣旨は違っても何らかの意味でスタントの方は出てきますので、こうした「どうしても描かれにくい」ものを描いた映画である(この手の映画は年に1本あるかないか、程度)点など、結構「裏側の事情」に興味があればおすすめです。映画の趣旨上、当時の映画の一部や香港映画で有名だった方や有名作品も多数出てきますので、香港映画の「予習」にもおすすめといったところです。
なお、採点内容として特に減点対象とすべき点はないのでフルスコアにしています。
うわぁ狂人ばっかりだ!
2022年劇場鑑賞3本目。
人生ナンバーワン映画がワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱なのでこの映画はかなり楽しみにしていました。
いや出てくる人みんな頭おかしいな!(笑)
時計台のスタントをマースが死ななかったらジャッキーにやらせよう発言はさすがにヤバすぎて笑ってしまいました。
普通に自殺みたいなスタントをやりまくっていてまぁすごい映画でしたね。
ブルース・リーはある程度尊敬はされているんだろうなとはしっていたつもりでしたが、死後映画界自体にあんな影響があるほどリスペクトされていたとは知りませんでした。
エンドロールの後にもう一人フィーチャーされるので最後まで席を立たれぬよう。
客を選ぶが、青春の記憶を直撃
面白かった!
と同時に、痛かった。
世代が限られ、趣味性が強いので、客を選ぶとは思いますが。
1980年代のカンフーアクションに魅了され、今『ジョン・ウィック』実写『るろうに剣心』(のアクション)を面白いと思う人たちには超おすすめ。
自分には青春時代の記憶を直接刺激してくれる快作でした。
たぶん、ブルース・リー、ジャッキー・チェン、ドニー・イェンくらいしか知らない人には、多くの登場した老師たちの、若き姿やインタビューの貴重さは理解できないだろう。
サモ・ハンやツイ・ハークのコメントがすばらしい!(一部ひどいけど)
そして、観てる最中、ずっと「いてて、痛いよ」「あうっ!Ouchi」って声が漏れちゃった。
あの映画のあのアクションも、下に何のクッションなしだったたの?
マジでそのまま救急車で運ばれたの?
みたいな証言と、そのシーン再生という繰り返し。
出てくる武術師範たちって要は、「たまたま運良く命があった人たち」でしょ?
この一人が生き残った陰で、何人死んだり、半身不随で寝たきりになったり、障害を抱えたりしたんだろうと考えたら、背中を寒いものが。
そして、切なかった。
昨年観た『クリーチャー・デザイナーズ ハリウッド特殊効果の魔術師たち』同様に、かつて関わった人たちが「資本が中国本土に移って」「CGとワイヤーワーク中心でハリウッドにアクションの本場が移った」などの理由で、仕事がなくなり、後継者も育たないなどの苦境に立たされていく姿はつらく。
隆盛を誇った「ショウ・ブラザース」「ゴールデン・ハーベスト(嘉禾電影有限公司)」などの制作・配給会社も今はなく。
落日の後の現代、若手育成に邁進するチン・カーロッの姿を追って幕。
いやはやいやはや。
観終わった瞬間、重たい感情の籠った拍手をいたしましたよ。
だいたいみんな「良いスタントマン」と言わずに「あいつは強い」って言ってるのが
ヤバいなこの世界、超人しかいねえと思いながら観ていました。
香港アクション映画の光と影。
京劇から始まり、アメリカ生まれのブルース・リーがアクション映画として確立させ、サモ・ハンとジャッキーによる黄金時代から最近いろんなところでお見かけするドニー・イェンまで。
ガチ勢の人にとっては「あー、知ってる」で収まる内容に過ぎなかったかもですが、私のようにイップマンとローグワンから入りました系のニワカはずっとヒェエエエエエエエッと気持ち叫びっぱなしでした。
なんかもう意味わからんかったです。「◯◯が飛んで死ななかったから、お前も死なん。大丈夫、YOU飛んじゃいなよ」とか。「7階から飛んでウケたから9階から火目掛けて飛びます」とか。
なお、武勇伝だけじゃなく、体張ったツケが晩年に来るとか、スタントマンと言うと保険に入れんとかいうリアル事情も盛り込まれ、観ていて結構しんどいもんがありました。
しんどいもんはあったんですが、それでも出演されている猛者の方皆様、すんごい笑顔で語られるんですよね。
誇りと生き甲斐を持ってガラスの中に飛び込まれてるんだな、というおきもちをひしひしと感じました。
なお、評点がいまいちなのは、資料としてはとても貴重な作品ですが、せっかくなので病院関係者の方とご家族様の出演も欲しかったなという点ですね。なんか顔馴染みのドクターとかいそう。
カンフー映画の歴史と今。アクターまんべんなく
懐かしい映像とスターがいっぱい見られるーってテンションで見に行ったら、カンフー映画がハリウッド進出を果たした過去。そして現実の課題が突きつけられたなかなかのドキュメンタリーでした。
ブルースリー亡き後、ジャッキーブレイク前まで香港映画を支えた某コメディ役者や、カンフー映画同様にブームを起こした某霊系映画役者まで登場するとはサプライズも素敵な映画でした⭐️
勿論、舞台挨拶付きの上映会を観たかったが、買えず・・・(´;ω;`)。初回上映に甘んじる・・・!?
2021年 「元龍」(洪金寶)、「元華」、「元武」、「元彬」、「元徳」、「元秋」出演、中国映画「六小福」作品。
「元彪」、「元庭」(呉明才)のVTR出演、「元楼」(成龍)のアーカイブ出演も。
何と云っても見所は、「元華」の床に人を寝かせての伸身のバック宙3連チャン!!「李小龍」にも認められたこの人の身体能力の凄さに納得!!
後、『五福星』でジャッキーに蹴られているのが、「元武」だと初めて知った!
舞台挨拶チケットは買えなかったが、友人を訪ねてロビーで待っていると「谷垣健治」が!客と一緒に観るんかいっ!?
もう一人の登壇者「銭嘉楽」も3日前のファンミーティングで逢っているから、善しとしよう・・・!
実際には死んだ人とか再起不能になった人が居るが、作中では触れず・・・!?
観客がおっさんばっか(笑)
香港映画がもっとも輝いていた時代、大量に作られたカンフーアクション映画。ブルース・リーやジャッキー・チェンといったスターの後ろには常に大勢のスタントマンがいた。通常の月収の数十倍の報酬を求め、時には命がけのアクションに挑んだ彼らの歴史を、関わった様々な人達のインタビューと映像で綴るドキュメンタリー映画。
登場する元スタントマンの中で、知っていたのはサモ・ハンとドニー・イェンしかいなかったが、彼らが演じたシーンは記憶に残っている。まさに映画史に残る過激なアクションの連続だった。
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