「映画はいいものですよ」銀平町シネマブルース つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
映画はいいものですよ
コロナ禍以降、映画館や映画そのものを扱った作品が増えた。多くの映画人が映画に対する想いを綴ろうとしたのだろう。本作もそんな中の一本のように思う。
そして、それら作品の中身の出来にかかわらず、映画ファンとして評価したくなる気持ちがムクムクと芽生えてしまう。
「映画っていいものだろ」という言葉に共感してしまうだけであとのことはどうでもいいのだ。
作っている側と観る側という立場の違いはあれど、同じ映画を愛する者として、映画や映画館の話をされたら評価せざるを得ない。
とはいえ、再び立ち上がる再生の物語として、少々ぬるい感じはあっても良く出来ていたし、ラストは涙を誘う。
そして何より、スカラ座に貼られている映画のポスターを眺めているだけでも面白く満足できる。
古い名作と、わりと最近の尖った単館系作品のポスターが多かったね。ポスターの多くが邦題ではなく原題ままなのも何だか良かった。
おそらく半分以上観たことのある作品だったと思う。
映画はいいものだという気持ちのまま最初から最後まで見続けられて、何だか気持ちよくなれる。
仲間を見つけた喜びに似た感動がある。
いや〜、映画っていいものですね。
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