「【”邪悪なる心の芽生えと継承と復活。そして人心の闇。”レトロスペクティブな風合も佳き、スラッシャーホラー作品。40年以上に亘り製作されて来たシリーズの掉尾を飾る作品でもある。】」ハロウィン THE END NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”邪悪なる心の芽生えと継承と復活。そして人心の闇。”レトロスペクティブな風合も佳き、スラッシャーホラー作品。40年以上に亘り製作されて来たシリーズの掉尾を飾る作品でもある。】
ー 冒頭、コーリーという青年が臨時で子守のアルバイトをした際に、悪戯な子供に部屋に閉じ込められ、戸を蹴破った時に弾みで子供が床に落下し、死亡する。
それ以来、彼はハドンフィールドの住人達から距離を持たれたり、揶揄われたりし徐々に心を病んでいく。
一方、ローリー・ストリード(ジェイミー・リー・カーティス)は新居に引っ越し孫娘のアリソンと暮らしつつ、ブギーマンとの死闘を文章に認めていた・・。-
◆感想
・序盤のコーリーが徐々に狂気性を孕んでいく中、下水道に住むマイケル・マイヤーズ(ジェームズ・ジュード・コートニー)に引きずり込まれるシーン。
ー コーリーの首を締めあげるも、マイケル・マイヤーズはコーリーの”眼”を見て彼を開放する。今後の展開が予想できるのである。-
・コーリーは自分を揶揄う高校生のヤンキー達を最初は相手にしないが、最後は父親が経営する自動車整備工場で、キッチリと落とし前を付ける。
ー 可なり陰惨であるが、ハドンフィールドの住人達の人心の闇に対する報復である。-
・マイケル・マイヤーズも触発されたかのように、自分を揶揄する町のDJのスタジオに乗り込み、DJの腐った舌をちょん切り、過干渉なコーリーの母も殺害。
ついでに、アリソンの職場の医師と看護師を殺害。
ー ここら辺は、余り突っ込まずに鑑賞。-
■アリソンとコーリーは、ある事から知り合い徐々に距離を縮めていくが、ローリーは”コーリーの眼は、マイケル・マイヤーズの眼に似ている”と呟く。
そして、アリソンに警告するも・・。
・ラスト、マイケル・マイヤーズの顔から剥ぎ取ったマスクを被るコーリーの攻撃をローリーは躱し、コーリーは自害。
そして、壮絶なローリーとマイケル・マイヤーズの最期の対決シーンはナカナカである。
ー 凄いな、ローリーの馬鹿力・・。-
<マイケル・マイヤーズの死骸をハドンフィールド町の人達(含む警官)が、葬列の様に車で運び粉砕機に放り込むシーン。
あれは、明かにハドンフィールド町の人達が、自らの心の闇をマイケル・マイヤーズと共に葬ったシーンであろう。
今作は、私の勝手な解釈であるが、不可抗力により幼児を殺めてしまった人間(今作ではコーリー)に対するハドンフィールドの住人達の人心の闇を描く事によって、”ブギーマンはマイケル・マイヤーズだけではないのだよ・・。貴方もブギーマンになる可能性はあるんだよ。”と言っているように感じた作品である。>