「自分すぎて寒気がした」生きててごめんなさい ちもさんの映画レビュー(感想・評価)
自分すぎて寒気がした
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序盤、ギリギリ働いているということ以外、「りな」が自分そのものすぎて寒気がした。
仕事に行く夫(ではなく、作中では恋人だが)にベッドから起こしてもらう描写など、誰か我が家を盗撮しているのか?と思うほどの再現度だ。
1日の大半を寝て過ごしているところや、友達がいないところ、人間ではなく動物に感情移入するところも。
ハッキリ何とは言わないが「社会になじめない、普通じゃない人間」をこれでもかというほどリアルに書いていた。確かに、「生きててごめんなさい」というふりをしつつ、「生きてるだけでいいじゃないですか」と私も思ってる。
が、後半才能が認められて…とそこまではいい(ありうる)ものの、コミュニティに温かく迎え入れられ…のところは、「いや、そうはならんのよ…」と冷めながら見てしまった。
けれど終盤の、結局彼女も頓珍漢な解釈をされながらコンテンツとして大衆に搾取されているという、サクセスストーリー的に終わらないところを丁寧に書いてくれたのはとてもよかった。自信にあふれたキラキラインフルエンサーになってたらずっこけるところだ。
私も夫に聞いてみたい。どうして一緒にいてくれるの?と。
あと、会社は辞めないでおこうと思った。
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