幸福な結婚記念日のレビュー・感想・評価
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【結婚記念日の為に、妻の為に買い物をしに行った男が、巴里の交通渋滞に巻き込まれてしまうクスクス笑える喜劇の小品。】
■ある夫婦の結婚記念日。プレゼントやワインを買い込んだ夫(ピエール・エテックス)は、妻の用意するディナーに間に合うように、家路を急いでいた。しかし、パリの交通渋滞やさまざまな問題に巻き込まれ、一向に家にはたどりつけない。
◆感想
・変わらずの、ピエール・エテックス節が炸裂するコメディである。
・殆ど、無声映画の様な進行は、矢張り初期チャップリンの小品や、バスター・キートンへの敬愛が感じられるなあ。
<資料によると、今作はアカデミー賞最優秀短編実写映画賞受賞作だそうである。才人だなあ。>
13分間の短編作品。 パリの紳士、結婚記念日に、贈り物をいろいろ用...
13分間の短編作品。
パリの紳士、結婚記念日に、贈り物をいろいろ用意して早く帰宅しようとするものの、
街の渋滞やもめ事に次々に巻き込まれ、帰るに帰れず。
奥様が家で待ちくたびれて、しまいには飲んだくれてしまい。
笑えるものの、切ない短編でした。
正にジャック・タチだ。 ジャック・タチはフランス人ではない。ロシア...
正にジャック・タチだ。
ジャック・タチはフランス人ではない。ロシアとオランダの移民と思ってもらって良いと思う。
しかし、結婚記念日とされているが、原題は『誕生日おめでとう』となる。G◯◯gle翻訳が眉唾?それとも、邦題を付けた業界が間違い?
僕はG◯◯gle翻訳を取る。
いづれにしても、腹を抱えて笑える話ではない。
「幸福な」結婚記念日
結婚記念日をおうちで祝おうとした夫婦の物語。それぞれの分担は、妻は家でお料理、夫はお花やお酒などの買い出し。
妻の準備は順調に終わり、テーブルナプキンの下にはそっと忍ばせたプレゼントまで用意される。
黒のワンピースに白の上品なエプロンがとてもかわいい、、
反対に、夫の方は、何もかもがうまくいかなくて、渋滞ですすめなかったり、トラブルが起こってしまったり、お祝いの買い物がその意味を為せなくなる状態になってしまう。なかなか家に帰ることができないし、結局は買い出しも、なにも買っていない状態に等しい、
形あるものは、ぜんぶこわれてしまうけれど、家では、眠った妻が、夫の帰りを待っている。外でのどたばたとは、程遠い、静かで安らかなおうち。夫の帰りを待ちきれなくて飲み干してしまったワインの空瓶すら、なんだか、愛おしかった、
外でなにもうまくいかなくたって、静かで安らかなおうちがあれば、それだけで幸福かもしれない、と思ったりもする、
だから、このどたばたな1日を「幸福な結婚記念日」と呼んでもいいよね、きっと、
だけれど、主人公のせいで、ひどいめに遭う人たちはかわいそうだ、特に、床屋中で、顔にシェービングフォームを塗ったまま、街を車で放浪し続けることになった、あのおじさま、、
エテックスの映画はドタバタ喜劇でとても愉快なのだけれど、よくよく考えてみると、だれかの幸福はだれかの不幸の上にあったりもする、という強烈な皮肉も垣間見えたりする。
かわいい画面と、たのしい喜劇と、強烈な皮肉。エテックスの映画はなんだか劇薬みたいだ、
この軽快なテンポ!やっぱりコレだよ!コレ!
うーん、コレはイイ。
やっぱり、この人は短編だなあ。
小気味いい洒脱なセンスが軽快にグルーヴしている。
コントのネタがベタではあるが、常にエスプリの効いたペーソスの予感があるので、ある種、軽快な音楽の節回しみたいな、心地いい調性のノリがある。
そして、モノクロの撮影が本当に素晴らしい!
最新リストア万歳!
それにしても、この頃のパリの街並み!
石畳を走ってる当時のヨーロッパ車も含めて、本当に絵になる。特にモノクロでは。
クルマ好きにも結構おすすめ。
ちなみに邦題の方は、元の原題を英語にして『ハッピー・アニバーサリー』の方が良かったかな。
ハッピーもアニバーサリーも、もう殆ど日本語だし、ハッピーという軽快な語感が(反語的な皮肉のイメージも含めて)この作品に合ってた気がする。
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