殺しを呼ぶ卵 最長版のレビュー・感想・評価
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カンパリソーダ
題名に意味は無し 単に主人公が頼んでいたオーダー
自分が生まれた年の作品なので確かに演出やルックは古い ビビッドな色遣いと現在と比較してのサスペンスの甘さは否めないが、まぁでも時代を勉強するという意味では意義があったのではと思う
それぞれのシーンが結局なにも回収されない所とか、関連性を丸っきり無視する点、特に主人公が飼料を潰すミキサー付近を細工する点で、姪が驚く場面がイミフなのが、無理矢理ミスリード作成というオチまであって、その辺りを愛でるという観方が正しいのかも知れない エロの割にはバストトップ無しとか、グロは頸羽根無し鶏のアニマトロニクスのみとか、まるで現在に合わせた様な温さも興味深い 冒頭のSMプレイも、"ごっこ"というオチを明確に匂わす演出が却って新鮮だったりしてw
ただ、鑑賞後の正直な気持は、花椒しか味付けてない麻婆豆腐と表現するしかないか・・・
一つ、目を惹く、そしてメインテーマかもしれない台詞は「私達は異常なことを分かち合う必要があった」
倦怠期のカップルが次のステージに上がるためには、"共犯者"になるという事 大変興味深いメッセージである
社会派B級サスペンス風養鶏ドキュメンタリー
なんで日本全国で最も鶏肉が消費されるこの時期に、敢えて公開したんだか。
どう頑張ってもB級の域を出ない作品ではありますが、
・進化を求める妻と保守的な夫の構図=新種の鶏を喜ぶ組合と奇形とディスる夫の構図
・美味くてコストが安いものを求めるあまりに、遺伝子さえも歪ませようとする人間の愚かさ
・とは言え、飼料代がバカにならないのはようわかる
・観客に夫が◯◯◯だと思わせる見せ方の巧さ
・エヴァ・オーリンが美人すぎる
この辺で十分加点出来ますね。
ただし冒頭から↑に片足突っ込むまでがやったら時間がかかる。多分その辺を見越してか、ちょいちょいエヴァとジーナのセクシーショットを挟んできますが、それでも辛い。辛かった。
冒頭の意味不な場面&セリフの連続に、正直かなりの忍耐を求められましたが、オチ的にはまあまあ面白かったです。
現在形の諸問題
内容は変態的な性癖に複雑な愛憎劇が絡むサスペンス。それよりも、養鶏場における機械化による人材切り捨て、利益追求のためだけの遺伝子組み換え等、現代社会の問題でもある。'60年代後半でこの様な問題に目を向けて作品を作り出すセンスに脱帽する。個人的にはジャン=ルイ・トランティニャンのマカロニウェスタンとはまた違った配役が興味深かった。
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