「マリオは、1回死んでなんぼ。」ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー masako_tsuchiyaさんの映画レビュー(感想・評価)
マリオは、1回死んでなんぼ。
お父さんがお子様を連れていくには良いんじゃないですか?
これは個人的な忘備録なのでこの映画の大ファンの方、楽しんだ方は以下読まない方がいいと思います。
マリオのゲーム一通りやってきたけど
やっぱ、映画は映画として観ちゃうんです。
マリオの工事現場での動き、ドンキーコングの樽投げ、マリオカートなどなど懐かしいサウンドと連動してワクワクして魅せる部分は多いですが、でもですねー、「スーパーレゴムービー」とか観て感動してきている身としては本作はストーリー的な深みはないです。
前半の上手く行かなすぎる描写の連続にいい加減疲れるんです。
僕らの知ってるマリオは、死んでリセットして、何度もトライする姿です。本作はめちゃくちゃ苦難があることで、死んでんじゃん!な感じに寄せてはいるんですけど、死の描写はないんです。音でも。やはり、主人公マリオを人間として扱うのではなくゲームの中のキャラクターとして割り切って死ぬ。(少なくとも音で演出する)そしてリセットという形にした方が、私は入り込めたのかなぁと。人間だから死なせられないので、ビジュアルも動きもパワーアップしているため、結局マリオがゲームよりも、さらにありえない形の助かり方してしまっており、なまじ、人間的に扱っている分、余計にご都合主義に感じました。「ワイスピ」くらい何度も繰り返し開き直ってたらもうなんでもいいんですけどね。やっぱ死なないとなんか「くっそう!もう一回!」みたいなゲームをする側の視点や醍醐味に欠けてるやんって。
ピーチ姫が謎に強く、クッパが実はナイーブとかいう2023年の配慮とか、最後に世の中に認められた途端、手のひらを返す家族とかそんなストーリーなんだかなぁです。
往年の任天堂のゲームであり、主人公はゲームをやっていたアナタ!というメタ視点とかあればもう少し楽しめたのかな。
世界的には大ヒットしているということで
多くのお客さんには楽しい映画だったのでしょう。