「新年早々本年度一位レベルの作品。相変わらず盤石の韓国エンタメ。」非常宣言 レントさんの映画レビュー(感想・評価)
新年早々本年度一位レベルの作品。相変わらず盤石の韓国エンタメ。
私は劇場で映画鑑賞する際は交通費がかかるため、少なくとも最低二本以上映画を観るようにしている。多い時では日に五本という日もあった。
しかし、今回は本作一本だけで帰宅した。数本ぶんの作品を観た満足感と疲労感だったからだ。
鑑賞後の興奮冷めやらぬ状態でこのレビューを書いている。
中年の年代になると、感受性の強い十代後半から二十代後半で観た「エイリアン2」や「ダイハード」のような作品に出くわすことは極まれだ。それは自分の感性が衰えたせいかもしれない。近年のCGバリバリのハリウッド映画なぞ冷めた目で見ていた。
しかし、あの頃の感性を呼び覚ませてくれる作品が今でもたまにある。それが本作のような韓国映画だ。去年は「モガディシュ」、そして今年は本作と、けしてハリウッド大作のような予算規模ではない。しかし、それらハリウッド作品を遥かに凌駕する旨さが今の韓国映画にはある。
映画はけして予算だけではない。良い脚本と演出、そして何よりも観客を楽しませたいという制作陣の熱い思いがあれば、ハリウッド大作に負けない作品を作ることができる。
いままでハイジャックものとしては「エグゼクティブデシジョン」が一番だったが、本作はそれを軽く超えてしまった。
開始早々、一秒たりとも気が抜けない緊張感が持続する。序盤の乗客搭乗シーンから乗務員の作業風景を丁寧に描きながら、その中で不穏な様相を見せる犯人、その犯人の自宅を探る刑事を同時進行で見せるあたりは実に上手い。
途中で早々に犯人が死んでしまうという流れも乗客と同じく観客に絶望感を与える点で見事だ。
あと、テロが起きた時の各国の対応、政治的駆け引き、コロナ禍同様国論を二分する事態など、単なる娯楽作品では終わらぬメッセージ性も兼ね備えている。
ここまで多くの要素を混ぜ込んで破綻せずにまとめ上げてしまうのも韓国映画の魅力の一つだ。
ちなみに事態を収拾した大臣が責任を取って潔く辞任したあたりは日本の政治家にも見習ってほしいもの。
ところで、リベラルなライムスター宇多丸氏は実に適確な批評をされてたなあ。
初めまして。コメントをありがとうございます☺️
レントさんのレビューにもありましたように色んな要素を詰め込んで破綻せずにまとめあげられた見応えのある作品でしたね✨
レントさん
コメントを頂き有難うございます。
視線を落とし淡々と文字を読み上げる日本の政治家の姿が重なって見えました。本作品では、顔を正面に向けてコメントを発表していたと記憶していますが…。
レントさんがレビューに書いていらっしゃるように、「 制作陣の熱い思い 」に満ちた作品ででしたね。
韓国映画界は熱い!
レントさん、コメントありがとうございます。
領空侵犯したというのが明らかに旅客機であることが分かってるのに非道な撃墜。やりきれません…
自分も飛行機嫌いです…シンガポールの帰りの便で風邪をうつされたこともあって、以来30年乗ってません(汗)
今晩は。
コメント有難うございます。
少し、厳しめのレビューにしたのですがとても面白かった作品です。
(でなければ,4は付けませんよ。私は琴線に触れる作品は、4以上を付けるようにしています。)
機長のステーキに粉が舞っていたのもキチンと観ていますし。副操縦士と、イ・ビョンホン演じた元機長の関係性もあっての事だと思いながら観てました。
明日から、11連休明けの会社ですが、良き映画を観れましたよ。(今作、本当は公開初日に観たかった映画だったのですが、スケジュールが合わなくって、今日鑑賞しました。)
イ・ビョンホンとソン・ガンホが共演するだけでも嬉しいのに、二人が重要なキャラクターを見事な演技で魅せている所も嬉しき限りでしたね。では、又。
(あ、そー言えば、ソン・ガンホが主演した「王の願い ハングルの始まり」を見た時に、今年こそはハングル文字を読めるようにしよう!と思いながら、ナカナカ難しいですね。発音は大体分かる様になりましたが、地域ごとのなまりが入るとヒヤリング、難しいですね・・。頑張れ、俺。)