《ジャンヌ・ディエルマン》をめぐってのレビュー・感想・評価
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デルフィーヌセイリグに驚いた
ジャンヌ・ディエルマンにあまりにも感銘を受け、
今作を鑑賞。
映像のほとんどがデルフィーヌ・セイリグとシャンタル・アケルマンの
攻防のようになっているが、全ては作品のためのような議論に思われる。
アケルマンは脚本の意図を語りたがらない。
もしかしたら、語ることのできない、イメージとして降りてきただけかもしれない。
だが、デルフィーヌは受け入れない。
彼女なりの主人公像を探っている。
料理のシーンや砂糖のシーンがあそこまで緻密に作られているとは驚いた。
そりゃ、そうだよな。
架空の人物の日常を作り上げるのだから、時間がかかるに決まっている。
そして、最も注目した部分は、作品のラスト。
デルフィーヌが音響技師と口論する場面。
明らかにそれまでと口調が変わり、最後には失望していたように思われた。
あの時代に、あんなに前衛的な考えを持った俳優がいるとは。
遥か先を見据えていたあまりに、受け入れられない彼女の姿は辛い。
ただ、確かに戦っていた。
あんなに女性スタッフが多い現場だったことも驚いたし、
「ジャンヌ・ディエルマン」はアケルマンだけの功績ではないことがはっきりと分かった。
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ビフカツ料理の手順で揉めるセイリグ
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