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60年もの歴史、27作品の007シリーズだから、ファン必見の音楽ドキュメンタリー。
007といえば音楽もユニークだがボンドカーやボンドガールでも特集が組めるくらい随所に製作陣の拘りが感じられますね。本作はサントラ製作に携わった人々の話がメイン、音楽演奏は、さわり程度なのでサントラ鑑賞の期待は禁物かも。
加えて、日本語字幕スーパー処理が雑過ぎるのが難点。スーパー位置が画面左右中央と頻繁に動くし、資料映像の尺が短いせいだろうがめまぐるしく変わるので字幕読み取りが追い付かないシーンも多かった。
誰でも知っているテーマ曲誕生の逸話、作曲はモンティ・ノーマンだが元々ミュージカル用に書き溜めていたインド風の曲のせいか迫力に欠けると思った製作陣が新進のジョンバリーにアレンジを依頼した、なんと明朝までという無謀な依頼だったという、以降本編も任されたジョンバリーが007のサントラの礎を築いたのでした。友人というマイケル・ケインや主題歌を歌ったシャーリーバッシーのブラジャー外しなどゴールドフィンガーの逸話も面白かった。
私は年のせいかショーン・コネリー時代の007が正統派と思っています、特にプロデューサー2世のバーバラ・ブロッコリさんが作るようになってからトーンが変り、まるでメロドラマのようになってしまったので失望を禁じ得ません。
本作の紹介作品には「ユア・アイズ・オンリー(1975)」、「消されたライセンス(1989)」、「ゴールデンアイ(1995)」は何故かスルー、私の好きなマットモンローの「ロシアより愛をこめても」流れませんでした。今の制作なので資料映像以外は最近作のミュージシャンの登場が多くなるのは仕方ありませんがサントラも内容に合わせて軟弱化したように感じます。