「ヴィッキーのサングラス姿が可愛い」ファイブ・デビルズ 加田瀬恋さんの映画レビュー(感想・評価)
ヴィッキーのサングラス姿が可愛い
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性愛か家族か。ママが大好きなヴィッキーの視点から、ジュリアとジョアンヌ、間に挟まれたジミーについて描かれる。
ヴィッキーは、目覚めた力によって過去にタイムリープし、自分の存在が邪魔であったことを知る。それは、ジュリアとジョアンヌ、ジミーとナディーヌの関係を知ってしまったからである。現代におけるヴィッキーの存在は、ジョアンヌとジミーを繋ぎ止めるものであり、過去においてはジュリアにしか見えない異端な存在である。また学校においても、ヴィッキーはいじめられ、異端児扱いされている。
最終的にヴィッキーは、ジュリアとジョアンヌの関係を受け入れ、ジミーに寄り添う選択をする。しかしジミーは、2人を横目に、一時の迷いでナディーヌと関係を持ってしまう。その点も、作品全体がヴィッキーの存在を危うくする要素であり、終始ヴィッキーの選択に目が離せない。
またその象徴として、湖の存在が大きく関係している。本作における湖・寒中水泳は、ヴィッキーとジョアンヌの楽しみであると同時に、ジュリアとジョアンヌの思い出でもある。この湖を軸に、それぞれの関係を描くことで、よりヴィッキーの心情や選択を複雑なものとして描いている。
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