山女のレビュー・感想・評価
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山田杏奈は流石だが難解
18世紀(江戸時代中頃)の東北地方の閉鎖的な山村社会を描いた映画。
山田杏奈の演技は流石で、惹きつけられますね。
人柱を立てて冷害を収めようとかそれっぽいことを言いつつ、一番の推進役は自分の孫娘をさっさと嫁がせて対象から外すとか、セコいですね。盗難事件の責任を取って村を出た(実質的には村を追い出した)娘を、山狩りしてその過程で殺人までして捕まえて人柱にするなど言語道断で、流石に山の神も呆れたのでしょう。
と思えるのは現代の価値観だからでしょうね。世界中の宗教は本質的には多くが平和的な教えだが、信徒まで平和的では決してない。中東問題、十字軍、安土桃山時代のキリスト教布教、近年ではイスラム原理派のテロ行為。それらに限らず、富を巡って人は殺し合いをして来ただけだし、宗教の教え自体はそれとは無関係でも、歴史を見れば争いに利用されてきたのは明らかですね。
とかそんなことをこの映画を観て感じたのですが、それで良かったのか?監督が何を考えてこの映画を作って、誰をターゲットにしていて、観客に何を感じて欲しかったのか、純粋に知りたいです。
遠野物語にインスピレーションを受けた作品とのことでしたが、遠野物語ってこんなに難解な作品だったのですね。山男も結局どのような存在として描いているのか良く分からず。
こういう映画って明確なメッセージ性を放つ作品が多いのだが、難解で不快な展開の割にガツンと来るメッセージ性も感じられず、消化不良だった。
これは自分の理解不足or感受性不足なのかもしれないが。
山田杏奈は目力があった
18世紀後半、江戸時代の東北。日照不足での不作により食糧不足に苦しむ村で、伊兵衛は曾祖父の起こした火事により田畑を没収され、娘の凛と息子と3人で、村人から蔑まれながら生きていた。そんな凛の心の救いは、女神様が宿ると言われる早池峰山だった。ある日、あまりの空腹から米を盗んだ伊兵衛を、自分がやったと庇った凛は、家を守るため自ら村を出て、越えてはいけないと言い伝えられる山神様の祠を越えた。そして凛は、山の奥深くへと進み、生肉を食べる山男に出会った。さてどうなる、という話。
食糧難で生まれた子供も殺さないといけないような状況の村で、生贄に若い娘?
食いぶちを減らすなら、人生の終盤を迎えてるジジババが先だろう、って思った。
山男ももっと怖いのかと思ってたが銃で簡単に殺され、あっけなかった。
凛役の山田杏奈はあんなに目力があったんだと感心した。彼女は適役だったと思う。
火炙りにされてて突然の雷雨で助かった凛はどうなるのかな?
1人で山に戻るのかな?
悲しい話で、あとは観客の想像に任せるという終わり方も悪くはなかった。
遠野物語の世界観を見事に表現
久しぶりの山田杏奈主演映画は、18世紀末の貧しい農村を舞台にした伝承物語。
貧しい農村の中で穢れ仕事を負わされる娘役を山田杏奈が好演。
新たな作品に出会う度に進化しているように思える。
話はこれぞ伝承といった趣きで、当時の農村や神々しい山、その中に住む山男、生贄の儀式などを緊張感のある映像や音楽で表現され痺れた。
「面白い」とか「繰り返し観たい」とか軽くいえる映画ではないが、ずしりとした確かな見応えを感じた。
でんでん。。
夫と子が旅行中(o^^o)
映画観まくるよ!第3弾!「山女」
観るか迷ったんですけどね。
私、苦手なんですよね。
閉鎖的なコミュニティ。。
土着的な信仰とか。。
最近だと藤井監督の「ヴィレッジ」もさ。イヤじゃんね、辛くなる( ; ; )
あ!作品の良し悪しではないです!
むしろ好き。わたる〜〜!!
でね、気分落ちるのわかってる!
んだけど、山田杏奈ちゃん観たさに頑張る事にした。
閉鎖的な村社会、身分性別格差、同調圧力、加えて冷害も重なる。
人間てあんなにギリギリで絶望的な状況でも尚、自分より下の人間を作り出すんだね。作りたいんだよね。
置かれた状況で誰しもが鬼畜になる。
冷害の影響で餓死する農民、年寄りは山に捨てられ、間引きされる赤ちゃん。。
生きる事にみんな必死なのに、生きていても哀しみがあるだけじゃないの泣
そして大自然の前に人間なんて、なす術もなく、祈ったって雨乞いしたって人柱の生贄を捧げたって、太刀打ちできない。
滅びるだけなのか。。。
太陽と月明かりの自然光だけで、晴れている日もないから画面も暗い。
(ユーロスペースのせいじゃないw)
はぁ〜っっ!!と大きなため息ばかりの作品でした( ̄  ̄)
凛ちゃん。
名前の通り「凛」と生きてほしい泣
期待を上回ってくれた山田杏奈ちゃんの演技力に魅せられました!!
ちょい低めの声のトーンも良いです。
これからも楽しみな役者さんです!
三浦透子さんも安定の存在感!
決して美人ってわけではないけど(失礼m(_ _)m)唯一無二のオーラがある!
彼女の演技はハズレなし!
でんでんさん。。
「冷たい熱帯魚」観てから、でんでんって名前見たけで怖いです〜('◉⌓◉’)
お前ぇと俺はちがうんだよ!
プロレタリアよ団結せよ、みたいな話だったらちょっとなぁ…と危惧しつつの鑑賞だったが心配無用でした。
おさむれぇ様が出てこないので,貧農vs大自然という絶望的コントラストが際立つ。そしてその山を、単に木が生えて傾斜しているところではなく,神懸かったモノが宿った敬して遠ざけるべき場所として映し出すカメラワークと照明も見事。
そして,他評者多数ご指摘の通り山田杏奈が素晴らしい。大袈裟な表情を排し眼だけで語る彼女無しだと,かなりつまらない作品になっていたことだろう。個人的には清原果耶@「1秒先の彼」や円井わん@「MONDAYS」と並ぶ最近の嬉しい発見。
江戸時代後期の頃の話か
生け贄信仰って、形は変われど今も行われているんだろうな。
「生け贄を捧げたら神様が喜び、災いを消してくれる」という発想は、心の底から馬鹿馬鹿しいと思う。
映画のラスト、どうしてあんな事が起こったのだろうか???
越えてはいけない祠の先。
めっちゃ面白かった。いや、正確には面白い要素なんて全くないんですけど、なんだかずっとドキドキしてた。物語の舞台は18世紀末の東北。2年もの間大飢饉に苦しむ小さな村。終始どんよりした空気がスクリーンを支配している。
先代の罪を背負い差別されて生きる父子。稲は枯れ食べるものもない。今日生きるのに必死の村人たち。そんな環境にあっても人を見下すことを止めない人間の性。その醜さ、その狂気が嫌ってほど感じられて叫びだしたい気分でした。
山田杏奈がまさに凛とした新たな表情を見せてくれます。周りの俳優陣もとても豪華です。
ラストはなるほどね、って終わり方でゾクッとした。きっとこのまま滅び行く村を背にして、歩いて行く道のその先に何があるのか、あるいは誰かが待っているのか。答えはない。
タイムスリップ・ミスミソウ
・・・。
辛くて、苦しくて、胸が張り裂け、泣いてしまった。何がいけないんだ。どうしてダメなんだ。ただ、必死に生きているだけなのに。その場に立たされて、ようやく現実を受け止め、躊躇うのは何でだ。今を生きる全ての人に大切な、この時代に必要な映画でした。
山田杏奈の表現力には、毎度驚かされる。
もはや、怖いくらいに上手い。リアリティがあるどころの騒ぎじゃないから、胸の奥底までエグられる。なんでこんなに綺麗な子がそんな目に合わないといけないのか。そんな思いで心苦しくなる。時には若きギターリスト、時には嫉妬心に溢れた女子高生、時には村で差別される孤独な女性。どんな役者遍歴だよ。スゴすぎるぜ。
英語表記があるように、本作は日本よりも外国受けしそう。と思ったら、米国と共同制作なのね。日本にしか描けないテーマを世界に。昨年の「破戒」と同じ差別を扱っているが、本作はもっと暗い。あの作品には劣るとも、ものすごいものを見たという感覚は似ている。人間ってのは、本当に愚かである。
ドキュメンタリーのように、リアルな接写が多いため、かなり暗くて見ずらい。故に眠たくなってしまい、映画館で見るには地味すぎた。だけど、森山未來の山男とのコントラストは素晴らしい。ようやく人間としての喜びを感じた山田杏奈の姿も、さらに美しい。撮影は日本人では無いらしく、少しばかり相性が悪いように思えた。これだと暗くて辛い映画で片付けられちゃうな。
まるでミスミソウ。ここからがミスミソウ。
あの作品が大好きな私にとっては、結構ハマりました。ここからが見たい!って感じはするけど、山田杏奈の恐怖を覚えそうになるほどの演技力に圧倒されました。
生贄 今は昔
話では聞いたこと有るが、生贄がリアルに表現されていた
生贄だけでなく、村独特のシキタリというか、盗人の子は死んでも盗人みたいな、閉鎖的な世界を描いていた
これとは反対に山の中で、一人たくましく生きる男性に惹かれるのだが…😞自由→孤独 規律→集団どちらを好む?と問い掛けられたようだけど…
自らを棄てる
先代の罪で村八分の扱いを受ける一家。
現代でも、子の罪はある程度の年齢まで親にも責任はあるが、親の罪を子に求めるのは胸糞が悪い。
献身からか諦観からか、父を庇った凛は遺児を捨てていた山へ自らを棄てる。
ここに説得力を持たせるのが山田杏奈の目の力で、『ミスミソウ』で初めて見た時は本当に上手く笑えないのかと思ったほど。
明るい役もよいが、抑圧された中で意志を光らせる役が彼女の真骨頂かと思う。
家父長制の強過ぎる時代ゆえか、「すまん」すら言わないが、罪悪感や葛藤が滲む様を永瀬正敏が好演。
だからこそ、“お役目”を果たす前にかける「よくやった」に意味が灯る。
短い出演ながら、絶妙なツンデレで泰蔵への愛情を表現した三浦透子他、脇にも隙がない。
照明をあてない暗い画面や、昔言葉と方言が混じった台詞は、理解を妨げないギリギリのライン。
度々映される山も、大袈裟に綺麗とか雄大に撮らず、でも畏敬を抱かせるロケーションとアングル。
キャスティングや音楽など、全体としてとても真摯さを感じた。
惜しむらくは、題に冠する割に山で生きる凛の描写が薄いこと。
山男との交流ももっとじっくり見せてくれれば、余韻が格段に深まったと思う。
こんなに全く笑顔の無い作品も珍しい。
永瀬正敏・でんでん とくりゃ観ますよー
朝イチで観たホラーより飢饉・飢餓・迷信の方がよっぽど怖いやね。 映画製作ではゴージャスな衣装より粗末で着古し汚れた木綿を再現する方がよほど高い予算になるはず。
色々な工夫をして頑張っている衣装部も見事だ。
山を降りても、人ではなかった
ふと思ったんです。「鬼滅の刃」の柱って、彼女のこと?。異形の者として、ヒトの生存を脅かすモノと抗い続ける宿命。ヒトであり、柱である存在。彼女が抗い続ける鬼の正体って…。
そうすると、彼女の呼吸は火?、水?、それとも…。みんながこぞって鬼滅を応援するのは、あの時代のDNAの為せる業かも知れないですね。
私の内に、あの時代のDNAが、どのくらいあるのかしら。少なくとも、あの時代を生き延びたDNAがなければ、私達は、今、ここにいない。その一方で、私達は、何人の凛を、必要としたのかしら。
エンドロールを見る限り、海外マーケット狙いかな。上映館も少ないし。それにね、なんとなくですが、私のDNAが、この映画を拒否するんですよ。生き延びちゃって、ごめんねって…。
とにかくね、可哀想で片付けるのは、止めてね。我々は何処から来たのか、我々は何者なのか、我々は何処へ行くのか、強制的に考えさせられる作品です。
咎人は、咎人が作るのか、あるいは、自らの悪意に気づかない善人が作るのか、皆様も御考慮下さい。
ただね、あのラストはちょっと…。お前は◯◯◯◯◯◯○◯◯◯(注1)かって、みんなで突っ込みたくなる展開ですが、まぁ、それも、映画ならではのエピソードということで。
注1) ◯には全てカタカナの語句が入ります。気になる方は、是非、劇場まで!。
追記
この映画は、おとぎ話?、昔話?。なら、どうして今、創られたの?。他者を排撃、死に至らしめる、悪意なき善人のすることは、止みました?。教育の現場で自らの命を絶つ事例は、どんな鬼が、やらかしたの?。遊び感覚で、他者を死に追い込む鬼は何処に棲む?。鬼をおとなしくさせるには、異形の柱に任せたら、それで済むの?。私達は、自らの悪意に目をつむり、念仏唱えていればいいの?。
皆様の全集中の呼吸に、期待します。
遠野のジャンヌ・ダルク
冷害による飢饉に苦しむ東北の寒村が舞台の時代劇。祖先の罪で村八分となり、村の穢れ仕事で糊口をしのぐ一家の娘リンを山田杏奈が演じる。
弟を守るため父親の悪事の肩代わりで村を追われたリンは、隠れ棲んだ山奥で不思議な男と出会う。抑圧された村での暮らしから解き放たれ、リンは初めて心の自由を得るのだが……
家族を想い苛酷な運命を甘んじて受け入れていく、リンの意志の強さには神々しさすらある。白装束の彼女の姿にはジャンヌ・ダルクを想起した。
遠野物語の世界観をベースに、差別や貧困といった現代を照らし出すテーマ性を落とし込んだ意欲作。山田杏奈は本格女優への一歩を踏み出した。
邦画の可能性
映画の山田杏奈が好き
この若さとルックスで演技力も高評価を受けてるから、いつも難しい役のオファーが来る
こんかいも紛うことなく難役だ
共演者に関しても永瀬正敏、三浦透子、品川徹、でんでんだったり一縷の隙もない
そして何より演出がすごい
時代背景は18世紀後半、その時代を感じさせるかのような照明・・むしろ照明を当ててないんですよね
役者の顔が映らなくても電気の無い時代の屋内なんて暗くて当たり前で
隙間からさす太陽光だったり、夜なら囲炉裏の火を照明代わりにするという・・・
自分が映画を見ている数が圧倒的に少ないから他にもこういう映画があるのかもしれませんが、個人的にこういう映画が増えていったらいいなぁと思う次第
物語の方は時代だったり天気だったり家族(先祖)だったり
自分ではどうしようもない環境に翻弄される少女を山田杏奈が熱演
中盤ぐらいから出てくる山男が森山未來っていうのが途中までわからなかった
山男がマタギ相手に立ち回るシーンが完全にシン仮面ライダーだった
みなさん、あのラストどう思いましたか?
評価 4.5
日本古来の差別の形成過程をみせてもらったような
タイトルからサンカの話しかと思って鑑賞しました。遠野物語(柳田國男)からインスパイアされた作品とのこと。文化庁も応援していますし、訴えたいポイントも明確なので、まずまずの作品で、キャストもほぼベストと言える布陣でした。
主演の山田杏奈。とてもよかったです。山田杏奈は芋生悠とのダブル主演の「ひらいて」でいいなぁと思った若手女優さん。山女や山男については柳田國男は里に暮らす人間とは民族的に異なる人種の存在を想定していたようですが、ご自身が集めたエビデンスはまったくないので、サンカはなおさらミステリアスな魅力に包まれた存在として今に続いています。意志が強くて生命力に溢れる山田杏奈の魅力が味わえる一品でした。そして、全盲の弟の存在がなおさら愛情深いキャラクターを引き立てます。人柱の描き方(火炙り)は、ちとやり過ぎだと思いましたが、突然の豪雨と落雷の描写は遠野物語拾遺28(人柱)のエピソードをアレンジしつつ、日蓮上人のエピソードを彷彿とする印象深いシーンでした。個人的にはサンカの成り立ちにひとつのヒントを提示しながら、昔の農村社会の不条理性を描いた作品として評価します。でんでんは漁労長とか村長とか古い体質のオサ役をやらせると真っ向からは憎めない独特の味を出すのでうってつけです。セリフひとつない森山未来の不気味な役どころも切なさと相まってとてもよかったです。ちょっとくさすぎる傾向のある永瀬正敏さんもこの役なら合格点ですね。山中崇と川瀬陽太のキャスティングも秀逸としかいいようがありません。
ただし、正確な史実に則った作品と思わないほうがいいですね。あくまでエンタメ作品として味わい、評価するニュートラルな立場を保つほうが賢明だと思います。
ハル役の三浦透子は抜群の存在感で怖いほどでした。さすが。
早池峰山は盗賊の神様
舞台は江戸時代中期、冷害による不作であえぐ東北の寒村が舞台。食い扶持を減らすために赤ん坊の間引きが日常的に行われている。主人公は先祖が失火で村を焼いてしまった咎のために、田畑を取られ村はずれに追放され、死体処理などの汚れた仕事しかさせてもらえない穢多の娘。娘は食い扶持を減らすために自ら早池峰山の結界を超えた山の中に身を隠す。そこで出会った男(おそらく彼も別の集落を追放された穢多、言葉を話せず仕留めた動物の生肉を貪り食う)と暮らしていくが、有る時マタギと出会うことで村の窮状を救うため火炙りの生贄にされてしまう。丸太に縛られ、火をつけられた瞬間、早池峰の峰々から…
ユーロスペースのスクリーンのせいなのか、実際は「もののけ姫」や「楢山節考」のような美しい森の風景のはずが、どうもコントラストに欠ける映像だった。ストーリーはセリフが少なめの楢山節考にもののけ姫のエッセンスを振りかけたような感じか。
森山未來は馬。
遠野物語ベースの映画としては完成度かなり高いと思う。
どうしても日本人なら少しは知ってる話の再構築になるから先が見えてしまうんだが、それでも自然光にこだわった絵は美しく目を離せなかった。
この監督の作品を見た事ないんだけど、いつも外国のスタッフとやってる人なのかな?撮影、音楽、Mix、編集と海外スタッフが参加していてたぶん凄く良い結果出てるような気がする。
2年に及ぶ冷害でひどい状態の割には皆んな血色良すぎて説得力ないが、役者の布陣もまあまあ良い感じ。山田杏奈は22才、当時だととっくに子供産んでる年齢であるが頑張っていた。
最後個人的には馬に乗って行って欲しかった、うーむ、オシラ様の話に小さくまとめたくなかったのかもしれない、、、、。
さて、映画見てて改めて日本の縮図というか、国民性というか、、、事を荒立てない、表面上上手くやる、出る釘は打たれる、我慢する、皆んなの犠牲になる事が尊い、、、これを日本の美徳と考えるか、30年に及ぶ成長不良の原因と考えるか、、現状のどん詰まり感、、原因は根深い。
どっとはらい。
罪を知る神
18世紀後半、冷害が2年続く東北の山間の村で、咎人で田畑を取り上げられた曾祖父を持つ男とその子供達の話。
村外れ死人の処理という忌み嫌われる仕事をして何とか食い物にありつく中甲斐性無しの父親が…話しているのを聞く限りこの父親は村人の中ではかなり色々理解できている様に感じたけれど、なんでそんな行動をという感じ。
そして同じく理解している凛が祠を越えて…。
やり切れない話しだし、何が神だ何が祈祷師だと、もののけ姫にでもなるのかと思ったら、何とそう来ましたか。
ある意味哀しくある意味痛快、しかしながら虚しさも残るなかなか面白い作品だった。
それにしても山田杏奈が最初誰だか判らなかった。
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