「シリーズとしての構想は崇高なのかもしれないが、1本の映画としては今一つ」Pearl パール tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)
シリーズとしての構想は崇高なのかもしれないが、1本の映画としては今一つ
前作の「X エックス」は、はっきり言ってつまらなかった。
そんな前作でも、本作を観れば、何か新しい発見があるかもしれないと期待したが、結局、1970年代を舞台にして「悪魔の沼」的なスプラッターを作り、1918年を舞台にして「オズの魔法使い」風のスプラッターを作りたかったということか?
時代に合わせて異なる作風で作った映画を、ひと続きのストーリーとして語るという制作手法は、確かに斬新ではあるのだろうが、それでも、一本一本の映画が面白くなければ、そうしたアイデアも活きてこない。
やはり、気になるのはテンポの悪さで、閉塞的な日常と抑圧的な母親に主人公かブチ切れるまでが、まずモタつく。
彼女がサイコパスなのは分かるのだが、それにしても、母親があんな事になっている家の中にわざわざ彼氏を誘い込み、その上、逆ギレして襲いかかるという支離滅裂さには呆れてしまう。
はたまた、ようやく連続殺人の阿鼻叫喚が始まるのかと思いきや、脳天気にオーディションを受けたり、義理の妹に自分の恵まれない境遇を延々と愚痴ったりと、なかなか畳み掛けるような展開にならないことにもフラストレーションがたまる。
何よりも、「恐怖」を微塵も感じることができないのは、ホラーとして致命的だろう。
シリーズとしての志は高いものの、中身がそれに追いついていないのは、残念としか言いようがない。
コメント、ありがとうございます。
3作目もできるようですが、この調子だと、観ようかどうか迷ってしまいますね。
それでも、「怖いもの(怖くないけど)見たさ」で観てしまうのかもしれませんが・・・
同感です!
モタモタクドクド…そのわりに
ラストだけテンポがいいんですよね(笑)
「残り10分でチャチャとやって下さい」ぐらいのペースの方がおもしろくできそうでしたねぇ(笑)