劇場公開日 2023年12月15日

「字幕/吹替両方観てみました」ウィッシュ 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5字幕/吹替両方観てみました

2023年12月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

洋画を観る場合は、吹替が有っても字幕と決めている。実写の場合は役者の生の声を聴きたいので必ず。アニメの場合は吹替しか選べないケースもあるので必ずとは行かない。ただ、歌がメインの作品は絶対字幕を選びたいと思っている。原版である字幕の方が大抵の場合勝るので。

本作の宣伝予告は当初字幕版が劇場で流されていたので、普通に字幕版で観ようと思っていた。 ところがしばらくすると吹替版予告に切り替わった。こっちも悪くないなと思った。それが生田絵梨花と知ってちょっと驚いた。「歌が上手い」というより、歌に表現力があったから。 生田がミュージカルを結構やっているのは見聞きしていたが、「所詮は乃木坂のアイドル」としか思ってなかった。 “なめてた”(笑)

ということがあって、アニメの中味もさることながら、生田の実力はどれほどか、ということにも俄然興味が。 で、公開初日に字幕版、2日目に吹替版を見比べてみた。

【物語】
マグニフィコは若い頃に魔法使いの修行で世界を渡り歩いた後、地中海の島に着き、そこに理想の国ロサスを作り国王となる。ロサスの民は18歳になると“願い”(Wish)を国王にささげ、国王はその“願い”を大切に預かり、毎月誰かの願いを叶えていた。ロサスの民は素晴らしい王様、素晴らしい国と信じていた。

あるときロサスで暮らす明るく前向きな17歳のアーシャは、願いを叶えられていないまま間もなく100歳を迎えるお祖父さんに願いを叶えてもらいたいと強く思っていた。 そして、国王に近づくために王様の下で働くための面接試験を受ける。しかし、面接で話をしした国王にある隠された邪悪な一面が有ることを知る。

失望したアーシャだったが、アーシャの下に“スター”が現れたことをきっかけに、家族のため、ロサスの民のためにアーシャは立ち上がる。

【感想】
ストーリーはまずまずかな。
ディスニーなので、もちろんバッドエンドはない。想定内なのでそれはそれでヨシ。ただ、子供が観ると若干混乱しそうなのは、「王様は良い人なの? 悪い人なの?」てとこか。 物語の冒頭で、余りにも「素晴らしい王様」として語られるので、強く「王様は良い人」と脳に刷り込まれてしまうのだ。そこから抜け出すのに、脳が抵抗します!(笑)

本作の最大の売りはストーリーより音楽なのだろう。そこは期待を裏切らない。宣伝に散々使われている主題歌?も良いし、もう1曲、アーシャと仲間が国王と闘うことを決意する決起シーンの歌・音楽もまた、とても良かった。

ところで、興味の有った原版/吹替の聴き比べについてだが、どちらかと言えば俺はやっぱり原版に軍配を上げる。 アーシャに関しては生田絵梨花も頑張っていて、「圧倒的に原版がいい」というほどではなく、「どちらかと言えば原版の方が好きかな」という程度。これからは生田絵梨花をそういう目で見ます、ハイ(笑) 一方、対する国王の歌は福山雅治はフィットしていないように感じた。念のため、言っておくが、個人的に福山雅治は好きだし、歌が下手だと言っているのではない。「なんか合わないな。 原版の方がしっかり来る。」というところ。

ということで、俺的には原版(字幕版)の方が好き。もちろん、これは個人の趣味の問題なので、あくまで俺的な感想。

あと1つ気になったことは、最近のディズニー/ピクサーのアニメと比較して映像が粗い、そんな気がした。少なくとも“リメンバー・ミー”などで感じた映像の美しさに感動することは無かった。

それでもディスニーアニメらしい楽しさは味わえるので、ディズニー・ファンには良いと思います。もちろん、冬休みファミリー観賞作品としても。

泣き虫オヤジ