「ご都合主義だが、しっかり感動できる」ウィッシュ ジュンヤさんの映画レビュー(感想・評価)
ご都合主義だが、しっかり感動できる
ロサス王の台詞「どうせ叶わない願いなら、忘れてしまった方がいい」
これが裏テーマのようになっていて、心に刺さる。
ロサス王はあまり掘り下げられていないが、過去に盗賊に国を奪われた事から、魔法を身につけて一人で国を守っているすごい王なんですよね。
演説はIT会社のCEOのプレゼンのようにしゃべり、衛兵は一人もおらず、人々の願いを自身の魔法で管理している。
そこにスターというチート生物が現れて、無条件ですぐに願いを叶えてしまう。
願いを限定的にしか叶えない王より、どんな願いも一瞬で叶えるスターが勝利するという当たり前の話。
しかしよく考えれば、簡単に願いを叶えてもらった人々はその後どうなるんだろう?努力せずにスターに任せっぱなしになるのでは?と思う。
王は叶わぬ願いを忘れさせる事で、国に平和をもたらしていた側面もあったのだと思う。
ストーリーに邪魔なので深く掘り下げられていないけど、最後の方の「こんなにロサスや国民のために尽くしてきたのに・・・」という台詞で想いがチラッと見てとれた。
主題歌はすごく良いし、3DCGの顔の表情、体の動きがとても自然で、表現が進化しているなぁと率直に思った。
3DCGアニメの中では今年NO1だと思う。
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