劇場公開日 2023年2月10日

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バビロンのレビュー・感想・評価

全311件中、261~280件目を表示

5.0ジャズが効いてる

2023年2月11日
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鑑賞方法:映画館

ジャズに合わせて怒涛のように様々なイメージが押し寄せる。フェリーニ作品を見ているみたいな感覚。とにかく絵作りと編集のうまさで作品に巻き込まれていく。
この体験だけでも映画を見るという醍醐味がある。
デイミアン・チャゼルすげーなー。

芸術的な映像体験だけでなく、ストーリーも何気に重い。
ハリウッドという華やかさの裏で、映画産業に消費されていく多くの人々の闇がある。人は消えていく。でもフィルムには、その一瞬のはかない煌めきが永遠に刻まれる。

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CR7

4.5根底にある映画愛にアドレナリンが出まくった

2023年2月11日
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鑑賞方法:映画館

「セッション」「ラ・ラ・ランド」「ファースト・マン」と好調が続くデイミアン・チャゼル監督による「映画に愛を込めて」。

これは大好きだった。

舞台は1920年代後半から30年代のハリウッド。映画は隆盛を極め、1927年の「ジャズ・シンガー」を機にサイレントからトーキーへ移行しようとしていた。

思えば1910年代に何となく形成されたハリウッド。短期間で恐ろしく成熟した。スターが生まれた。これは正に「映画の力」によるものだろう。

今作はそんなハリウッドで夢を叶えようとする人々のスケールの大きな群像劇。根底にある映画愛にアドレナリンが出まくる189分だった。

オスカーを取るか否かは別として今年のベストの一本だろう。

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エロくそチキン2

4.5やがて歴史の一部へ

2023年2月11日
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冒頭、丘の上の屋敷で夜な夜な開かれる泥酔とエログロナンセンスの狂宴。「ガルボも来るらしい」の一言で全てが不問になる特権的空間。それは1920年代映画産業のひたすら夢と欲望に満ちた未来への展望を端的に示している。

メキシコ系移民のマニーとホワイト・プアのネリーは共にその宴のパワフルなアトモスフィアに魅せられ、『ラ・ラ・ランド』ばりの運命論的予定調和で映画界に巻き込まれてゆく。サイレント映画界きっての売れっ子作家であるジャックのもとで敏腕プロデューサーとしての仕事ぶりを発揮するマニーと、代役で参加した作品でセックス・シンボルとしての才能を惜しげもなく開花させてゆくネリーの姿が小気味のいいモンタージュで重ねられていくシークエンスには、彼らの全能感が、ひいては20年代映画産業の全能感が滲み出ている。

ただ、それが蜃気楼に過ぎないことを我々は既に知っている。トーキー、恐慌、ヘイズコード、20年代の栄華はそう長くは続かない。あらかじめ衰退の宿命を背負った物語の上で、彼らがいかにして生きていく、あるいは死んでいくのか。そこが本作の眼目だ。

サイレント映画の巨匠・ジャックは1927年公開の『ジャズ・シンガー』が切り開いたトーキーという新潮流の前に挫折を味わう。落ち目の彼に対する評論家のエレノアの言葉は救済であり同時に死刑の宣告でもある。「時代はやがて終わる、あなたは忘れられてゆく、でも100年後にあなたのフィルムを誰かが映写機にかけたなら、あなたはいつでも甦ることができる」。その通りだ。今や倉庫からフィルムを引っ張り出してくる必要すらない。アプリを開き、再生ボタンを押すだけで亡霊たちは鮮やかに踊り出す。

ただ、ジャックはそれに耐えられなかった。彼は通りがかりのホテルマンに100ドルを渡し「これからは君の時代だ」と嘯き、それから自室で命を絶った。

ネリーもまた30年代の腐臭に耐えることができない。サイレントからトーキーへの過渡期においては、作中に示される通り、録音機材に合わせて演者が事細かに動きを合わせる必要がある。豪放磊落でアドリブ主義的なネリーがトーキーに挑むというのはトラを犬小屋で飼うような錯誤に近い。ワンカット撮り終わるだけで大歓声が上がるような現場にやがてプロデューサーは辟易し、彼女は映画スタジオから緩やかに放逐されていく。

一方プロデューサーとして順調に成り上がりつつあったマニーは、彼女をトレンディな(つまり30年代的な)映画女優に生まれ変わらせるべく、彼女を映画人たちの集うパーティーに招待する。冒頭の混沌としたパーティーとは打って変わってスノッブで衒学的な緊張感が漂う会場にネリーはどうにか馴染もうとするが、当然ながら上手くいかない。パーティーの参加者たちがハロルド・ロイドの話題に興じているのは言うまでもなくネリーへの遠回しな嘲笑だ。ロイドはサイレントからトーキーへの転換に失敗した代表的俳優である。結局彼女は我慢し切れず半狂乱で会場をメチャクチャに荒らし、罵詈雑言と吐瀉物を吐きつけ立ち去っていく。

いよいよ女優生命を絶たれたネリーはドラッグとギャンブルに溺れていく。マニーはそんな彼女を最後まで見捨てられず、メキシコへの逃避行を打診する。しかしアメリカン・ニューシネマの純粋な若者たちが「自由」の理想郷としてメキシコを目指しながらもその途中で破滅的な死を迎えたように、純粋なネリーもまたメキシコには決して辿り着けない。彼女は車を降り、闇の中へと静かに消えていく。そして数年後、ハリウッド全体がカトリック由来の禁欲主義的な自主規制要綱(=ヘイズ・コード)に包まれていく中、新聞の三面記事に彼女の死が報じられる。

マニーはジャックやネリーと異なり、サイレントからトーキーへの過渡期を乗り切ってプロデューサーとしての存在感を強めていく。かつて丘の上の屋敷での狂宴の向こう側に夢見た、カオティックでパッショネイトな映画世界はもはやそこにはなかったが、彼はそのことから巧みに目を背けながら淡々と仕事をこなす。しかし彼の20年代への憧憬はネリーへの不変の恋慕として尾を引き続ける。結局彼はネリーがギャンブルでこさえた借金を肩代わりし、ギャングの追走を逃れるべくネリーにメキシコ亡命を打診する。こうして「時代遅れの映画人」の馬脚を現してしまったマニーは、ギャングに「L.Aから出て行け!」と銃を突きつけられ、ジャックやネリー同様にハリウッドを去る。かくして20年代の耀いは完全に消滅する。

数十年後、妻と娘を連れたマニーがハリウッドを訪れる。昔ここで働いていたんだ、とマニーは感慨深く呟くが、娘は「飽きちゃった」と興味さえ示さない。トーキーが飽きられる時代、モノクロが飽きられる時代を経て、映画は遂に「映画それ自体が飽きられる時代」に差しかかりつつある。時は1952年。ジョセフ・マッカーシーが先導し、エリア・カザンがその片棒を担いだ「赤狩り」によってハリウッド自体が疲弊していたこともあり、アメリカ人の週末の娯楽は既に映画からテレビへと少しずつ移行しつつあった。

マニーは失意に暮れながら近所の映画館に入る。そこで彼はハッと目を瞠る。上映作品はジーン・ケリーとスタンリー・ドーネンの『雨に唄えば』。本作が優れたミュージカル映画である一方で優れた「ハリウッド内幕モノ」でもあることは周知の事実だ。そこではマニーやネリーやジャックたちが人生を投じた青春時代が、すなわちサイレントからトーキーへの過渡期のハリウッドの光景が映し出されていた。途絶したかに思えた20年代の耀いは、今まさに鮮やかなテクニカラーに彩られ現前していた。ただし、否定的な意味合いで。カメラは愛憎入り混じった様子でポロポロと涙を流すマニーを離れ、観客の一人一人を、ほどなく全体を俯瞰で映し出す。客席はほとんど埋まっている。

やがてマニーの自省的独白とともに、無数の映画史の断片が矢継ぎ早に明滅する。リュミエール兄弟『ラ・シオタ駅への列車の到着』、ジョルジュ・メリエス『月世界旅行』、カール・テオドア・ドライヤー『裁かるゝジャンヌ』、ルイス・ブニュエル『アンダルシアの犬』、ウィリアム・ワイラー『ベン・ハー』、スタンリー・キューブリック『2001年宇宙の旅』、スティーブン・リズバーガー『トロン』、ジェームズ・キャメロン『ターミネーター2』『アバター』…。映画史の100年が怒涛のモンタージュとなって画面に押し寄せる。

それはジュゼッペ・トルナトーレ『ニュー・シネマ・パラダイス』の再奏と呼ぶにはあまりにも性急で病的だ。そして最後にマニーが言う。「いつまでも長く続くものの一部になりたい」。

この一連のシークエンスには、単なる映画讃美的な射程をゆうに超越したアンビバレンスがある。マニーたちの終ぞ実らなかった夢が遥か未来の映画にくっきりと彫琢されているということ、すなわち「映画史」なるものの強靭な歴史性。一方でたかだか数分のモンタージュによってその全史を語り尽くせてしまうというフラジャイリティー。100年という長さ、あるいは短さ。目の前の映像が自分の人生と繋がっているという興奮。自分が今そこにいないという落胆。映画は夢だ、いや幻想だ。許せない、ありがとう、殺してやる、愛してる。

しかしその愛憎の果てに、我々はやはりこの赤いシートに戻ってきてしまう。呆けた顔で銀幕を見上げてしまう。ウディ・アレン『カイロの紫のバラ』で凄絶に映画から裏切りを受けてもなお懲りずに映画館へやってくるシシリアのように。たぶん、映画にはある種の魔性があるのだと思う。それが何なのかはわからないし、わかるのならもう映画を観る必要はない。

総括すれば、本作は「それでも俺は映画が好きなんだ」というディミアン・チャゼルの捻転した愛情を、コメディとシリアス、過去と現在、愛と憎悪を往還しながら複層的、立体的に浮かび上がらせた歴史映画あるいは内幕モノあるいはメロドラマあるいは映画の映画だ。

『バビロン』というタイトルには、チャゼルの20年代ハリウッドへのノスタルジックな憧憬が滲み出ている。しかし遠い未来、監督も演者も観客も土の下で眠る頃、この作品もまた新たなバビロンとして同様の視線を注がれることになるに違いない。D・W・グリフィスやセシル・B・デミルと同じようにディミアン・チャゼルが名画座にかかる日がきっとやってくる。

いつまでも長く続くものの一部になるのだ。

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因果

3.5乳首ドリルするーんかーい‼️❓

2023年2月11日
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何かあるのか、何が起こるのか、期待していたら、とうとう最後まで驚きや感動はついぞ訪れることはなかった。
酒、薬物、差別、は古今東西の映画界、芸能界では珍しくない、ハリウッドは一つ抜きん出てるが。
アカデミー賞だとゆうが、美術、衣装、作曲の三部門、のみ、内容は❓
コメディやミュージカルとしてところどころで見どころがあるので退屈はしない。
その分、マーゴツトロビーの姿に釘付けだ、特に貧乳に立つ乳首、大きなお尻、目に焼きついた。
ところで、象のクソやロビーの吐くところは意外と汚くない。
なんだかブラピが精彩を欠いているような気がして寂しい。
メキシコ人役の彼が目立っていた。
コマーシャルに煽られたので残念感が残る。
ハリウッドの恥部を晒しても、アカデミー賞をもらえる、そんな懐の深さを示されているようで少し興醒めした。
暇ならどうぞ。

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アサシン5

5.0とにかく映画が好き!

2023年2月11日
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チャゼル監督の「とにかく映画が好き!」という気持ちが、最初から最後まで全編に渡って溢れていました。
主人公を通して、演出を通して、そして特に心を鷲掴みされるラストシーンに。
チャゼル監督が、映画を心から愛する映画ファンに向けて贈った、煌びやかだけど切なくて刹那的な、最高のプレゼントです。
こうやって、映画の記憶って人々の心に思い出として刻まれていくのだなと、改めて感じました。
本当に、映画の存在する世界に生まれてきて良かったです。

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ディビッド

5.0クレイジーだけど良かった。

2023年2月11日
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鑑賞方法:映画館

笑える

興奮

幸せ

マーゴット・ロビーのダンスと演技がとても良かった。
音楽が強烈で圧倒され凄く良かった。
終盤のシーンが、映画好きとして最高な気分だった。
流石デイミアン・チャゼル監督作品だった。

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tatsu tatsu

3.5ハリウッドの栄枯盛衰

2023年2月11日
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鑑賞方法:映画館

1920年代から50年代のハリウッド映画・黄金時代を舞台に、その時代に生きた映画俳優の栄枯盛衰を描いたヒューマン・ドラマ。サイレント映画で一世を風靡した映画俳優が、トーキー映画の繁栄に伴う大改革の波に呑まれ、俳優としての存在意義を失い、映画界から取り残されていく物語。

監督は、『ラ・ラ・ランド』で、エンターテイメントの世界を描いたデイミアン・チャゼル。当時の華やかなハリウッドの表舞台の裏で行われていた、狂気的なパーティーに明け暮れた、映画界の影の部分から、俳優人生にスポットを当て描いている。こうしたハリウッドがテーマとなる作品は、いかにもアメリカ好みの作品とも思える。

サイレント映画の大御所・ジャックが、毎夜、派手にパーティーを繰り広げる中で、ハリウッドでの成功を夢見たマニーは、ジャックの元で、映画の「いろは」を学んでいく。そして、こちらもハリウッドに憧れた粗野な女優の卵のネリーは、マニーと運命的な出会いをする。マニーは、その気後れしない演技が人々を魅了して、スターダムを駆け上がっていく。

しかし、やがて、サイレントの時代からトーキーの時代へと映画作りが大改革していくと、新しい映画作りに対応できないジャックやマニーは、世間から見放され、窮地へと陥っていく。

本作の目玉は、何と言ってもブラッド・ピットとマーゴット・ロビーが、サイレント映画で活躍した俳優として共演している事。鑑賞前は、この2人がもっと絡み合っていくのかと思ったが、それぞれ独立したストーリーとして展開していく。その2人の間を埋めるのが、本作で大抜擢の主役となったメキシコ出身のディエゴ・ガルバだが、これまで自分も全く知らない俳優だ。

マーゴットは破天荒な役から、清楚な女性まで、どんな役柄も演じる素晴らしい女優だか、本作のような役の方が、彼女らしさが輝くと思う。その他には、『スパイダーマン』を演じたドビー・マグワイヤアが、猟奇的なマフィアのボスを務め、これまでにない怪演振りをみせていた。

内容的には、まぁ予想通りの展開。とにかく3時間を超える長い作品であり、お尻は痛くなった。

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bunmei21

3.0時間を感じさせない

2023年2月11日
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単純

興奮

ストーリーはスピード感があり、あっという間に3時間過ぎていきます。ストーリーが速く進むので、記憶に残る様な場面が無く残念。音楽も期待していたほど良いと感じられなかった。
本編より予告の映像の方が良く出来ていて面白いと思ってしまいました。

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幸

4.0ケネスアンガー

2023年2月11日
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のハリウッドバビロンに描かれてた、いかがわしい(すぎる)頃のハリウッドのパーティーが綺麗な映像でみれて楽しかったです。前半と後半で映画の雰囲気が変わりますが断然前半が好きでした。いろいろブギーナイツにそっくりでした。

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どめ

5.0リズム♫リズム♫リズム♫

2023年2月11日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

久しぶりに映画を観た
3時間超えなので心配だったがそんな心配は無用なのほどフリージャズが好きな私にはうってつけの映画だった
100年前のハリウッドが面白い
また観たい次はIMAXで

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ののも

3.5評価が分かれるかもしれないが私的には満足

2023年2月11日
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3時間が長くとは感じない。
ハリウッドのおちゃらけよりサイレントからトーキーに変貌するなかで栄枯盛衰にグッと来た
いろんな映画のオマージュもあり、コレは見た人と語りたくなる。私的にはブラピの某映画へのオマージュ

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ひらっち〜

3.0ハリウッドがちゃんとして行く様

2023年2月11日
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鑑賞方法:映画館

乱痴気パーティ、裸、ゲイ、ドラッグ、排泄物、死人をバンバン映し出す下品で悪趣味な描き方ではあったが、面白ければ何でもありだった時代から白人知識層が幅をきかせ優等生のようになって行く映画業界を、サイレントからトーキーに移り変わる端境期のハリウッドを舞台にメジャー俳優とダイナミックな音楽で演出した意欲作で、時代の変化や見えない何かへの配慮に対応できずに歴史の裏で消えて行った者たちのお話。

少し大げさとも思える自主規制により、面白みやリアリティがなくなった最近のテレビ番組とダブって見えたが、監督のデイミアン・チャゼルもそういう風潮への皮肉と反発からエゲツない映像を敢えて見せたのではないかと勝手に思ってる。

ピンクのレインコート着て歌わされるジャックや顔を黒く塗らされるシドニーは見ていて辛かった。

下品で奔放なアバズレのネリー役はマーゴット・ロビー以外にはない程ハマってたと思う。

ラストでマニーが映画館に入り、当時の最新映画を見ながら過去を思い出し泣くシーンは、しっかりとした助走が足りなかったためか共感までには至らなかったのが少しだけ残念だった。

著作権の関係上?消されてしまったマーゴット・ロビーのセリフが何だったか気になった。

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カツベン二郎

4.0栄枯盛衰、諸行無常…

2023年2月11日
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(途中、若干ネタバレっぽい内容を含みます。)

アバンタイトルで描かれる、100年前のハリウッドにおける映画業界の暴走バブルっぷり、そこで何とかしてチャンスを掴んでやろうと野心を燃やす人々やそのおこぼれにあずかろうという人達を描く乱痴気騒ぎの30分が、とにかく圧巻。まさに「バビロン」。
(この冒頭の下品さは、最近のメディア作品では敬遠されるタイプのものなので、印象は様々になるんだろうな。あと、私が観に行ったスクリーンがたまたまそういう設定なのか、音量レベルが前半は弱く感じたのはすごく残念。できればドルビーの劇場がオススメ。)

しかし、その黄金時代がいつまでも続くことはなく、映画業界に「トーキー」が出現したことによって大きな変換期を迎え、適応できない人々は徐々にその中心にいられなっていく。

一時の栄華を極めた彼らも、結局は「淀みに浮かぶうたかた」。
後半は、虚勢を張りつつも厳しい現実に飲み込まれていくその切ない姿、それでも、それぞれが自分の人生を賭けて過ごした「生き様」であることに違いはない。

私はいち映画ファンとして、彼ら「中の人」達が、楽しみに待っている観客を意識して作品を送り出してくれているのならば、と素直にグッときた。

あのラストを観るとおそらくこの監督も、『トロン』に始まり、『ジュラシック・パーク』『マトリックス』『アバター』に代表されるCG技術の躍進を「トーキー」登場に並ぶ映画業界のエポックメイキングな出来事として捉えているということなのかな。

糞尿やゲロ、セックスや野心や強欲って「下品」の象徴ではありながら、「人間」であってこその特徴であり、すべての人間の一部なのに、それを排除し、ついには人間を使わずに人間を描こうとすることの滑稽さ。
技術革新の向こう側にある皮肉な結末。

映画自体も、当時の狂乱ぶりを重ねているので非常にテンポが速く、3時間以上という上映時間は、それほど気にならない。
まあ、どこでトイレに行ってもそれほど支障ないと思うけどね。

音楽が良いのは相変わらず。
テーマ音楽は前作の『ラ・ラ・ランド』っぽい雰囲気。

個人的には後半の哀愁を含んだ展開はすごく良かった。

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キレンジャー

3.03時間は、やっぱり少し長い

2023年2月11日
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鑑賞方法:映画館

マーゴットロビーの弾け方が良かったですね。下品で猥褻で最高でした、最後の消え方もいいですね。

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ちゆう

3.0マーゴット・ロビーに魅了される

2023年2月11日
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのような感じ
キンタローか?しずちゃん?に似た女優が時々気になる🤣

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シゲゾ〜

5.0時代の変化で起こる切ない物語

2023年2月11日
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音がないサイレント映画から、音があるトーキー映画に変化していく時代に起こった切ない物語であり、前半のサイレント映画の時代のド派手なとんでも雰囲気とは違い後半はトーキー映画の台頭により、時代の移り変わりに順応できない役者達の切ない物語になっています。
そしてラストは新しい技術ができても必ず残るものがあるというのを教えてくれます。

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ユキ

2.5無声映画時代の感動のないラ・ラ・ランド

2023年2月11日
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かつてメインストリームだったが、時代の移り変わりによって滅びゆく文化。

ときに、政治権力によってそれがなされる。ドイツ表現主義はナチスによって亡きものにされた。もっとあの文化が続いていたら世の中どうなっていただろう?とその時代に生きていたわけでもない人間が、想像力を働かせて懐古趣味に浸る。

ときに、テクノロジーによってそれがなされる。ビデオテープは、デジタルディスクに、フィルムはデジタル画像にとってかわられた。

デミアン・チャゼル監督は、彼自身がその時代を生きていたわけではないが、想像上の懐古を売りにしたともいえる『ラ・ラ・ランド』で、自身の好きな音楽ジャンルであり、かつては、世界的に隆盛を誇ったジャズにむけられた。愛するジャズミュージックに対しての哀愁とジャズミュージシャンのキャリアの混乱と衰退、キャリアが落ち目になるとともに、粋の良かった時代の熱い恋愛のアゲアゲ感から、その後のしょぼくれで恋愛もフェードアウト。ジャズと恋愛の切ない収束が感動を誘った。

『バビロン』では、無声映画時代に対して懐古趣味を炸裂させたが、『ラ・ラ・ランド』のように切ないラブストーリーというフォームが存在していないので、観客のだれもが誘われる、ある意味わかりやすい感動を与えくれることはなく、何に感動したらいいのかよく分からなかった。

ブラピもマーゴット・ロビーも、乱痴気騒ぎをしていてクレイジーな人たちだという印象を押し出しているが、無声映画時代のクレイジーな人間たちは、ただのバカな存在として、冷たく描かれている気がして、愛すべき存在たちだったという描かれ方ではない。だから、彼らが時代の流れで、無声映画からトーキ映画の時代に変わった際、声がダサいという変な理由で人知れず追い込まれ苦しい思いをしていた可哀想な存在であることもサラッとしか描かれなかった。だから、涙を誘うような感動もないし、その時代が良かったのか悪かったのかもわからないし、ましてやデミアン監督の特徴である想像上の懐古趣味による哀愁を感じることはできなかった。

チャゼル監督自身だと思われるマニーは、映画業界に小間使から出入りし、キャリアをスタート。たくさんブルシットジョブをさせられて、最初はいい思いをさせてもらえなかったが、あるとき、これまた「ジャズ」のトランペッターのミュージックフィルム(最初期のMTVともいえる)を監督兼プロデュースすることでそこそこ成功する。しかし、出世への意欲を感じさせたり、映画業界にいることの熱意や愛情を誘う演出がこれっぽっちもなく、いつの間にか、出世している。いつの間にか、アカデミー賞をとってしまった自身を戯画化しているかのようだ。

そして、ミュージックフィルムなら音楽映画としての可能性が十分あり、頑張れば生き残れるはずなのに、なぜか無声映画時代の終わりとともに彼は映画業界を去る。なぜなら、彼は映画業界の乱痴気騒ぎパーティに出入りしたはじめの日に出会った、マーゴット・ロビーを理由もなく愛していたから、彼女が落ち目になるとともに後追って自身も去ったのだった。つまり、彼は映画が好きで映画業界にいたかったのではなく、見方によっては、乱痴気騒ぎの業界パーティでイケてるオネエチャンとの出会いを求め、そのオネエチャンとの恋愛を選択した、やりたいことはオネエチャンとの恋愛だった、というチャラ男で、つまらない人間のようにみえる。

彼が歳をとり、ハリウッドを訪れて映画館で声も音楽も入った、当時最新の、今でいう「映画」をみる。それを見てボロボロ泣くのだが、明らかにマーゴット・ロビーが今でも好きだということを懐かしんで泣いている。彼が愛したのは、無声映画時代のハリウッドではなく、マーゴ。正直、個人の恋愛ごとき勝手にやってくれればいい話である。

無声映画時代を懐かしみ敬意を表するために彼は泣いていたのではない。なぜあの時代に存在しないスピルバーグやキャメロンの超大作、大コケした『トロン』のような映画がフラッシュバックするのか?彼がいた会社の名前、シネスコープは、画角を意味するが、ワイド画角への進化をみせた『ベン・ハー』が出てくるし、『トロン』からのCG技術の進歩を感じさせる『ジュラシック・パーク』、『ターミネーター2』、『マトリックス』、『アバター』。SFXからVFXへの進化の過程の歴史から引っ張ってきた映画群の数々。映画史とは、無声映画時代から連綿と続く映像技術、特殊技術の進化のことだといわんばかりのアホな映画史の単純化。なんだこのいきなりのZ級の演出は?映画とはつまり、進歩的な技術を使ったスペクタクル超大作であるという見方は映画はアホであると言っているようにみえる。彼はアホな映画業界の未来を観たのか?

無声映画時代を生きた人間が、映画館で未来の『アバター』を観て泣くわけがない。無声映画時代へのノスタルジーによって泣くべきなのだ。無声映画時代を生きた人たちは出てこない。かつて活躍した人にはフォーカスされず、技術の進歩にフォーカスされる人間味のなさ。それが一番悲しい。彼らの印象は、冒頭から延々と続くバカ騒ぎでありそれが『バビロン』。

彼らをバカだとして笑いものにするコメディを作りたかったのだとしたら、全く笑えない。彼らの存在、活躍があったからこその、今の輝かしい映画産業があるのだから。

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屠殺100%

2.5主役が目標目指して頑張る映画じゃなかった。

2023年2月11日
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てっきりブラピが主人公で、昔の映画界を革新する話だと思ってたのに、あれ?誰が主人公なのっ?てずっと考えながらの3時間越え。
1920年代、映画はモノクロでサイレント。その頃のスターのブラピ演じるジャック。時代はトーキーになり、古臭い役者は排除されるよね。ジャックもその1人だけど、プライドが高いので、自分なりに頑張ってました。
制作側のメキシコ出身の若者マニー、天才役者気取りの女優ネリー、トランペッターのシドニー、皆んな変化していく時代を生きていく。でも、ただそれだけ。何か目標を目指して頑張ってる感じは一切ありませんでした。
3人の事件が同じタイミングで起きてるせいか、ショートストーリーがバンバン入れ替わっていくので、ひとつひとつの事件が解決無しで軽い。とにかくネリーがひで〜性格。皆んながチームでなんかやるのかと思っていたら、マニーとネリーの恋愛関係以外は絡み無し。で、最後はまさかの〜!
あの時代、女性は裸で踊るのが普通だったの?
やっば銃を待っていい社会は危険だね。自分が被害者ではなく加害者になっちゃうよね。
そこそこ楽しかったけど、全体的には何が言いたかったのか分からなかった。残念。

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涼介

3.0何かの映画の劣化版

2023年2月11日
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映画好きによる映画好きのための映画。
……これと言った何かがあるというわけではないが、一言で言えば退屈。
3時間超の作品は、はまらなければ割り増しで退屈してしまうのだなと改めて感じた。

好きなシーンもたくさんあったが、コレ!というはっきり記憶に残ったものがない。
なんか、どこかで観たなあ、という印象。
タランティーノ監督のワンス〜ハリウッドの劣化版に見えてしまって以降、そういう視線でしか見られなかった。

配信だと途中で挫折してしまいそう。
そういう意味でも劇場鑑賞を推奨する。

最後のやつは、ポリゴンショックを思い出した。

大好物のはずのドラッグシーンも過剰摂取は退屈するのね。

(やっぱり、ブラピが好き)

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774

2.5大作なんだろうけど

2023年2月11日
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出演者さん達それぞれ素敵な演技でした!
でも、なんか話が中途半端と言うかどっちつかずというか。
観ていて焦点がつかめない感じ。
誰の人生がメインなのか、そこはきっちり示して欲しい。
いかんせん今のご時世には合わない尺の長さ。
無駄に長く感じてしまう。2時間でいい。
映画作りの凄さは伝わりました。

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けはえ