バビロンのレビュー・感想・評価
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主役が目標目指して頑張る映画じゃなかった。
てっきりブラピが主人公で、昔の映画界を革新する話だと思ってたのに、あれ?誰が主人公なのっ?てずっと考えながらの3時間越え。
1920年代、映画はモノクロでサイレント。その頃のスターのブラピ演じるジャック。時代はトーキーになり、古臭い役者は排除されるよね。ジャックもその1人だけど、プライドが高いので、自分なりに頑張ってました。
制作側のメキシコ出身の若者マニー、天才役者気取りの女優ネリー、トランペッターのシドニー、皆んな変化していく時代を生きていく。でも、ただそれだけ。何か目標を目指して頑張ってる感じは一切ありませんでした。
3人の事件が同じタイミングで起きてるせいか、ショートストーリーがバンバン入れ替わっていくので、ひとつひとつの事件が解決無しで軽い。とにかくネリーがひで〜性格。皆んながチームでなんかやるのかと思っていたら、マニーとネリーの恋愛関係以外は絡み無し。で、最後はまさかの〜!
あの時代、女性は裸で踊るのが普通だったの?
やっば銃を待っていい社会は危険だね。自分が被害者ではなく加害者になっちゃうよね。
そこそこ楽しかったけど、全体的には何が言いたかったのか分からなかった。残念。
何かの映画の劣化版
映画好きによる映画好きのための映画。
……これと言った何かがあるというわけではないが、一言で言えば退屈。
3時間超の作品は、はまらなければ割り増しで退屈してしまうのだなと改めて感じた。
好きなシーンもたくさんあったが、コレ!というはっきり記憶に残ったものがない。
なんか、どこかで観たなあ、という印象。
タランティーノ監督のワンス〜ハリウッドの劣化版に見えてしまって以降、そういう視線でしか見られなかった。
配信だと途中で挫折してしまいそう。
そういう意味でも劇場鑑賞を推奨する。
最後のやつは、ポリゴンショックを思い出した。
大好物のはずのドラッグシーンも過剰摂取は退屈するのね。
(やっぱり、ブラピが好き)
大作なんだろうけど
出演者さん達それぞれ素敵な演技でした!
でも、なんか話が中途半端と言うかどっちつかずというか。
観ていて焦点がつかめない感じ。
誰の人生がメインなのか、そこはきっちり示して欲しい。
いかんせん今のご時世には合わない尺の長さ。
無駄に長く感じてしまう。2時間でいい。
映画作りの凄さは伝わりました。
映画界栄枯盛衰の物語
予告編を観ていた時は、映画界のお祭り騒ぎ的な映画かなと思っていた。
確かに前半は映画界がトーキーに変わるまでのシネマ狂騒曲ではあるけれど…
映画の全体は映画界で生きる人たちが変化に翻弄されていく栄枯盛衰の物語。
3時間近いと思うけれど、全然長くは感じられなかった。
昔の映画のお話
ララランドで栄華を極めたダミアンチャゼルの鬼金かけムービー。
正直アウトラインはどこかで観たことあるような内容でした。結論も素晴らしいといえば素晴らしいけど、この布陣でこれか、、、と
28歳の僕にはハマりませんでしたが、ある世代にはビタっとくるのかも…?
すごいパワー
映画の歴史を光も闇もまるごとみせられました。そこには当然、ラブストーリーもあって。
市井の人が奮闘してキラキラしたものを創り、市井の人たちを笑顔にする。「やっぱり映画って良い」と思えましたし、監督の映画への愛も感じました。
どんなクローズになるのかと思わせながら物語は進んでいきましたがら、最後の涙は何よりも光ってました(少しラ•ラ•ランドを思わせました)。
観る前に「汚い」というレビューが目立ちましたが、映画、映画界の光との対比をみせたかったのかな、と勝手に解釈してみました。
今作でも、マーゴット•ロビーは光ってました。
すっごいパワーをもらいました。
歴史の転換期
映画の仕事に憧れる小間使いのマニーは、富豪のパーティで自信家ネリーや大スターのジャックと出会い…。
デイミアン・チャゼル監督作。いきなり糞尿塗れなスタートなのでとても万人には勧められないが、歴史の転換期に輝いた人間たちの人生を描く物語としてラスト含め好きでした。
猥雑で下品なカオス
映画を愛する人間が作った映画讃歌であり、映画に身を滅ぼした人々への哀悼であり。
繁栄ののち、人知れず埋もれ、後の世に発掘されてその時代を知ることになった古代バビロニアのように、フィルムに残った人々の姿もまた、歴史の中で消えたり復活したり。
そんな栄枯盛衰を描いていました。
(その映画への愛も、とっ散らかりすぎて&断片的引用で終わっていて、あまりリスペクトは感じない部分も大きいけども)
ただ、圧倒的に「猥雑」で「下品」。
のっけから、大小便、殺人、ゲロと容赦なく。
『ラ・ラ・ランド』みたいにおしゃれなフィルムかなぁ?って間違ってデート気分で観に行ったカップルが、「調べておきなさいよ」と喧嘩して別れるレベルに下品。
新興産業の初期のカオスを具現化した、と単純には言い切れない。
この点、観に行こうと考えている方々はご注意と覚悟のほどを。
それでも、ラスト近くの老年期に入ったジャック(ブラッド・ピット)のセリフは、輝いていました。
私はマーゴット・ロビーが暴れるってだけで肯定的に観ちゃうんですが……
これは観る人を選ぶ作品です。
絶賛と酷評がありえる、賛否両論にならざるをえない。
ダメな人には生理的に受け付けないでしょうね。
映画関係者には受けるかもしれないから、賞を取る(ないしはノミネートどまり)かもしれないけど……
興行成績は不安な作品だなぁ(特に日本では)。
品がない
1920年代のサイレント映画から
トーキー(音声付き映画)へ進化していく時代
"おい映画好きの観客ならわかるだろ?"
的な魅せ方な作品
テンポ良く進むのはいいが
3時間使ってる割には登場人物の深堀弱く
あまり感情移入出来ないまま進むので
時折、え?なんでその言動、行動になんの?って
おもってしまうこともしばしば。
そして冒頭から品がない
この品のなさが最後まで定期的にある
この下品さを使用して表現したかったこと
伝えたかったことあるかもだけど
私にはそれを受け止める前に嫌悪感が勝ってしまった……
そしてラスト……
またはじまりました
"おまえら映画好きならわかるだろ?"
映画好きだけど
おれぁもっと単純明快ストレートな作品でいいかな
って改めて思った3時間でした。
ララランドみよっと。
ラ・ラ・ランドをもう一度
象の肛門、どアップからの地獄絵図、あんな観たことも無い笑撃的な場面が終わってから遅れて多数の客が入って来た、さすがブラピ、ハーレイ・クイン、デイミアン・チャゼルではなく『ラ・ラ・ランド』の監督としての知名度と宣伝、そしてシネコンって場所!?
序盤の卑猥な乱痴気パーティーが豪華で煌びやか、あのシーンが撮りたくて本作を作ったのかと思える程に全編通して一番テンションの上がる見どころ、明らかに後半から失速する物語展開に三時間の上映時間が間伸びする感覚ヲ。
1900年代から50年代に至るハリウッドのスキャンダルを綴った映画監督でもあるケネス・アンガーの著作「ハリウッド・バビロン」を少し想起しながら、デイミアン・チャゼルがサイレントからトーキーへと移り変わる映画の歴史を捉えながら劇中の音楽も含めて『ラ・ラ・ランド』をもう一度、撮り直したような感じが個人的に!?
ジャズ・トランペット奏者のシドニー・パーマーが主要登場人物でありながら深掘りされずに物語との関わりが薄いようにも、マーゴット・ロビーが演じるからこその愛嬌でカバーできた役柄、他の女優だったらイライラするだけの最悪な女でしかない、エマ・ストーンとか?
マーゴット・ロビーが嘔吐する場面は衝撃的ながらも象の脱糞には敵わない。
芸術的、かつ玄人向け
やはり長かった。もしかしたら面白くて気にならないかも?なんて期待したけど、予定通りだった。。。
前半はそれなりに集中できたけど、後半がイマイチで飽きてしまった。でもラスト40分はそれなりに盛り返したかな。
エンディングは私の感想の表題にもした、まさに芸術的でした。正直ミーハーな私には理解できないものでしたが、玄人、通の方には響く映画だったのでは?
物語では、気狂い女が前年は格好良く、行けいけ!って応援的に観てたが、後半はイライラ、、、
そして、ブラピは主役だったの??
てっきりマーゴットロビーとディエゴガルバの2人が主役かと思ったよ。
あの最後のブラピは3番目って感じを拒めないなー。
ラスト、直前には想像ついたけどなかなか良かった。
何もわからないわけではないが
彼氏に連れられて見ました。ほとんど前日に決まったも同然で事前知識等なしで見ました。
2年に1回映画館に行く、または1年に1回映画を見るか見ないかぐらい映画に疎い私にとっては何が何だか全く分かりませんでした。ストーリーを通して伝えたいことは何となくわかるのですが、ほとんど初めて見る洋画で飲酒喫煙薬物性行為犯罪殺人等々がひっきりなしに流れ、インパクトが大きすぎました。怖くて本当に夜も眠れません。
初心者には非常におすすめ出来ない作品です。
人には滅びの時が来ても、映画は栄光の時を繋いでくれる
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』と『ラ・ラ・ランド』のコラボ作品⁉️
だって、プラピとマーゴット・ロビーの組み合わせに加えて、音楽もほとんどラ・ラ・ランドなんですから‼️
でも、いいんです❗️
楽しいったらありゃしない。
プラピの話と、マーゴットの話が絡んだり絡まなかったりで、展開として一本筋が通ってる、なんてことにはまったくなってません。
それなのに、カオス(混沌)と絢爛と欲望という人間の営みが生み出す状況に、時代(時勢)という抗うことのできない絶対的な波が押し寄せてくるのですから、片時も目を離してる暇がないのです。
人の思惑なんて、時代の趨勢の前にはなんて無力なんだろう。
必死に抗う姿はなんて美しくも哀れで、こんなに感動するのだろう。
そんなこんなで、あれこれ思ってたら、ずっと気持ちがざわつきながら落ち着くことなく見てるので、3時間を超える映画なのに、まったく長いとは感じませんでした。
消えゆく人の滅びのオーラを絶妙に醸し出したプラピの演技。
そのブラピに語りかけた批評家エリノアの言葉。
→100年後に見られる映画、50年後に生まれた人が見るかもしれない映画、その中にあなたは永遠の命を繋ぐことができる。
そして、ラスト10分の映像体験は、映画ファンへのサービスのようでもあり、コソッとジェームズ・キャメロン監督へのラブレターを忍ばせたようでもあり。
何はともあれ、本当に映画が好きなんだなぁ、という思いが伝わってきて、泣きそうになり、そうか、このための3時間だったのか!とひとりで合点してました。
濃密で心に突き刺さる"The Film"
ラ・ラ・ランドはなぜかあまり好きになれませんでした。でもこの映画はとても好き。
構成もキャスティングも衣装も台詞も演技もスピード感も歴史背景も「セット」も音楽(アレンジ!)も全てが熱い映画愛に繋がっていてとても良かった。上映時間はRRR超えだったが1秒たりとも無駄なシーンがなかった。
ブラピと同じ時代に生まれたことを心から幸せに思った。洋画好きの父が映画の話をする時によく挙げていた女優の名前(グロリア・スワンソンとかグレタ・ガルボ)がブラピの声でブラピの口から発せられたのを聞くことができただけでもう幸せだった。ブラピの役がイタリア出身設定なのでイタリア語をちゃんと喋っていて「イングロリアス・バスターズ」のリベンジができた!一方で1920年代、ヨーロッパはバウハウスだ、なんで未だに僕らは時代劇やってるんだ!これは映画を愛するジャック(ブラピ)の心からの言葉で身に沁みる。そして映画評論家のエリノアがジャックに伝える言葉は辛いけれど真実。溝口・小津・黒澤監督、そして山田五十鈴や田中絹代や京マチ子が居た世界をこんな「バビロン」的フィクション映画に誰かしてくれないかな。
マーゴットはこういう役がぴったりで彼女以外に考えられない。彼女の代表作の一つになると思う。ディエゴ演じる役は一途でピュアなところが最初から最後まで全くぶれなくて映画に愛された天使だった。冒頭から最後までとにかくかっこよくていい映画だった。チャゼル監督&作曲家ハーウィッツ、素晴らしい!
おまけ
サントラCDを入手しました。20年代の音楽(例えばMax Raabeのような)的に敢えてしなかった監督とハーウィッツの気合いと憧憬を金管が吠えつつ羽毛のような優しさで私達を愛してくれる。ワーグナー(トリスタンかな)もムソグルスキーもボレロもタンゴもワルツもハワイアンもロッキーも居る。聞いてるだけで泣ける、踊る。大音量で聞こう!
退屈
結論から言うと退屈な映画でした。
"セッション"を見た時はその世界観に引き込まれ、震えたが、"ララランド"で茶番を見せられ、"ファーストマン"は観ておらず、本作に臨んだ。
冒頭のエログロシーン自体は悪くなかったが、尺を取りすぎ。ショートフィルムやミュージッククリップとしてならシーンによってこれはこれでアリかと思ったが、その後の展開を足して行くと待たされた挙句、残念な盛られ方をした料理を食べて、何の味だったかもよく分からないまま後味悪く店を出た感じでした。
切り取れば良いところもなくは無いが、なんとなく言いたいことは分かるが、特にメッセージ性も感じられず、正直一人だったら途中で劇場を後にするレベルでした。
でも音楽は良かった。
酒薬タバコ差別なんでもありの3時間
物語の緩急が凄すぎて、鑑賞後はどっと疲れた。
ハリウッドらしいパーティーシーンは、やっぱりこれだ!と思わせる。一方、エログロシーンが結構出てくるので苦手な方は要注意。R15指定で男女のそういうシーンやゲロ、血など放映できるギリギリラインは全て話の中に出てくる。男女や親子では絶対見に行かない方がいい作品だと思う。帰り道気まずくなります。
キャストに対して思ったことは3つ。
①ブラピは主役ではないこと。あんなイケオジを、酔い潰れたおっさんにさせてしまう監督恐るべし。
②マーゴットロビーの圧倒的存在感。彼女が出てくるだけで、話が盛り上がるし絵面が強い。
③美化したキンタロー似の中国人が出てくる。アジアンビューティーで独特な雰囲気が、素敵だった。
LALALANDみたいな恋愛キュンキュンを求めていかないこと。全く系統の違う作品だと理解してから、鑑賞した方がいいと思う。また、劇中に流れてくるサックスの音が物語を引き立てる。音楽が流れるだけで、高揚した。
1920年代のハリウッドは、めちゃくちゃで全てがうまく行かない。うまくいかない期間が長く、面白くない作品かも思ったけど、最後のシーンで全て持って行かれた。最後を見た上でもう一回最初から見たいと思う。
汚ネタの許容度でも評価が分かれる?ちょっとブラックなハリウッド昔話
舞台は1920年代のハリウッド、サイレントからトーキーへの移行期。ブラピやマーゴット・ロビーを起用してデイミアン・チャゼルが描く、スターの栄枯盛衰。これらの要素で私の期待はいやが上にも高まっていた、のだが。
冒頭の猥雑さを極めたパーティーのレベルのテンションが、基本的にずっと続く感じだ。序盤は賑やかな画面が楽しかったものの、3時間という長尺も相まって、見ているこちらがだんだん息切れしてくる。一息つけるシーンは、体感でクロールの息継ぎ程度の短さ。ちょっと、緩急のバランスが偏り過ぎかなという気がする。登場人物にじっくり感情移入するような時間的・映像的なゆとりがない。
それと、汚物の場面を殊更に挿入する意図が正直よく分からなかった。業界のダーティさの暗喩?にしても、冒頭いきなり象の糞(しかもゆるい)、ネリーの嘔吐(何かの仕掛けかCGか分からないけどやたら勢いを強調してた)、マッケイの手下の痰吐き、マニーの失禁、あとついでにネズミを食べる、これ全部必要ですかね。
度が過ぎると、見る側(人によるが)の生理的嫌悪感だけをいたずらに煽る形にならないか。お勧めする相手を選ぶレベル。
ラストのさまざまな映画や色のフラッシュバックも、光の点滅に近いようなどぎつさがあり、その中に「アンダルシアの犬」の目玉を切るシーンが紛れていたりして、久しぶりに映画で生理的に気分が悪くなってしまった。
(手持ちカメラ映画「ブレアウィッチ・プロジェクト」を最前列で観て乗り物酔い状態になって以来。普段は鈍感なのだが、お腹が空いていたのもよくなかったかも)
長いアバンでのパーティーのごちゃごちゃしたハイテンション感自体は華やかで妖しくて、見応えもあって好きだし、テンションを押し上げる音楽の力もすごい。その後屋外で行われていたサイレント映画の撮影風景は当時の様子が分かってとても面白かった。ネリーが泣き方の演技を細かく変えて自分の力量を認めさせる場面は爽快だ。
トーキーになってから、スタジオでネリーが大学生(?)を演じるシーンの撮り直しは、繰り返しがちょっとしつこかった。
雑音が入って何遍も取り直して現場がうんざりする、というのは分かるが、テイクの繰り返しを全部そのまま観客に見せて、観客を実際にうんざりさせる必要はあるのかな?この辺は時間を削れたのではと思う。
マッケイを見ながら「トビー・マグワイアに似てるなあ、まさかなあ」と思っていたらトビー・マグワイアだった。彼の出演作を全部チェックしてはいないが、こんな役やったことあったっけ?とてもいい雰囲気が出ていた。
私が、チャゼル監督の前作までの流れで、人間の内面を描き出すドラマを見るつもりになっていたのがよくなかったのかも知れない。無名の男女が業界で名をあげようとする設定や、一部の劇伴が「ラ・ラ・ランド」に似ていたりしたのでつい引っ張られてしまった。
(ちなみに、ブラピに新進女優役のマーゴット・ロビー、ハリウッド、で「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」も連想した。)
一見映画愛を歌う作品のようにも見えるが、何故か映画への愛が迫ってこない。作中で映画の夢を追いかけた主要キャストがことごとく雑なバッドエンドになっているからだろうか。
本作はいっそエログロドタバタのブラックコメディとして受け止めた方がまだしっくりきそうだ。その中に、流行り廃りに取り残されてゆく業界人の悲哀が、スパイスのように入っているということだ。
一部の映画業界関係者の悦ぶストーリーではあるが、
1920年代のハリウッド黄金時代を舞台に撮り上げたドラマ。
チャゼル監督がオリジナル脚本を手がけ、
ゴージャスでクレイジーな映画業界で夢をかなえようとする男女の運命を描く。
一般鑑賞者にとっては、
この筋立てばかりの監督で見飽きた感がある。
この映画趣旨と同じで、映画制作に限界きており、進歩がないと言わざる得ないかも知れないと感じた。
半時間は、全く冗長だった。
…
映画は好きかい?
遂にやってきた、バビロン公開日。
2023年公開、新作映画で最も期待していた本作。期待が高すぎるがあまり、不安がかなり大きくなっていたが、デイミアン・チャゼルはやってくれた。「ラ・ラ・ランド」は真面目な僕で、これが僕の真の姿。って感じ。マジでスゴすぎて、笑いが止まらない笑笑笑笑 いやぁ!!!なんだこの、クソ最高な映画は!!!!
1920年代、ハリウッド。
映画を愛する人々が大勢いた、時代と土地。
毎晩パーティ。酒、ドラッグ、セックス。酔い潰れ、覚醒し、人前で平気でやりまくる。
開始10分にして、この世の下品全盛り。苦手な人はご帰宅下さいと言わんばかりの、ぶっ飛び具合。
私はもう期待の斜め上行く、最高の演出に酔いしれてしまい、ニヤニヤが止まりませんでした。こんな下品な幕開けは他にない!!!散々イカレ狂った後のタイトルコールには鳥肌が立たずにはいられず、この時点で神作だと確信。ホント、監督、何者??
マーゴット・ロビーの狂った踊りと、予告でも流れた愉快で派手な音楽。これ、テンション上がらない人いるの?大興奮すると同時に後悔。Dolbycinemaでなぜ見たかった、自分。こんな最高な映像と音楽、もう一生味わえないかもだぞ!!!ということで、開始数分にしてリピート確定。出来るだけ、音響のいい映画館で見ることをオススメします。Dolbyで見ることを想像すると、鑑賞前のウキウキがまた戻ってきちゃった。
開始0秒からラスト189分まで、どのシーンも最高の一言であるため、何から褒めていいのか分からないが、第一に音楽が神がかっている。流石、「ラ・ラ・ランド」でアカデミー賞を取った監督。全身を刺激するミュージックを爆音で、美しき映像とともに流してくれています。金管楽器というのは、こんなにも色んなものを彩ってくれるのか。こんなにも五感を擽るのか。デイミアン・チャゼルは、そのツボを理解しすぎている。もう、どんなジャンルだって、彼は最高品質の作品を届けられる。自信を持ってそう言える。
また、音楽と同じくらい役者も最高。演技をしていてこんなにも楽しそうなブラッド・ピットは初めて見たし、ハーレイ・クインを初めとした数多くのイカレ役をこなしてきたマーゴット・ロビーも、頭がもげそうになるほどはしゃぎ、人生までも楽しんでいるように思えた。常軌を逸している。ディエゴ・カルバの幅の広さにも驚きが隠せない。3人の代表作となること間違いなし、な恐ろしい演技力だった。
ハイテンポ、ハイスピード、大ボリューム。
189分という超長尺を、一切の無駄なしで駆け抜ける。RRRも、アバターWOWも、顔負けの破壊力。なんでそのテンションを維持できるのか。そして、なぜ私たちはここまで長い映画を平気で見ることが出来るのか。まさに、魔法。これぞ、魔法。時間も尿意も全て忘れてしまうほどの没入度合い。歯切れの良さは気持ちよくて仕方ないし、全力で走っていくようなこの映画に恋に落ちてしまった。
この映画は、映画人生そのもの。
映画を撮る人、映画に出る人、映画を支える人、そして映画を見る人。映画を愛する全ての人に送る、映画。時代は移り変わる。しかし、映画は永遠と残り続ける。映画人生に無駄なんて一切無い。1本の映画に影響され、また新しい1本の映画が生まれる。そう、映画は素晴らしい。人生はもっと、素晴らしい。
思わぬラストには涙が止まらなかった。
大号泣とはまさにこのこと。自分がどれほど映画を愛していたのか。この映画を見て分かった。私の映画人生を大きく動かした本作。映画を好きでいてよかった。そのまま好きでいてくれ。いや、もっと好きになってくれ。そう言われているような気がして、凄まじい鳥肌が全身を襲い、エンドロール中は泣きっぱなしだった。
もう、たまらん。
本当にありがとう。こんな映画を作ってくれてありがとう。こんな泣かせ方はズルい。興奮と感動の3時間。容易に人にオススメできるような映画では無いが、私にとっては至極の1本となった。クソ最高な映画に祝福を!!!!!
【Once upon a time…】
予告編だけの情報で鑑賞したが思ってたのと違って映画愛に溢れる熱い作品。プロローグの乱痴気騒ぎのパーティーシーンは怖いもの知らずに飛び込む迸る熱気と欲望渦巻くカオス感てんこ盛りで掴みはOK。『ラ・ラ・ランド』のジャスティン・ハーウィッツが手掛けた音楽も強く印象に残る。
終始刹那と焦燥が入り混じる何とも言えないワサワサした感じが過渡期にあった当時の映画業界の肌感覚だったのだろうと想像。
エピローグで映画製作の表舞台から転落した男が、ジーン・ケリーが雨中をタップダンスしながら”Singin' in the Rain“を歌う映画史に刻まれる名シーンを観ながら涙しつつも最後に笑みを浮かべる表情が、時代に乗り時代に翻弄された心の機微に触れていた。
鑑賞中はさして感じなかったが189分はちと長いかも。
全382件中、341~360件目を表示