劇場公開日 2023年2月10日

  • 予告編を見る

バビロンのレビュー・感想・評価

全385件中、301~320件目を表示

2.0プギーナイツ

2023年2月12日
iPhoneアプリから投稿

PTA、タラに続きチャゼルもこの手を撮るもキャストが被り混乱。
コンプラハラスメントの概念無きあの頃を懐かしむ筆致は一応新味。
三密空間の腐臭と汚物多めはコロナ禍ゆえか。
早い者勝ちで青春を主旋律に据えられたPTAブギーナイツに軍配。
手際良いが、やっぱ長い。
まあまあ。

コメントする (0件)
共感した! 15件)
きねまっきい

4.0クレイジー

2023年2月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

23本目。
狂ってるから、始まった。
それだけ勢いあったって事だとは思うけど、多少そんな感じの繰り返しは嫌いじゃない。
栄枯盛衰、光と影、節目は全てにおいて避けられないとは思うけど、劇中のセリフでもあったけど、最後はメッセージなんだと思う。
でもまあ、長かった。

コメントする (0件)
共感した! 9件)
ひで

4.0破天荒でお下劣、でもとても魅力的

2023年2月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

破天荒な女性が魅力的に見えるってのは一種の病気なんだろうか。パーティ会場で楽しそうに振る舞うネリーに魅せられてしまうマニーの気持ちがわかってしまった。それくらいマーゴット・ロビー演じるネリーは魅力的だった。自分のこの感覚はヤバいのかなと心配になるほど。
でも個人的にはこの映画の見どころは撮影シーンだと思う。実際にそうだったんだろうけど、生で楽器を演奏する人たちがいるなんて!しかも考えてみたらサイレント映画じゃないか。なんという贅沢な作り方。それに考えられないトラブルが普通に起こるのも時代を感じるところ。カメラが壊れて急遽借りに行ってなんとか撮影するシーンも面白かった。ジャックとネリーがそれぞれ出演する映画で演技するシーンもいい。テンポがよくて若干ミュージカル的な雰囲気を感じた。
映画愛を感じる映画はいくつか観てきたが、こんなアプローチもあるんだな。糞尿ゲロセックス、たしかにお下劣なシーンもたくさんある。でも、当時の映画業界の大きなうねりみたいなものを感じる物語として楽しむことができた。考えてみると、群像劇の形だった。それも飽きずに楽しめた要因かもしれない。

コメントする 1件)
共感した! 13件)
kenshuchu

2.0This Is THE HOLLYWOOD Movie

2023年2月12日
Androidアプリから投稿

まずマーゴット・ロビー、ブラッド・ピット、ディエゴ・カルバなどの俳優陣の演技力はとても素晴らしく感銘を覚えた。
HOLLYWOODの映画歴史や映画そのものに対する愛情も感じられたが、敢えて下品で赤裸々なな表現を強調する場面も多くあって私は殆ど拷問に感じるほどこの映画を観て強い苦痛を感じた。
映画というのは当時の演劇ななどとくらべても確かに上品な芸術ではなく大衆向けのお気楽なエンタテインメントだというのはわかるが、ヒロインの性格と同じように監督自身この映画を自虐的に自ら貶めるような表現をしているとも思えた。
無声映画の時代からの当時のハリウッド映画界は狂気じみた熱気と時代の波に乗った勢いがあり、やる気次第でどんな境遇のも人間でものし上がっていける未開拓の希望と、ギャングたちが映画界と繋がっている暗黒面を併せ持つ混沌とした業界の様相を赤裸々に描いた問題作といえる。
けれども鑑賞中と後は酷く気分の悪さを覚えたので他の映画を見ればよかったという後悔に苛まれた。
というのが正直な感想。

コメントする (0件)
共感した! 8件)
Starseeker

3.0オチの既視感

2023年2月12日
iPhoneアプリから投稿

部分的に見れば素晴らしいシーンやメッセージは沢山ありますが、全体を通してみると微妙です。
またこれやるの?
って感じ。無くした恋の感傷に浸る男がお家芸なんでしょうか。
各キャラクターの人生が業界の変化に伴って遷移し、それぞれの終わりを迎えていきますが、【映画】を見せようとするが故にキャラクターの描写は控えめです。私は誰にも感情移入できませんでした。
音楽が素晴らしいので観ていて退屈はしませんが、引き込まれることはない。そんな作品です。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
ゆる

3.0“盛者必衰”の様式美を守った悲劇

2023年2月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 12件)
Naguy

3.5前半良かったけど、ラストに向かって大混乱

2023年2月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

まず、音楽は最高!
前半の1920年代の退廃感と弾けたパーティも最高!

ラストに向かって、オマージュ的なものはわかるけど、ちょっと観客は置いてきぼり感が強いかも。

コメントする (0件)
共感した! 21件)
七星 亜李

4.0映画と名の付くものなら

2023年2月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

デイミアン・チャゼルの映画愛炸裂映画。
昔の下衆でなんでもありなハリウッドも、そこで生き一瞬スポットライトを浴びるマイノリティも、儲かる産業になった途端に涌いて出るお上品な連中も、スターたちの栄枯盛衰も、レイダースも、アバターだって、映画と名の付くものならなんでも好きなんじゃ〜!という吐露。舞台なんぞというお上品なのよりも下世話で大衆的な映画の方がず〜っと好きなんじゃ〜、と…
吐露といえば、吐瀉まで見事だったマーゴット・ロビーと愁いを湛えたブラピは流石であった…
この二人が出ており、映画愛という意味で同じテーマのタランティーノ作とは比較されやすいだろうな〜とは思うが、出来はタランティーノ作の方が良いかとは思うけど、個人的にはこっちの方が好きかな、混沌としてて…ww
いずれにしても、下世話で絢爛豪華な一大絵巻は、劇場で観るしかないですよ。
ただ、トビー・マグワイアのくだりが何故あんななのかはちょっと飲み込み辛かった。こっちは「ナイトメア・アリー」的な…
あと、1920年代にあんな風にコークを吸引する方法がもうあったのかは多少疑問…

コメントする 1件)
共感した! 11件)
ぱんちょ

2.5WBが配給すれば、権利問題は解決したのか?

2023年2月12日
Androidアプリから投稿

オープニングのハリウッドの乱キチパーティも、
後半の闇ショーで熱狂するギャングも、
どちらも同じ人種で有ることを言っているように思えた。
“映画”は夢を与えるが、関わったモノの夢を剥ぎ取ってしまう。
ディミアン・チャゼルの嘆きが聞こえた作品だった。

コメントする 1件)
共感した! 10件)
ムーラン

3.5まばゆい光ほど影が暗い。繁栄と背徳の都ハリウッド

2023年2月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

怖い

興奮

1926年。サイレントの全盛期が終わろうとしているハリウッド。そのきらめきに引き寄せられる蛾のようにあるパーティーに入り込んだマニー(ディエゴ・ガレバ)は女優志望のネリー(マーゴット・ロビー)と出会う。マニーは子供の頃観た映画が忘れられず、映画界で仕事がしたかった。そこには大スターのジャック(ブラッド・ピット)もいて、二人はそれぞれチャンスをつかむが・・・

しょっぱなから盛大な乱痴気騒ぎに度肝を抜かれます。ゴージャスで音楽の使い方が効果的で、テンポが良いです。
活気に満ちた現場も、当時の強引な撮影方法も面白く、初期のトーキーならではの苦労も興味深かったです。そして時代の変化に付いて行けずに振り落とされていく人間の悲しさ。

ストーリーは面白く、長尺を退屈せずに観られましたが、こんなに下品にしなければ傑作だったのに。
夢見る若者が映画界に使い捨てられる話ですが、本作も俳優を大量消費していて、そこが不快でした。
最初のパーティーはほぼ乱交パーティー。そんな事もあったのかもしれないけど、人数があまりに多すぎて、俳優はちゃんと映してももらえないのにこんな事をさせられるのかという気持ちになりました。
マフィアの巣窟はおぞましすぎました。汚物シーンも1、2回なら、インパクト大で面白いんですけどね。

色があふれるシーンはどぎつく感じましたが、今や映画の技術はどんどん向上して、画質、音質、臨場感を追求する時代になったという事でしょうか。昭和生まれの私は振り落とされそうですが、進化は止めてはいけない、進歩しつつ良いものを目指す、というメッセージとも取れました。

コメントする 1件)
共感した! 26件)
ゆり。

3.0酒池肉林の大騒ぎ

2023年2月12日
iPhoneアプリから投稿

ハリウッドが無声映画で一気に栄えて 浮かれて騒いで乱チキ騒ぎで狂乱する場面を 音楽とカメラのスピーディな動きで暴走列車のごとく見せていく前半と
 トーキー映画と呼ばれる音のある映画が流行って
時代遅れになってどんどん衰退していく様を見せるんですが
動の前半 静の後半で2部構成になっているかのように別物感あります
時代考証が正確で 無声映画を撮ってる時のセットや雑な環境で平気で人が死んだり 今じゃ考えられないような事が当たり前だったのも描いているのは面白いです
 あとブラピはスーパースターでいつも泥酔しながら撮影している役なんだが時代が変わり人気も無くなって悲しい末路になるのを受け入れる役なんだけど ブラピ自体が実際酒に溺れてアンジェとの子供と会えない環境だったり 役と本人の状況が被っていて笑えない部分もあるんだけど トムクルーズのように俺はまだまだ現役だあーって言うのとは違って ブラピは最後は受け入れて最後を迎える演技がめちゃくちゃよくて 後ろ姿をみてるだけで哀愁漂っていて泣けて来ます!
マーゴットロビーの役も 人に気に入られる能力と 直ぐに泣ける体質なのがウケて一気に登り詰める女優なんだけど これが実際に居た女優さんで小さい頃に家庭環境が悪すぎてその時の事を思い出したらいくらでも泣けるといったバックボーンがあるんだけど映画では描かれては居なかったです!
あと 予告を見たら明るくて楽しいエンタメ作品だと思うけど実際下品でグロくて ウンコ オシッコ ゲロな上にクスリやって乱行騒ぎってのが描かれているから
 嫌いな人が一定数居るのはしょうがないと思います
  更に前半は情報量が異常に多い映像が多発するから
よく見ないと見落とすような小ネタだらけなので
繰り返し見たくなる中毒性はあるとおもいます
あとこの監督ってクリストファーノーランと一緒で
客の評価が作品を大好きが大嫌いかの2択なイメージあって
どちらにしても極端に評価が分かれる監督だとは思います
 下品で何でもアリだったハリウッドを正確に描いていて 時代の移り変わりを見せてくれる作品で映画好きならイケるとは思います。

コメントする (0件)
共感した! 9件)
お主ナトゥはご存じか!

3.5チャゼルの映画愛に魅せられる

2023年2月12日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 13件)
JYARI

2.5汚いシーンが多いので飲食はお勧めしません…

2023年2月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

昔のハリウッドを舞台にした映画って、すでにいっぱいありますね。
もしこれが最初の一本目であれば、まあそこそこ楽しめるのかも。
でも、そうでなければ…。長いですねー。だらだらしてますねー。

各キャラの背景を深堀りする事もなく、俯瞰で見せられてる感じなので、
誰かに没入する事もなく。素通りしていく、流れるままの風景。

そして「ニュー・シネマ・パラダイス」みたいな終わりで「へ??」

そもそもなぜマヌエルは家族と疎遠になってハリウッドで一旗あげようとしたのか。
そして去った後に何があったのか。そういう部分の描写も説明もゼロなので、
監督の映画愛だけが伝わってきました。

「この役のモデルは、一体誰だろう〜!?」て好奇心も、時代が古すぎて湧いてきませんでした。

あとIMAXで見る意味なかったかも??スクリーン上下、余ったままでしたが…。

コメントする (0件)
共感した! 7件)
ababi

3.5長く続く何か大きなものの一部になりたい

2023年2月12日
Androidアプリから投稿

サイレント映画からトーキー映画に変わりゆく節目の時代のお話。

田舎者のマニーと同じく田舎者のマーゴット・ロビー、そしてNO1俳優のブラピが出会うところから始まるストーリー。

序盤は馬鹿騒ぎで、酒、女、ドラッグやりたいようにやりまくる乱痴気ムービーだったが、徐々に田舎者二人もスターダムをのし上がっていき、、

トビーが出てきてから急にテイストが変わったけど、久々にトビーが見れてよかったw

エンタメムービーではないので素直に楽しめる映画というよりは、こうゆう時代があったんだと映画の歴史を勉強するような感じでした(^_^;)

チャゼル監督、ミュージカルが見たいです……

コメントする (0件)
共感した! 11件)
ぐっち

3.0いつしか魔法は解けて…

2023年2月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 7件)
マスゾー

4.0まあまあ

2023年2月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

ヘビのくだりとかグダグダで必要?って感じの場面もあったけど(破天荒さを表したい?)、まあ長さを感じさせず、最後まで面白く観られた。
映画界をテーマにした映画ってけっこうあるね。
ブラピは自然な年の取り方で良い。
顔のシワ伸ばして突っ張っちゃってるようなオッサンより全然良い。

コメントする (0件)
共感した! 8件)
おそらとぴーこ

2.0長い歴史の一部

2023年2月11日
Androidアプリから投稿

悲しい

幸せ

1920~30年代のハリウッドを舞台にした映画に魅せられた人達の話。

メキシコ移民でパーティーのスタッフのマニーと、主演映画も契約もない自称産まれながらにスターのネリー、既にうんざりする程客を呼ぶ俳優ジャックを軸にみせていくストーリー。

映画がサイレントだった1926年、ザ・乱痴気騒ぎなパーティーの最中、オーバードーズで死んだオッパイ女の変わりに白羽の矢が立ったネリーと、撮影現場に連れて来られてカメラを手配することになるマニー、酔いどれヘロヘロだけどしっかりスイッチを入れるジャックと始まって、ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドをコント色を強くした様な感じ!?

トーキーになって盛り上がる展開はかなりドタバタ感があるもののまだ面白かったけれど、ちょいクドさを感じるし、ガラガラヘビの後からだいぶテイストが変わり、ドラマは良いけど…長い。クドい。テンポが悪い。

結末も男性2人は良かったけれど、ネリーはちょっと中途半端に感じたし、それなりには面白かったけれど180分超えを納得させてくれる程は入り込めなかった。

とりあえず、マーゴット・ロビーは下品な役が似合い過ぎということでw

コメントする 2件)
共感した! 64件)
Bacchus

3.5世界で最も魔法に満ちた場所 …"クソ"に踊れば、映画愛の虹がかかるやも?もう一つの『ワンハリ』で『雨に唄えば』そして『ニュー・シネマ・パラダイス』!

2023年2月11日
Androidアプリから投稿

金のかかった散漫とした混沌と喧騒、人生狂騒曲!市井の人々が暫しのあいだ夢見る映画の醜く汚い内幕劇をド派手にバカバカしく騒がしく下品極まりなく描いてみせた。キレイな世界を作るキレイじゃない裏側。このイカれたコメディが意識的に神経逆撫でしたり居心地悪くしたりするのもその為。カネをバラ撒くように散らかっていて、赤は血の滲むような赤。数百の、幾多の人生が映画を歴史を推し進めてきた。めちゃくちゃ好き勝手やってるように見えて、案外要所要所の展開は分かりやすかった。正直、ずっと面白いわけじゃないのだけど、音楽の力も大いに借りて、ひたすら勢いで押し切るような心意気だけは感じた。
チャゼル✕ブラピ=映画愛。年齢の割に昔の映画への造詣が深い監督と、アメリカン・ニューシネマに育てられ、映画を愛し映画に愛された我らが誇る稀代の大スター。彼ら両人を繋ぐのは紛れもなく映画愛それだ!! トビー・マグワイアは製作にも名を連ね、近年役者としての活動が減っている彼らが揃って出演もしているという貴重な本作。…とは言いつつ、トビー・マグワイアが出てきた辺りくらいから個人的に猛烈に飽きてしまってアイス食べたくなったけど、あの落とし所はズルいよ。いや、"あれ"ありきというか、"あれ"がしたいがためのこの当時の大作顔負けの長尺ランニングタイムとも言えるほどなのだけど。映画の夢に生き、現実に破れ、それでもなお映画を愛さずにはいられない者たちへ。光と影は表裏一体、酸いも甘いも知って少年は大人になる。
マリリン・モンロー?『マイ・フェア・レディ』?…等々、見ているときに色々な作品が頭をよぎった。視点人物は映画に憧れ夢見るメキシコ人マニーなのだけど、ノリノリなマーゴット・ロビーとブラッド・ピットが引っ張る。彼は役者として最終局面に入っている的なことを言っているけど、やっぱり役者として銀幕で動くブラピを見られることは一映画ファンとして大きな喜びなのだ!『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』ではスターを支える側だった彼が、今回はスター。ヒゲは『イングロリアス・バスターズ』を少し思い出した。
そこに黒人キャラも含めて主要人物4人のシーンがトントンと、時に怒涛の勢いであれこれ変わっていくさまは、クロスカッティングでサスペンス効果を高めていくところなど、例えば個人的にポール・トーマス・アンダーソン初期の群像劇もチラついた。カメラは違った方を向いている。スターは生まれつきスターで、映画屋はギャングみたいなもの。その中にも女性監督の存在や同性愛の側面は、実際にそうしたモデルがいるのかもしれないけど、現代的だなと思った。サマラ・ウィーヴィングやオリビア・ワイルドの使い方、豪華。
象のクソからの嘔吐ロングリバーーース。傑作『ラ・ラ・ランド』の冒頭でも発揮した流石の長回しは鼻につくけど、やっぱりスゴい。例えば『甘い人生』や『ゲームの規則』など金持ち達の馬鹿げたパーティーや行き交う人々。今回もジャスティン・ハーウィッツによる素晴らしい音楽を味方につけてシーンを印象付け、作品を形作る。重要なパートを担う。例えば『雨に唄えば』や『アーティスト』などトーキーへの変遷・移行期。虚飾と贅沢、そして時の流れに抗えず落ちぶれていく"盛者必衰の理"という避けられない宿命(さだめ)。"歴史は繰り返す"と言えど、ここはやはり大きな大きな転換期。けど本作はそこで留まることなく映画愛全部乗せ大爆発!! ちっとも綺麗事じゃないイカれた時代を清濁併せ呑んで駆け抜ける高カロリー叙事詩の着地点はピュアでもあった。一つの時代の終わり、そしてまた始まり。そうやって続いていく。

勝手に関連作品『雨に唄えば』『アーティスト』『ラ・ラ・ランド』『ブギーナイツ』『カツベン』『ブロンド』『華麗なるギャツビー』「全裸監督」

コメントする (0件)
共感した! 9件)
とぽとぽ

4.0最高に下品で、最高にオシャレ

2023年2月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

興奮

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 7件)
ハチ

4.0全ての映画人に愛をこめて

2023年2月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

興奮

『デイミアン・チャゼル』の新作は
観終わって、ああ、これは主に二つのテキストに拠っているのだろうなとの感想。

舞台となるのは
「トーキー」の嚆矢とされる〔ジャズ・シンガー(1927年)〕が公開された
前後数年間の「ハリウッド」。

その前では名を売った多くのスター達が、
後ではがらりと様相を変えてしまう。

驚嘆すべき身体性を発揮した『バスター・キートン』はどうなったか。
本作でも名前だけ触れられる『グロリア・スワンソン』が再び
陽の目を見るのは〔サンセット大通り(1950年)〕を待たねばならぬ。
『グレタ・ガルボ』だけは、変わらぬ輝きを見せていたが。

おっと、閑話休題。

1985年生まれの『チャゼル』は当然往時のことを体験するハズは無く
(そう書いている自分も当然知らぬが)伝聞に頼っているハズで、
スター達の乱痴気騒ぎや乱行を知るのに最適なのは
『ケネス・アンガー』著作の〔ハリウッド・バビロン〕。

丘の上に建つ豪邸で
夜な夜なの果てるとも知れぬ桁違いの豪奢なパーティ。
酒とバラの日々こそがスターの証し。

もう一つのテキストは作中でも度々引用される
〔雨に唄えば(1952年)〕で
これも同時代を描いた傑作。

中にはまだ慣れぬトーキー映画を撮るためのてんやわんやのシーンもあり。
発声レベルの大小や、音と動作のシンクロのズレで可笑しく描き出す。

とは言え、同じ手法では監督は善しとしなかったのだろう、
テイクを重ねるとの異なる見せ方に挑んでいる。
一種の繰り返しのギャグも、あまりに笑えぬのはどうにも辛いところ。

サイレント期の大スター『ジャック(ブラッド・ピット)』。
彼が主催するパーティに潜り込んだことがきっかけでスターへの道が開けた
『ネリー(マーゴット・ロビー)』。
『ジャック』に気に入られ、制作会社の重役に上り詰める『マニー(ディエゴ・カルバ)』。

三人の盛衰を通して、同時期の「ハリウッド」の変遷が
喧噪の中に、しかし一抹の寂寥をもって描かれる。

三時間を超える長尺になってしまったのは、
先のパーティの部分は勿論、
撮影現場についても事細かにエピソードを取り込んだことによる。

観ていて楽しいのは論を待たぬものの、
通した時に盛り込み過ぎの冗長さは感じてしまう。

が、各所には、目を瞠るパートはあり。

冒頭の糞尿譚はあまり感心せぬが、
その後の屋敷内でのパーティの場面は素晴らしく
『ラ・ラ・ランド(2016年)』でのハイウエーでのミュージカルシーン宜しく、
綿密な計算のもと、延々とした場面をノーカットで撮り切る。

そして、最後のシークエンスでも提示されるように、
おそらく彼がこれまで影響を受けて来た多くの映画作品と、
その制作に携わった人々へのリスペクトと愛惜に満ちている。

前作、前々作も同様に、
自身が生まれる前のアメリカに
並々ならぬ興味を示し作品化するスタンスには
やや偏執的な気質を感じはしつつ、
その思い入れの深さと表現の強さは並大抵でないのが美点であり才能。

今回は幾多の瑕疵が視られはしたが、
次はそれらをきちっと修正して来るだろうとの期待を込め。

コメントする (0件)
共感した! 7件)
ジュン一