「大半下品極まりなく観るに堪えないが、キラリと光る真実もあり魅了される所もあるかな」バビロン The silk skyさんの映画レビュー(感想・評価)
大半下品極まりなく観るに堪えないが、キラリと光る真実もあり魅了される所もあるかな
メッチャ暖かく成ってきて、バレンタインデ-も近し。
劇場は色んなカップルでごった返していた。
そんな中 今日は「バビロン」を鑑賞です。
何故か上映シアタ-は案外空いていた感じ。
多くは鬼滅の方へ行った様だった。
この映画
第80回ゴールデン・グローブ賞(2023年)で
作曲賞受賞:ジャスティン・ハーウィッツ氏
監督・脚本:デイミアン・チャゼル氏
音楽:ジャスティン・ハーウィッツ氏
製作会社:マーク・プラット・プロダクションズ
マテリアル・ピクチャーズ
配給:パラマウント・ピクチャーズ
上映時間:185分
---cast 極一部----
・ジャック・コンラッド:ブラッド・ピット氏
※サイレント映画スター・監督(終盤自殺)
・ネリー・ラロイ:マーゴット・ロビー氏
※女優目指す女。(最後殺される)
・マニー・トレス:ディエゴ・カルバ氏
※メキシコ系アメリカ人の映画AD(ほぼメイン役)
・シドニー・パーマー:ジョヴァン・アデポ氏
※ジャズ・トランペット奏者。(ト-キ-で俳優に)
・ジェームズ・マッケイ:トビー・マグワイア氏
※ハリウッド裏社会の大物(危ねえヤツ)
・エリノア・セント・ジョン:ジーン・スマート氏
※映画界関係大物ジャーナリスト。
・レディ・フェイ・ジュー:リー・ジュン・リー氏
※字幕屋・妖艶な歌手
サクッと感想を言うと、全編ほぼ下品の極致です。
こんな作品製作させられる監督もスタッフもキャストも
ご愁傷様ですね。しかも長~く人によっては退屈かもですね。
察するところ、若いチャゼル監督を利用しようと
媚び売って近づく俳優輩はじめ
エ-ジェント、プロデュ-サ等が もう集りまくって創作された
作品では無いだろうかと伺えますね。
全く 彼が目指す自由なセンスが効いていない感じで
彼の持っていた才能が破綻し、あがき、もがきが
絵を通して感じ取れました。
往々にして名監督に指されて 数作創って来ると
こんな作風に陥ってしまう傾向を感じましたね。
所々キラリと映画に対して魅せている場面もあり
そこは凄くいいのですが。
今作は映画界の映画製作現場の話
(無声⇒トーキー モノクロ⇒カラー)であり
流れ展開もミュ-ジカル調ではありません。
BGMもラストぐらいしか良さは無いでしょう。
(感じたこと)
・開始早々5分後、観客全員 象のビチクソをもろに被る
※監督にファックユ-の声漏れるわぁ。
・序盤、山上の豪邸内映画関係者 乱痴気パ-ティ-で
ボカシあり場面、娼婦?権力ありデブ親父にオシッコ、
乱交、麻薬に酒などなど アフォ場面を堪能し
垣間見れます。
※ここの場面は監督才能が破綻か、または
無理させてる上の重役への当てつけに思えたな。
・マーゴット・ロビーは何かイメ-ジ変わったな。
昔のヘレナ・ボナム=カーターと同じ変遷を感じるよ。
・ト-キ-撮影で、ネリーが数回NG出すところ。
やっと皆の意識が揃って撮れて 成功したと思ったら
部屋に籠もって機器操作してたスタッフが
暑さで死んだ場面ね。
ちょっとクドい演出で あんまり笑えないし、
先が読めてる。監督のセンスが感じられない。
・黒人トランペット奏者のパーマー。
ト-キ-撮影で照明が顔に当たって白人に見えるため
仕方なく説得させられて 顔を塗料で黒くさせられる場面。
疑問を感じながらもトランペットを見事に吹く彼。
唇はめっちゃピンク~。
撮影帰りに守衛に”二度と来ねぇよ”の文句が良い。
・中盤の華やかなパ-ティに、ネリーが綺麗に着飾って
上級関係者の輪の中での展開。
酒を煽って 最後は自身の悪い性格が露出して皆へ悪態を。
そして 玄関口で思いっきり ゲロ~。
大物のおっさんにも ゲロ~ モロかぶり。
※とにかく今作の監督は、ファックユ-の熱量が半端なく
彼の怒りの原点をもの凄く感じるね。
・ネリ-が賭け事して借金8万ドル。スグに金要るが
マニーに泣きつく。ここの会話展開場面 事前に説明あったが、
権利の関係上 字幕表示が一部入ってません。
マニ-がネリ-にスペイン語で激怒して怒るところですね。
日本語で言うと、お前アフォか、オレの忠告聴かんとボケ。
マジうぜぇ。消えろアバズレ~。(多分そん位喋ってる)
でも お前の事 愛してる~って 告白するんだよね。
男は 厄介な女が好きって事なのさ。そう思う。
・反社の奴らに 借金8万を返金するが、実は映画小道具の
ニセ金を親分に渡してしまう。そしてバレて狙われる際
親分の子分を刺して殺してしまい 集団に追われるところ。
ここの偽札が 汗?酒?で滲んでバレるんだけども
当時は小道具で札束印刷していたのかな。OKの時代ね。
日本では現金を銀行から借りたりする場合もあるけどね。
・結局 反社に追い詰められ
マニ-、ネリ-、仲間一人と逃げようとしたが
ネリ-は 音も無く闇に消え行方不明(ここの場面良かった)。
仲間は射殺で、マニ-はオシッコちびりながら土下座で
”撃たないでくれ~” 哀願する。
ヒットマンに 街を出て行けと言われて
ハリウッドを急いで去るマニ-。
ここのオシッコちびる所は 何故か良かったかな。
・ジャックは 色んな女優(美女)等を妻にしては離婚を
繰り返し、最終的に 自分のスタ-時代は終わったと
有名ジャ-ナリストに悟られて 自宅で銃自殺。
ト-キ-時代に成って 昔の仕事仲間のヤツが自殺した電話が入り
凄く落ち込み、3番目舞台系妻?に逆ギレで
映画と舞台はレベルとスケ-ル違うんだぞ!!って
御託を並べて捲し立てるところは良かった。※納得した場面。
・最後はマニ-が NYで別の職業で無事に生き延びてて、
妻子もいて 家族連れてハリウッドに何十年後かにやってくる。
自分のかつて働いていた キノスタジオを訪れたり
映画館で今の映画を観て 過去を回想し涙する~。
ラストは 無声時代から現代映画までのギュッとした
変貌の映像を、代表作を駆け足で流して 監督らしいメロディが
一緒に流れて行く~。
ここまで 長時間観て ホンマに疲れましたわ。
もうちょっと 編集出来ると思うし短く成るでしょうね。
乱痴気パ-ティとか オゲレツ場面をちょっと何とかして
真面な展開にすりゃ 良い感じの傑作と思いますけどね。
※面白みは欠けるカモだが。
長時間ですが、ご興味ある方は
劇場へどうぞ!