「下品なハリウッド讃歌ムービー」バビロン Y Kさんの映画レビュー(感想・評価)
下品なハリウッド讃歌ムービー
感想
・物語構成
ハリウッド黄金期とされる1920年代を、映画のスター俳優ジャック、田舎出身の新人女優ネリー、ジャックのアシスタントであるマニーの主に3人の視点で描く群像劇構成。
各登場人物が時代の流れに振り回せれ、キャリア的大成功から陥落するまでの一連の流れを魅せる物語はラ・ラ・ランド味を少し感じた。
総合的に上映時間が長い⁈事以外ではエンタメ映画として楽しかった。
しかし、予告編では気づけなかった下品な要素の数々に未だに困惑している。生物の排泄、性描写(不自然なモザイク...)、嘔吐(長尺)、スプラッター、薬物接種etcなどR15の限界に挑む
"汚い"描写の連続に戸惑い、精神的に疲れた。
よって、『気軽にハリウッド成功物語!』程度の軽いイメージで観ようとしている方は、事前の覚悟が必要だと感じた。
・演技
実力派のハリウッドスターが勢揃いした作品なので、演技力は流石の実力だった。
特にジャックは、ラストの観客と感覚がリンクするシーンの自然な演技が素晴らしかった。
個人的にはマーゴット・ロビーさんが好きなので、今作の『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』×『ワンス・アポン・ア・タイム イン・ハリウッド』の様な天真爛漫だが、芯の強い女性という力強さを感じられる役柄を見事に演じられる様に脱帽だった。
・音楽
ラ・ラ・ランドの監督作品だったので、劇中BGMが常にお洒落でかっこよかった。特に序盤のパーティーシーンで流れるドラムメインの楽曲は疾走感があって好みだった。
総評
フィルムの中での綺麗なイメージを破壊する、現実の汚さ連発のお下品ハリウッド讃歌映画。
ハリウッドスター、アカデミー監督が集結していたので、作品全体通して華やかなイメージをもった。