「正欲とは」正欲 greenさんの映画レビュー(感想・評価)
正欲とは
多くの人は、自分の全てをオープンにしてはいないし、何かしら隠したい部分はあると思う。
でも、多くの人が言う普通というしがらみに生きづらさを感じている人は、みんながオープンにできていることですら、隠してしまう、隠す必要がでてきてしまう。
その普通というのはこの作品では、性的趣向を主に取り上げています。
人ではなく水に魅力を感じるというのは、私にとって大きな衝撃でした。もちろん水の音や映像は綺麗だと思うことや癒されると思うことはあっても、それらが興奮の対象になったことがないから。
でも、世の中にはそれが普通な人もいる。その人たちには、人を興奮の対象にすることに違和感を覚えている。
何の悪気もない一言一言が誰かを苦しめているかもしれないと思うと、何とも言えない気持ちになりました。
だれもが自分の中の欲を正しいと思っていいと思うし、誰かにその正しさを決められる必要はないと思う。
この作品では、新垣さんが今までのイメージとは違う普通で陰なオーラを纏っていて、感情を爆発させたりするシーンは非常に圧倒される演技でした。
桐生が寺井にありえないって簡単に片付けられたことありますか。って言った時のシーンはこの映画の全てが詰まっていたと思います。
うまく言葉でこの映画の良さを伝えられないからこそ、観てほしい映画です。
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