「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」正欲 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
原作は未読。
他の人もレビューで書いているようだが、どうしても気になることが2つ。水に興奮することが社会的に許されないことなのかということと、子どもと水で戯れている動画を持つことが犯罪になるのかということ。
前者は理解されることは少ないとしても、社会に受け入れられることはないと絶望するような性癖やフェチには思えない。この性癖と社会から孤立することがどうしてもつながらなかった。
後者は、水に濡れた子どもたちと遊ぶ動画が児童ポルノにあたるのかどうかが問題になる。どうにも映画としてトラブルを作るための展開にしか思えない。
でも、かなり大事なことが気になっているくせに観た感想は悪くない。それは、あの二人がお互いを必要な存在として認めていく過程がよかったから。セックスの真似事をするシーンを観ながら、ハグのくだりで2人に「いいじゃろう!」と呼びかけたくなった。そして「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」と。
結局、特殊性癖の持ち主たちの生きづらさを描いていても、愛を描いた物語として仕上がっていたと言える。これ、原作はどうなんだろう。登場するのは水に興奮してしまう性癖の持ち主なんだろうか。もっとドギツい表現があったりするのかもしれない。映像化されると表現がマイルドになってしまう。そういうことだったのならまだ受け入れられる。
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