「ダイバーシティダンス」正欲 森さんの映画レビュー(感想・評価)
ダイバーシティダンス
多様化を表向きは賞賛する時代を問う問題作と感じました。
普通の人たちのように生きていかれない孤独を感じるマイノリティたちの繋がりと救済を描きながら、現実の容赦のなさが差し込まれてきます。
例えば数年前ならば、このお話のラストは、多様性を受容し罪のないマイノリティたちに救いの手を差し伸べた正義の検事が、妻と子と手を取り合って多様性ダンスを披露して喝采を浴び歌い踊りながら手拍子の中ハッピーエンドするのかもしれない。実際海外映画で観たような気もしますね。
しかし現実にはそんなことは起こらない。作中よりももっと酷いことも起こりうる。
そんなことを考えさせられました。
ラストの新垣結衣のセリフと、それを受けた稲垣吾郎の表情が心に残りました。佐藤寛太のダンスがすごく素敵でした。
ぜひ沢山の人に見てもらい、感想を聞きたい作品であると思います。
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