「若い人にこそ観て欲しい」福田村事件 アルジャーノンに花道をさんの映画レビュー(感想・評価)
若い人にこそ観て欲しい
公開前からこの映画のことは知っていましたが、公開から二月以上経ってやっと観てきました。
森達也監督初の劇映画。それも関東大震災直後に起こった集団殺人事件をテーマにした内容だけに、よくある社会派の映画のように暗く重い作品になっているのではないかと危惧していたのですが。
観て良かったです!
悲惨な内容ですが、日本的な湿っぽさや重苦しさがあまりなく、ある種の救いがあるためか後味は悪くありません。と言ってもエンタメ作品ではありません。考えさせてくれる映画です。
帰り道、8年前に読んだ森監督の著書『すべての戦争は自衛意識から始まる』を思い返していました。
人間の持つ悪しき性(さが)を突きつけられ、偏見、差別、暴力といった負の力は無知や無理解や愚かな恐怖心から生まれる……と強く感じます。
若い世代の人に是非観て欲しい映画です。
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