「消えることのない差別の歴史」福田村事件 ニョロさんの映画レビュー(感想・評価)
消えることのない差別の歴史
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現代にも続く差別の歴史の痛ましさを見せつけられた。人は愚かで残酷な生き物なんだと。結局はじぶんが可愛いのだ。
震災の時に大量の虐殺があったことは史実としては知っていた。でも,この映画を見るとそこに至る群衆の心理が浮き彫りにされて怖くなるのだ。
この映画で1番ショックだったのは日本人たちが朝鮮人を差別して酷い目に遭わせてることを自覚している所だ。だからこそ,彼らの反逆を過度に恐れ,そのためにさらに攻撃を加える。取り憑かれたように刺し殺す群衆、もう普通の心理状態ではなくなっていた。
朝鮮人なら殺していいのか,と叫ぶ瑛太の言葉は一瞬その場を支配していた。
日本人として,国を守るとか,村や家族を守るとかの大義名分をかざして竹槍を振り回す彼らは,この後,自分の行いをきちんと悔いているだろうか。
私たち日本人はこの歴史の事実をきちんと悔いているだろうか。みんなが見るべき負の歴史だと思った。
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